不育症について簡単に説明します。
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◎不育症とは:妊娠はするが、流産・死産を繰り返し、元気な赤ちゃんが得ることができない状態のこと。
病的でない流産(自然流産)は、全妊娠中の10~15%の割合で発生する。
流産の原因:胎児にある場合と母体にある場合があり、大部分は胎児の側に原因がある(調査報告によると、流産・死産した胎児の60~80%に染色体異常があった)。
受精時には、胎児の40%近くに染色体異常がみられるが、分娩時には0.6%ほどに減少する。それは、ほとんどが自然流産してしまうということ。
反復流産;2回連続しての流産 習慣流産;3回以上連続する流産
3回以上流産を繰り返すと、赤ちゃんを得る確率は減少するというデータもある。
◎不育症の原因
①子宮異常:子宮奇形・子宮筋腫・頸管無力症・子宮腔癒着症
②内分泌異常:高プロラクチン血症・甲状腺機能異常・糖尿病・黄体機能不全
③免疫異常:抗リン脂質抗体症候群・自己免疫疾患・同種免疫異常
④夫婦染色体異常
⑤感染症
⑥血液凝固異常:胎盤で血栓が形成されてしまう。
⑦原因不明
※ストレス:米国や欧州において、ストレスと不育症の関連が報告されている。
不安やうつ、悲観的思考、不満などの精神状態にある時は流産率は高い。
◎不育症の治療
・子宮奇形がある場合は、腹腔鏡下あるいは子宮鏡下での内視鏡的治療
・低用量アスピリン療法
・へパリン療法
・副腎皮質ホルモン
・ガンマグロブリン療法
・漢方治療…柴苓湯
・夫リンパ球免疫療法
≪夫リンパ球免疫療法について≫
妊娠中は免疫能が抑制された状態(免疫寛容状態)になります。習慣流産の患者さんでは、これがうまく働いていないと考え、流産を夫の遺伝子に対する拒絶反応と考える。
臓器移植において、ドナーの血液をあらかじめ輸血しておくと生着率が上昇するという事実にヒントを得て、1981年にBeer、Taylorらによってはじめられたのが、夫リンパ球免疫療法。夫の遺伝子に対する拒絶反応を抑えるために奥さんに夫のリンパ球を数回皮下注射する。最初は拒絶反応が生じるが、次第に反応も落ち着き、妊娠と同じ免疫寛容状態となり、流産を防ぐことができるという原理。
手順は、ご主人から採血→比重遠心法でリンパ球分離→リンパ球に放射線を当て免疫学的副作用を防止→奥様の前腕内側の数ヶ所に皮下注射する。
対象となった不育症の患者さんの出産率は高いようですが、なぜ、この治療に効果があるのか分かっておらず、国際的には、安全性、有効性ともに不確かであるとして、米国では当分これを行なわない方針。
日本でも対象を厳選して、輸血療法であることを確認し、リンパ球の放射線照射を怠らないようになどの指導を強めている。
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不育症に関して、簡単にみてきました。
妊娠しても流産してしまう時のショックは、本当の辛いところは妊婦であるご本人しか分からないでしょう。体験した人でないと分からないと思います。
でも、多くの場合は自然淘汰であり、ご本人やご主人の責任でないことが分かります。これだけでも少し気持ちが楽になりますね
そして習慣流産などで様々な治療方法や健康食品などを試している人も多いかもしれません。どんな時にでも言えるのは、その経験すべてに意味があるということです。いい結果が出ても、そうでなくても、その瞬間、自分の考えで歩み体験した経験すべてが自分の人生の肥しとなります。
無駄な努力なんてものは存在しません。
試練は結果がどうであれ、乗り越えられる人にしか与えられません。
試練は自分が生まれる前に、自分の人生への宿題として設定してくるとも言われています。
その出来事に心をコントロールされるのではなく、
その出来事に支配されないように、自己で心を操縦することが大切です。
「可能性」や「奇蹟」とは、そんな自分を信じる心、人生の出来事すべてに価値や意味を見出すことのできる心から生じるのかなと思いますね
本当に患者さまとの日々の出逢いで、勉強させて頂いてばかりです
二葉鍼灸療院 田中良和
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◎不育症とは:妊娠はするが、流産・死産を繰り返し、元気な赤ちゃんが得ることができない状態のこと。
病的でない流産(自然流産)は、全妊娠中の10~15%の割合で発生する。
流産の原因:胎児にある場合と母体にある場合があり、大部分は胎児の側に原因がある(調査報告によると、流産・死産した胎児の60~80%に染色体異常があった)。
受精時には、胎児の40%近くに染色体異常がみられるが、分娩時には0.6%ほどに減少する。それは、ほとんどが自然流産してしまうということ。
反復流産;2回連続しての流産 習慣流産;3回以上連続する流産
3回以上流産を繰り返すと、赤ちゃんを得る確率は減少するというデータもある。
◎不育症の原因
①子宮異常:子宮奇形・子宮筋腫・頸管無力症・子宮腔癒着症
②内分泌異常:高プロラクチン血症・甲状腺機能異常・糖尿病・黄体機能不全
③免疫異常:抗リン脂質抗体症候群・自己免疫疾患・同種免疫異常
④夫婦染色体異常
⑤感染症
⑥血液凝固異常:胎盤で血栓が形成されてしまう。
⑦原因不明
※ストレス:米国や欧州において、ストレスと不育症の関連が報告されている。
不安やうつ、悲観的思考、不満などの精神状態にある時は流産率は高い。
◎不育症の治療
・子宮奇形がある場合は、腹腔鏡下あるいは子宮鏡下での内視鏡的治療
・低用量アスピリン療法
・へパリン療法
・副腎皮質ホルモン
・ガンマグロブリン療法
・漢方治療…柴苓湯
・夫リンパ球免疫療法
≪夫リンパ球免疫療法について≫
妊娠中は免疫能が抑制された状態(免疫寛容状態)になります。習慣流産の患者さんでは、これがうまく働いていないと考え、流産を夫の遺伝子に対する拒絶反応と考える。
臓器移植において、ドナーの血液をあらかじめ輸血しておくと生着率が上昇するという事実にヒントを得て、1981年にBeer、Taylorらによってはじめられたのが、夫リンパ球免疫療法。夫の遺伝子に対する拒絶反応を抑えるために奥さんに夫のリンパ球を数回皮下注射する。最初は拒絶反応が生じるが、次第に反応も落ち着き、妊娠と同じ免疫寛容状態となり、流産を防ぐことができるという原理。
手順は、ご主人から採血→比重遠心法でリンパ球分離→リンパ球に放射線を当て免疫学的副作用を防止→奥様の前腕内側の数ヶ所に皮下注射する。
対象となった不育症の患者さんの出産率は高いようですが、なぜ、この治療に効果があるのか分かっておらず、国際的には、安全性、有効性ともに不確かであるとして、米国では当分これを行なわない方針。
日本でも対象を厳選して、輸血療法であることを確認し、リンパ球の放射線照射を怠らないようになどの指導を強めている。
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不育症に関して、簡単にみてきました。
妊娠しても流産してしまう時のショックは、本当の辛いところは妊婦であるご本人しか分からないでしょう。体験した人でないと分からないと思います。
でも、多くの場合は自然淘汰であり、ご本人やご主人の責任でないことが分かります。これだけでも少し気持ちが楽になりますね
そして習慣流産などで様々な治療方法や健康食品などを試している人も多いかもしれません。どんな時にでも言えるのは、その経験すべてに意味があるということです。いい結果が出ても、そうでなくても、その瞬間、自分の考えで歩み体験した経験すべてが自分の人生の肥しとなります。
無駄な努力なんてものは存在しません。
試練は結果がどうであれ、乗り越えられる人にしか与えられません。
試練は自分が生まれる前に、自分の人生への宿題として設定してくるとも言われています。
その出来事に心をコントロールされるのではなく、
その出来事に支配されないように、自己で心を操縦することが大切です。
「可能性」や「奇蹟」とは、そんな自分を信じる心、人生の出来事すべてに価値や意味を見出すことのできる心から生じるのかなと思いますね
本当に患者さまとの日々の出逢いで、勉強させて頂いてばかりです
二葉鍼灸療院 田中良和