二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

第58回 (社)全日本鍼灸学会学術大会 埼玉大会   参加報告 ②

2009年06月23日 | 鍼灸
今回の学術集会(埼玉大会)の前から徐々に日本中を蔓延しかけていたのが”新型インフルエンザ”です。まだまだ少しずつでありますが広がっており、アジアで初めて新型インフルによる死者が出たとのニュースも耳にします。

東洋医学研究所 所長の黒野先生はじめ、グループの先生方は、この新型インフルを考慮し今回の学会への参加を見合わせました。全国から会員が参加するわけですし、東京近辺は感染が徐々に広がりつつある状況にありましたから、慎重に、慎重に対応しなければいけなかったことは当然です(患者様のためであり、経営という面も考えると)。

というわけで、研究所グループの発表演題も取り下げられ、皆さんも来れないということで、私としては少しさみしい学会でした

研究所グループからは会議の関係上、中村先生と井島先生が出席しました。この新型インフルは、通常の季節性のインフルエンザとはまったく質が異なるものだとも言われていますので、これからも細心の注意が必要です。このインフルは世界ではまだ消火した日がくすぶるように不気味な動きをみせているようです。

師匠の黒野先生は、いろんな情報を結びつけ状況判断しますので非常に的確なのです。私は今回、学会の総会にて、学会組織のシステムの在り方について疑問があり、それを質問するために行かなければならなかったのでした(インフルを吹き飛ばす勢いで)

☆東洋医学研究所グループで唯一の発表

◎ポスター発表
 
 演 者:東洋医学研究所 中村弘典 先生
 演 題:糖尿病に対する鍼治療の1症例
      -糖尿病性神経障害を発症した症例-
 概 要:患者は85歳の男性。主訴は「体がだるく両足が
     しびれる」糖尿病を20年前に指摘されており罹病
     期間が長い。この患者に生体機構制御療法(黒野
     式全身調整基本穴 単刺術)を週2回の頻度で56回
     行ったところ、下肢のしびれに改善はなかったが
     下肢痛、体のだるさが消失した。主訴が改善され
     ない理由は年齢や罹病期間などの関係が考えられる。
     また糖尿病カルテ、不定愁訴カルテを使用すること
     によって、患者のQOLの改善が見出せ、糖尿病
     には早期に鍼治療を行い、血糖をコントロールし
     ながら、生活の質を向上させることが重要である
     という報告でした。



      ポスター発表している中村先生

中村先生は長年にわたり、師匠の黒野先生のご指導で糖尿病を研究されている先生です。

13日(金)には懇親会が開かれました。国会議員、官僚、医科大学学長など各界から来賓をお招きし盛大に行われました。
が…、立食であったこと、周囲に座るところがほとんどなかったこと、お腹が空いていることが重なり、長い長い来賓ご挨拶には、気長の私でも苦痛を感じましたね それに料理はバイキング形式でしたが量が少なかったため、すぐに無くなり、ちょっと物足りない感じでした。


  懇親会 会場にて

懇親会は… 学術的には得る所が多く、これからの臨床のヒントとなるところが多かったですから、埼玉まで行ったかいがあったということです。常に学ぶことが大切ですし、自分は知らないことが多いということを自覚して、自分の仕事に取り組んでいこうと、さらに思いを深めました。

二葉鍼灸療院 田中良和
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