二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

不育症について ①

2010年04月17日 | 不妊症
不育症とは、妊娠はするが、流産や死産を繰り返し、元気な赤ちゃんを得ることのできない状態をいいます。

2009年3月に妊娠はするけれど、流産を繰り返し、なかなか赤ちゃんを授かることができない32歳の女性がご来院しました。2年前に結婚され、その年に子宮筋腫の手術を経験。その翌年2008年には2度妊娠しましたが、いずれも流産という結果でした。

その状態をどうにか改善したいということで鍼灸治療を、ご主人様(私の先輩)のススメもあり、一度受けてみようということで来院されました。

週1回で約4ヶ月治療を定期的に行いました。その期間中に一度妊娠されましたが、胎児は育ちませんでした。しかし、心音が止まっていても胎児は徐々に大きくなっていました。「そんなこともあるんだな~」と私は不思議に思いましたが、子宮の血流が改善されているということなのかな~と思いました。
担当医に「○日までに出てこなかったら掻爬しますね」と言われた期限一日前に流産したのでした。「これも不思議だな~」と思いましたね。

その後、鍼灸治療は少しお休みし、夫リンパ球免疫療法を行い、妊娠され、それからご連絡はなかったのですが、2010年 年賀状には「おかげさまで、現在、妊娠4ヶ月で順調に育っています!」とのご報告がありました。いや~年明けそうそう、素晴らしいご報告でしたね。

そして今週の水曜日、ご主人様、奥様がお二人で当院を訪ねて頂き、「現在、7ヶ月。順調に育っています」「鍼治療のお蔭です」というご報告を聞き、本当に嬉しくなりましたね しかし、これが本当に鍼の効果かどうかは難しいところです。妊娠継続に対して何らかの援護射撃にはなったと感じています。

不育症や習慣流産に鍼灸治療は効果があるかと聞かれますと、現在の私のレベルでは、流産を防ぐのは難しいかなという印象があります。不育症や流産の治療経験が少ないということもあります。
しかし、不育症や習慣流産などは不安やうつなど精神の不安定などが多く関わっているとも言われています。そうなれば、免疫機能やホルモンなどもバランスを崩し、流産しやすい体質になることも考えられます。

ですから、今回のような夫リンパ球免疫療法やアスピリン・へパリン療法の効果を高めるための一つの治療方法ではあるのではないかという思いはあります。これは私の考えです。科学的なデータやこのような疾患を多く扱っているところの見解は勉強不足でわかりません。

患者さまのお話に戻すと、妊娠7ヶ月ですからもう心配はないと思います。出産予定の7月には、さらに嬉しい報告を聞くことができると確信しています。この瞬間が、この仕事をしていて良かったな~と心から実感するところなのです 

パート2では、不育症について簡単に解説させて頂きます。

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント (2)
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