二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

匠の国 日本

2010年03月05日 | 経営って何?!
昨今では、自動車では世界のトップメーカーであるトヨタ自動車のリコール問題が、いまだなお報道を賑わせています。最近の新聞の経済面やテレビを観ていると、日本人として自信と誇りを無くしてしまうのではないか…という感じさえ受ける内容だと感じるのは、私だけでしょうか。

日本人は昔から勤勉であり、努力家、職人肌でこだわりのある人が多かったようです。その下地があったからこそ、技術大国として精密機械から環境技術、IT技術などの繊細で精巧な技術が発展してきたのだと思うのです。

≪最近、日本人の間で、職人に対する「憧れ」が薄れてきているような気がしてならない。「ものづくり」が繁栄する条件は、突き詰めてみると、職人への敬意を持ち、彼らの仕事を正当に評価する国民が存在することに尽きるのではないだろうか。

「ものをつくる」ということは、それ自体が「喜び」を伴うものである。心血を注いだ作品が完成した時に達成感を感じない職人などいるはずはない。そこにやりがいを感じ、職人になりたいと思う若者は必ずあるはずだ。それに世間の「尊敬」という精神的支援が加われば、後継者の心配など杞憂となる。

あとは経済的基盤である。いかにすぐれた工芸品も、美術館に収められるだけでは存続は不可能だ。買ってくれる人がいて初めて生業として成り立つ。それも、職人の仕事への正当な評価、すなわち「本物」を愛する風潮さえ醸成できれば、そこに需要が生まれるはずだ。

実際、少々値段が高くなっても、「本物」を提供することにこだわっている現代の職人(今は企業であることが多い)は少なくない。そうした職人気質の企業に共通していることは、社長(昔風に言えば親方)は従業員と作ることの喜びを共有し、従業員は自分の仕事に誇りを持ち、社内の士気が高く活気があることである。

~中略~

「本物」を愛する人は必ずいる。彼らを満足させることが、匠の活躍の場所を広げていくのだ。≫

『匠の国 日本 ~職人は国の宝、国の礎~』  北 康利 著


私のやっている鍼灸治療はまさしく職人であり、匠たるべき技だと思います。確かに、現代医学的知識をしっかり勉強し、患者さまが安心できる、身体に関しての最低限度の判断力をつけることは重要なことです。

しかし鍼灸治療は、患者さまの皮膚に触れ、脈に触れ、直接ではないにしても筋肉の状態を診て、舌の状態を診て、目の輝きや、顔色、声の響き、足音、体臭、お腹の状態など、多くの身体の情報を、治療者の五感を、あるいは第六感まで働かせ、治療につなげる高度な職人技なのです。

様々、治療技術について書いてある書物などがありますが、やはり、最後のところは自分でやってみて、感触を確かめ、自分で感じて感覚を磨いていくしかありません。師匠の動きを見て、話し方に耳を澄ませ、それを真似て、そして自分でたくさん失敗し、反省して、よりよい治療方法、治療感覚を模索していく、突き詰めれば鍼灸治療もそんな「匠」の技術だと思いますね。

そこにあるのは、患者さまの喜ぶ姿であり、「楽になったわ」という言葉でしょう。これが私たちの仕事でいう”心血を注いで完成した作品”なのだと思います。

師匠をみるにつけ、他の国民から信頼があつい先生方を見るにつけ、自分はまだまだ「本物」には、ほど遠~~~~~~~~~~~~~いなと思うのです。

「本物」になれ

これは私の師匠 黒野先生がよく話される言葉です。
「本物」になれば、磁石が鉄を引き寄せるが如く、周囲から様々なものが引き寄せられてくるということでしょうか。「本物」目指して、日々精進の日が続きます。これは棺桶に足を入れるまで続くことでしょうね。それまで仕事やるつもりですから

「本物」を必要とする患者さまに、「本物」の医療が提供できるように、鍼灸師は常に向上心をもって努力し、「本物」を追求していく使命があると思うのです。

それが、鍼灸師の活躍の場を広げていくのだと思います。

自分の仕事を振り返り、日々反省、新陳代謝をしながら、日本の伝統的な「心意気」という「氣」を受け継いできた、職人「匠」に強く示唆を受けたのでした。

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント (2)
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2010 石川県鍼灸マッサージ師会 臨時総会 出席

2010年03月05日 | 鍼灸
2月28日(日)、石川県鍼灸マッサージ師会の臨時総会に出席しました。

 日 時:平成22年2月28日(日) 午前10時~午後12時
 場 所:石川県立生涯学習センター(旧石川県庁)

師会活動が4月から行われるのに、予算や事業計画が総会まで空白になるのはおかしいのではないか?ということで、今年から臨時総会が開催されることになりました。おおまかな事業や予算を決めるということですね。


 石川県師会 林 会長のご挨拶

今年は、はり・きゅう・マッサージの日(8月)、東洋療法推進大会in石川(全鍼師会大会)(9月)、ねんりんピック石川大会のサポート(10月)と大きな行事が目白押しです。

中央学術研修会も今年度同様、年6回開催されますし、各支部でも今年度同様、多くの鍼灸マッサージの普及活動(スポーツ大会や行政主催のイベントへのボランティア活動、公民館行事での活動など)を行っていきます。

いや~来年度も忙しい一年になりそうですな~

わたくしは、業会の用事に加え、全日本鍼灸学会への参加、また、生体調整機構学会や他の学会への参加も予定しています。
それに加え、私のライフワークでもある、星稜高校野球部でのトレーナー活動があります。今年も甲子園を目指しておりますので、出場すればさらに慌ただしくなること間違いなしって感じですね。少年野球のほうも観に行きたいですしね。

欲張りですよね~。まあ、なんとかなるでしょう

臨時総会では多くの意見が活発に行われました。いろんな意見があっていいと思います。名古屋にいるときは学術団体での組織としての活動が多かったので、業会の活動を積極的行い始めたのは金沢へ帰ってきてからです。学会と業界の違いをいつも感じています。何が違うかというと、学問を追求し医療人としての能力向上を目指すものと、仕事として生業を立てていくための普及啓蒙と立場向上を目指すものとで、違いがあります。
違いがあっていいのです。でも、学会と業界は、鍼灸師として両方に繋がりがあり車の両輪のようなものです。

業会に入るのは、保険取扱いなどの業務などで入るのは当然だと思っている人は多いと思いますが、やはり、医療を行う以上は鍼灸の学術専門団体である全日本鍼灸学会へ入るのは当然であると思いますね。そういう意識が少ないのが私たちの業界であることは、これからの代替医療や統合医療の流れからいくと、一人ひとりが考えなければいけないことでしょう。
専門学校や鍼灸大学でしっかり、そこのところを教育してもらいたいと思います。

さて、話を総会に戻しまして~私は、鍼灸マッサージ師会では広報局長&女性青年部長を拝命いたしておりますので、その報告を行いました。

特に若い人たちが集う女性青年部での活動は少しずつ活発にしていきたい旨、会員の皆様に申し上げました。
来年度の行事としては、

・ナイトセミナー:石川県でご活躍の先輩(ベテラン)先生の話を聴講する会
・心の講演会:心を養う講演会を行う(市民にも公開)
・若手の先生同志での夜の会議(いわゆる飲み会

などを企画しております。心の講演会に関しては、私が1月に、中和医療専門学校の新年交歓会の講演会でお話を聴講して感動、感動してしまった、『平成の駆け込み寺』と言われている、浄土宗 西居院の住職 廣中邦充 先生をお呼びします。12月の予定ですので、多くの人に聴いて頂きたいと思ってますし、子どもの教育を通して、家庭の大切さや心の大切さを意識して頂けたらな~と思っています。
詳細はまた、ホームページでも公開したいと思います

でも、やっぱり私は、飲み会で皆といっしょに騒ぎ、いろんなことを話すのが性分にあっているのかもしれません。

おっと 最後に、臨時総会での議長について一言。
本来の議長が、ご母堂様のご逝去で出席できなくなり、若手のホープ、豊島先生が急遽、議長の任につくことに…これがなかなかの議長ぶりでしたね。議長ぶりという言い方はおかしいですかね あれだけしっかりやれたら、これから議長の席が約束されてしまうかもしれませんね~豊島先生
副議長は、水野先生でした。こちらも若手の牽引役


 左 水野先生 右 豊島先生


 受付の太田先生と宮川先生 おまけで~す

私としては、昨日のこともあり眠いかな~と思いきや、逆に交感神経緊張でギラギラしてましたね~。カラダさんごめんなさいねって感じです。
そんなこんなで無事、県師会としては初の試みである臨時総会も無事終了したのでした。

これから、まだまだ後の予定が続く2月28日なのでした。

二葉鍼灸療院 田中良和
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