本日付け市政ニュースに、令和3年度の職員募集についての記事が掲載されていますね。
↓
来年4月採用予定 市職員(事務・技術・消防)を募集
なおプレス向けの広報用資料はこちら。
↓
この話の私的ポイントは
-----
●HPに「第1次試験では、筆記試験を事務A-1(SPI)と事務A-2(教養・専門試験)に分けて行います」と明記
●上の画像でも、すべての1次試験日欄に「筆記試験」と記載
-----
されている通り、1次試験が従来の「筆記+全員面接」から「筆記試験のみ!」に改められたこと。
というのも従来行ってきた「1次試験で全員面接を実施!」という採用手法には
-----
●人手と手間がかかる割に効果が小さい…
→本市では1次試験の受験者が1000人を超える年も多く、採用活動を行う人事部職員に過重な負担がかかっている
→1次試験での一人当たりの面接時間は数分程度でしかない
●全段階に面接試験が入ることで試験の客観性・公平性が担保しにくくなる
→他自治体において縁故採用が発覚し、大きな問題となった事例も存在する
-----
という面から、問題が多いと考えていたのですよ。
なので過去数年間にわたって、1次試験での全員面接をやめるよう主張してきました。
↓
【ご参照】
①「明らかにコミュニケーション能力が低い人」を除くための試験の効率が悪すぎる。 ~職員採用試験の見直しを!~@2020年2月のブログ
②採用試験だけで優秀な職員を確保できるわけがない。市に欠けているのは、採用後の育成を重視する姿勢です!@上のブログの続き
↑
ちなみに「『1次試験での全員面接中止は、コロナの影響がある今年だけ!』なんてことはないでしょうね???」と担当課に確認したところ、「来年度以降も、元に戻すことは考えていない」旨、確答を得ています。
それも含めて、今回の見直しは、評価できる内容と受け止めています。
で、これに加えてもう一点、人事によって最近、見直されたことのご報告をば。
新型コロナの関係もあり、まとまった形で取り上げることができていない、職員アンケートの結果報告に関連する内容です。
↓
【ご参照】
西宮市役所は「働かないおじさん」のパラダイス!? ~在宅勤務者の業務量の把握・進捗確認が必要です~@2020年4月のブログ
このアンケート、もともとは官製談合や盗撮などを巡って、市職員や市立校教員が逮捕されるなどの不祥事が相次いだことを受けて行われたもの。
なので当然、そもそもの趣旨としては「不祥事の再発防止策検討!」を念頭に行われたものと受け止めています。
↓
【ご参照】
大切なのはあげられた意見を真摯に受け止め、組織として誠実に対応すること。これからの展開に期待しています!@2019年10月のブログ
そういう観点からは「『公務員としての倫理観を持って、職務に精励すべき!』みたいな通達が時々、来る。でも、そもそも、どんな不祥事があったかも知らされてないんですけど…」的な回答が多数あったのは結構、衝撃的だったんですよね。
ちゃんと庁内での情報開示さえしてなかったんか…と。
以下、アンケート結果から一部を引用・抜粋。
↓
■■■■■
【情報共有さえできていない…という声】
・処分内容を全庁に通知することが多少の抑止効果につながると思います。(事務職:課長級以上)
・一般職員に実際起こった内容については知らせず、倫理観の高揚を図る形だけの文書が送られてくる状態である。どのようなことがあってどういう処置がとられたかを、一般職員にも開示すべきである。(事務職・係長級)
・職員逮捕等が発生したことについて、市が職員に対して正式に通知が行われていないことに疑問を感じる。報道等で職員逮捕や不祥事についての事例があることは把握出来ているが、市から職員に対して、通知があった覚えがない。にもかかわらず、不祥事防止にあたって行われているこのアンケート自体がおかしいと思う。「報道で既に知っているでしょ」という市のスタンスに不信感を感じる。きちんと市から職員に事実を伝えてもらいたい。(事務職・係長級)
・職員の処分も大阪市のように広く公表すべき。人事における秘密主義はだめだと思う。処分内容は庁内も周知すべき。(事務職・課長級以上)
・職員の倫理観、職場全体での危機管理意識の希薄さに欠けている。他の自治体では、ひとたび他の自治体での不祥事が報道されると、必ず回覧で職員に周知される。当市で起こった不祥事は、他都道府県の出先の事務所にまで周知徹底されている。業務上や業務外の犯罪行為は、個人は勿論、上司も処分され報道で拡散されるという、危機感を常に心に留めていないといけない。(技術職・係長級)
・単に「適正な事務に努めてください」と通知があるよりも、不適正な事務の結果、具体的にこのようなことになりますと、事例も交えて情報提供があるとわかりやすいと思います。(事務職:係長級以上)
・不祥事があった場合は内部でも詳細な情報を公開することで、自身の課にも同様の問題点があるか検証が可能となります。(事務職:係長級以上)
・「不祥事がありました。今後このようなことがないように。」という話はあっても、不祥事の具体的な経緯について情報共有されていないように思う。(事務職:係長級以上)
・不祥事が起きた場合はその顛末を全職員に周知すること。(事務職:係長級以上)
・不祥事が発生した場合は、個人名や所属等は伏せて概要や処分内容をNAIS-NETのトップに周知し、各職員に自らを省みる機会を作る。(事務職:係長級以上)
・不祥事を起こした職員への対処の軽さ。不祥事があった際にも、同じような文章で不祥事の発生が遺憾であるといった文書が出るが、本気で具体的に対応をする気を感じない。雑談でそんな職員がいるんだくらいの雰囲気で話題に上がったり、マスコミで取り上げられた時に初めてそんなことが起こっていたんだと知ることが多すぎる。情報が降りてこなさすぎる。(事務職・一般職員)
・マスコミからの情報だけでなく、市の内部から不祥事の内容や処罰を具体的に広く伝えることが防止につながると思う。なにが起きたか知らない職員も多い。(事務職:一般職員)
・厳正に処分し、その結果を庁内で周知する。(事務職:一般職員)
・あらゆる不祥事件において、市職員がメディアから流れる以上の情報を得ることができず、具体的な再発防止策や罰則内容等が把握できていない状況です。他人事のようにとらえている職員も多く、危機感が煽られる状況にありません。(事務職:一般職員)
・パソコン上に倫理~を表示?何の意味も無いです。見ずに消します。どうせなら不祥事を起こした職員が何を行い、罰され、どう処分されたか、身近な事象を供覧するほうがよほど身が引き締まります。(技術職:一般職員)
■■■■■
この結果を受けて、職員の処分が発生した場合、全庁に通知するよう運用を改めたとのこと。
以下、3月に行われた通知です。
↓
いろいろと思うところは、勿論あります。
が職員アンケートの結果を踏まえて、こうした具体的な対応がなされたこと自体は評価できると受け止めています。
こうした姿勢で、更なる取組みが推進されるよう期待したいと思います。
勿論、私もその方向での政策推進が実現できるよう、微力を尽くしてまいります。
というわけで、今日のブログは、この辺で。
それでは失礼いたします。