西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

「西宮市保育所待機児童解消計画」について③

2009-04-28 13:03:00 | すべての人にやさしいまちを実現するために

本日で朝立ち終了。
しかし、わずか一週間ちょいの間ではありましたが、その間、
暑かったり寒かったり、なんとも微妙な感じでした。
昨日なんか、も、寒い寒い。
とはいうものの、多くの方に受け取っていただいたり、
お声をかけていただいたりと、ほんと、ありがたい限り。
毎度の事ながら、朝立ち期間は、エネルギーがわいてきます。
この場を借りて、感謝申し上げます。

というわけで(?)、保育所の待機児童に関する話の続きです。
今回の計画では、市は、従来のメイン対応であった
 ○新園・分園の開設・整備
 ○受け入れ枠の拡大
といった施設型の対応に加えて、
 ○市が定めた基準を満たす認可外保育所を認証・補助する
   「認証保育所制度」の創設
 ○保育士資格を持つ人等が、自宅で少人数の子供を保育する
   家庭的保育事業の拡充
といった、従来型とは一線を画する対応を打ち出してきました。
個人的には、この方向性は、きわめて妥当なものだと思っています。

定期的に学生インターンを受け入れている中で、
彼らと話していて思うことなのですが。
今の若い世代は、性別に関係なく、ごくあたりまえのこととして、
「一生、働いていく」という意識でいるんやな~、と強く感じるんですよね。
こういう意識が一般化していく以上、
 ○少子化が進んでいる。だから、
 ○保育所の需要も減る
という図式は必ずしも、成り立たないと思うのです。
また、各家庭の教育方針や保護者の勤務体系も複雑化しています。
どこまでいっても、現状の「保育所で子供を預かる」という形だけでは、
保育ニーズを満たすことは難しいと思っています。

こうした点も踏まえて、私は、従来型の箱物的な対応だけではない、
よりソフト的な面での対応を重視した今回の対応は、
一定評価できるものだと考えています。

しかしながら、この計画については、いろいろと注意するべき点もあります。
中でも、最も問題なのは、きわめて低めに見積もられた
保育所入所希望児童数の推移だと言えるでしょう。
(この数字については、担当課長自身が議会で、
 「見直していく必要がある」という趣旨の発言をしています。)
先にあげた「4割」という数字もさることながら、
 ○女性の社会進出の拡大
 ○経済的必要に起因する共働き家庭の増大
といった要因を考えると、今後も保育サービスの需要拡大は確実です。
今後のことまで考えなくても、現実問題として、
 ○保育所を増やすと、それに押される形で希望者が増え、
  いつまでたっても待機児童はいなくならない、
  という、いたちごっこ的な状況
 ○認可外施設へ子供を通わせている方々、
  最初から認可保育所への通所をあきらめている方々、
  といった潜在的な保育サービス需要の存在
という問題が、かなり深刻化してきています。
こうした状況に目を向けるなら、
「今回の待機児童解消計画の内容を墨守する!」
という姿勢で待機児童解消に取り組むことには、
非常に大きなリスクがあると思うのです。

「子育てするなら西宮」を謳う本市にとって、
待機児童の解消は緊急の課題です。
計画の着実な推進と並行して、現実の状況を踏まえた計画内容の
見直し・具体化を逐次、行うべきです。
重要なのは、待機児童を解消することです。
計画を推進することは、あくまで、そのための手段でしかありません。
子育て世代を取り巻く状況の変化を反映した、柔軟な取り組みの推進。
これこそが重要なことなのです。