二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

第17回 加賀・三策塾(学術研修会) 参加

2009年02月05日 | 鍼灸
2月1日(日)、第17回加賀・三策塾が開催されましたので参加しました。最近、1月、2月はほとんど日曜、祭日と休みがない状態です。まあ、仕事は休みだから休みには変わりありませんが。それだけ充実してるということですね。

勉強できる場所があるということは幸せです。勉強したくてもできない子供たちもたくさんいるのですから。

◎内 容
 症例報告:帯状疱疹による腹筋麻痺の一症例 
              木下鍼灸院 木下 滋 先生

 地域健康つくり指導者講習会:経絡ストレッチについて 復習
               新保鍼灸治療室 新保 均 先生 

 鍼灸・医療最新ニュース:
            マッサージ等将来研究会報告(中央団体)
                  高田針灸院 高田外司 先生
            中央学術研修会&市民公開講座について
                 ときわ鍼灸院 常盤和成 先生
            書籍の紹介  


本日の症例報告は、臨床鍼灸懇話会という全国の学術団体の会長を昨年まで務められていた木下先生でした。臨床経験も豊富で、知識も豊富な先生ですが、そんな先生でも分からない、謎の症状が現われ、迷い考えた。そんな症例の経過を報告して頂きました。


 症例報告 木下 滋 先生

非常に勉強になりました。

帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛はよく聞く病名ですが、それに伴う腹筋麻痺というと非常に稀な症状です。帯状疱疹の患者の0.11~0.77%の確率だという報告があるそうです。




木下先生のところへ健康維持を目的に治療に来院されていた中年女性が、右背部痛を訴え来院。その数日後、ソフトボールを半分にした「おっぱいの柔らかさ」のような膨隆を突然発症。右背部痛だけ治療し膨隆は内科で調べてもらうように言う。その後、膨隆の下部から下腹部にかけて皮疹が出現。帯状疱疹と内科で診断。しかし、膨隆については説明なし(2件の内科医も分からず)。

悩みながら、帯状疱疹の治療を中心に施術。そんな時、「医事新報」に帯状疱疹による腹筋麻痺について書かれてあるのを読み「これだ!」と患者さんに説明し、治療者、患者ともに安心し治療できるようになったということです。

背部痛は1か月で消失。掻痒感も2か月くらいで気にならなくなる。膨隆は1年後にもわずかに残存(75%の患者さんは完治するとのこと:医事新報)。帯状疱疹による激痛は出現しなかった。

貴重な報告で、本当に勉強になりました。

日々、いろんな患者さんが来院します。様々な症状で、病気で来院します。私たちは「知らない」ことを自覚し、患者さんの症状が消失し少しでも楽になり、安心して日常生活を送ることができるように、常に勉強していこうと思いました。

今回も、知識さえあれば、患者、治療者ともに不安にならずに対処できたとお話sれていました。


 経絡ストレッチを指導する新保先生 


 経絡ストレッチを教えてもらっている、運動不足の先生方

明日に繋がる、いい勉強の時間を過ごさせて頂きました。

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする