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ニッポンのゆる~い日常

領空接近 中露が挑発 「震災支援と領土問題は別」

2011-03-28 22:25:13 | 支那(中国)
領空接近 中露が挑発 「震災支援と領土問題は別」


http://sankei.jp.msn.com/world/news/110328/chn11032820500005-n1.htm


 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で、政府や自衛隊など、日本国内の総力が被災地の復旧・復興支援に向けられる中、中国とロシアが日本の領域近くで戦闘機やヘリコプターを飛ばすという“挑発的な行動”をとっていた。中露には「震災支援と領土・資源問題は別」との姿勢を示す狙いがあるとみられるが、日本政府は両国による大震災の支援活動に遠慮してか、毅然(きぜん)とした対応を取れないままでいる。


 海上自衛隊などによると、南西諸島の東シナ海の日中中間線付近で26日、中国の国家海洋局に所属する海洋調査船の搭載ヘリ「Z9」が警戒監視中の海上自衛隊の護衛艦「いそゆき」に急接近し、周りを1周した。Z9は震災前の7日にも、同海域で別の護衛艦への近接飛行を行っていた。

 17、21の両日にはロシア軍機が日本領空に接近、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進した。自衛隊は現在、総数23万人のうち、10万人超の態勢で支援活動を行っており、航空自衛隊の対処能力を試す狙いなどもあったとみられる。 


 ともに領土問題を抱える中国、ロシアとは昨年の中国漁船衝突事件、メドベージェフ露大統領の北方領土訪問で関係が悪化した。改善の糸口を探っていた中露両国は、被災した日本に「自分たちのことのように考えている」(14日、温家宝首相)「われわれのパートナーが必要とする援助を行う用意がある」(19日、プーチン首相)と温かいメッセージを送り、最大限の支援を申し出た。



 中国は、約3億7千万円相当の救援物資と被災地支援に欠かせないガソリンなどの無償援助を決定。実際、一連の支援は漁船衝突事件で冷え込んだ両国関係の緩和に一役買った。

 それだけに、関係改善が進めば、中国側は衝突事件後に一方的に中断した東シナ海ガス田の共同開発の条約締結交渉の再開を拒否する理由がなくなるといわれており、ヘリ接近は、条約締結そのものに反対する軍や国内の保守勢力が日本や国内の対日協調派を牽制(けんせい)するために主導した可能性がある。

 日中両国政府は、2008年6月に東シナ海のうち、日本が主張する排他的経済水域(EEZ)の境界線、「日中中間線」をまたぐ北部地域の共同開発で合意したが、海洋権益の拡大を目指す中国国内から強い反発を招いた。「温首相が主導する対日外交の最大の失敗」として、保守派の批判の矛先は一時、温首相に向けられたといわれる。

こうした中国国内の反対を受け、合意を具体化させる両国間の交渉は難航、昨年9月に中断したままとなっている。



 一方、震災後2度にわたって日本領海に接近したロシア軍機はIL20電子情報収集機やSU27戦闘機などで領空侵犯はしていない。

 対露安全保障情勢に詳しい日本の専門家は、21日の領海接近の際、ロシア軍機2機が日本海上空で交差して飛行している点に着目、「政治的な意図が感じられる」と分析する。昨年12月の日米共同統合演習のさいにも哨戒機2機が交差するように飛行、訓練の一部が中止された。

 ロシアは最近、北方領土の択捉・国後両島に駐留する部隊の装備近代化を図る意向を示したほか、極東部に仏製強襲揚陸艦や対空ミサイルシステムS400を配備する計画を打ち出している。先の専門家は、「日本海は他の海域に比べ、戦略的重要性が高まりつつある。今回の領海接近は米軍を視野に入れた行動であり、日本近海で中国の存在感が高まることを牽制(けんせい)する意図もあると思う」と話している。

2011.3.28 20:49








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海中の視界50センチ 「海猿」手探りの不明者捜索

2011-03-28 22:02:24 | 社会時事
海中の視界50センチ 「海猿」手探りの不明者捜索


http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110328/dst11032821140066-n1.htm


 東日本大震災の行方不明者約1万6千人。その多くが津波で海に流されたとみられている。震災直後から「海猿」で知られる海上保安庁の「特殊救難隊」が捜索しているが、これまでに海から収容された遺体は73体しかない。土砂で視界50センチの手探りの捜索、海上を埋め尽くす膨大ながれき、遺体が浮かびにくいリアス式海岸。多くの悪条件が潜水士の前に立ちはだかっている。



●「家族のもとに」

 
 「生きて救助できることを願うが、亡くなっていたとしても一人でも多く、ご家族のもとにお戻ししたい」。東北を管轄する第2管区海上保安本部(2管)の井上彰朗・総務課企画係長(34)はこう語る。

 海保は震災発生と同時に全国の管区の船艇、航空機を結集。15~16日には、福島県相馬市の港で座礁中の船からそれぞれ船員23人を救助するなど、救助活動に集中してきた。

 約2週間で救助したのは、一つの管区の年間救助者数に匹敵する324人。海保幹部は「できることを最大限やっているが、被害の母数から見ると極端に少ないかもしれない」と話す。





●視界50センチの闇


 「地上での捜索の経過を考えると、行方不明者の半数が海に流されたのではないか」。警察関係者は推測する。

 海保では生存者の発見が減るのに伴い、水や食糧の輸送支援とともに海中の遺体の捜索に全力をあげている。

 海保は全国から高い潜水技術を誇る「特殊救難隊」を含む数十人の潜水士を投入している。家族からの行方不明情報をもとに港湾内の捜索を続けているが、未発見に終わるケースも多く、1日1~2人の発見にとどまっている。

 海での捜索を困難にしているのは、潜水士にとって最悪ともいえる海中の状況だ。

 一條正浩・海上保安報道官は「津波で流出した土砂で海水が濁り、視界50センチでの捜索活動になっている。一つ一つ手で触れて確認するしかない」と説明する。

 ゼロに近い視界に加え、港湾内には押し流された大量のがれきがびっしりと海面を埋め尽くしている。

 ダイバーの民間団体が捜索の協力を申し出たが、あまりの危険性の高さに海保は断った。





●深い水深の海

 

 海保は「津波が襲ったのがリアス式海岸だったことも影響している」とみている。水深が深いリアス式海岸ではいったん深く沈んだ遺体が再び浮き上がるまでに時間がかかる。

 津波の引き波で海に大量に押し流された土砂の下敷きになったままのケースも想定されている。さらに、いまだ冷たいままの東北の海。一般に海水温が高い方が浮上する割合が高いとされる。

 現在、主な捜索海域は港湾内だが、沖合に流れ出た遺体も多いとみられている。

2011.3.28 21:12








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