我が家の月下美人が、七月、九月初めに続いて今年三度目になりますが五輪ほど咲きました。今回は、団地の大型修繕が始まり、ベランダの鉢植え等をすべて共有エリアに移したため、部屋に入れて撮影ができないため、細君が三輪ほど蕾の状態で切り花として備前の壺に活けてくれました。開花してくれるかどうか直前まで心配でしたが、午後八時ごろから幽かに開き始め、あの甘やかな香りが漂い始めました。
「切り花から咲いた 月下美人(1)」
今回の大型修繕は、本来昨年を予定し三年ほど前から計画してきましたが折からのコロナ禍と、オリンピックの延期に伴う職人さんの不足等々の事由で延期となり、この九月に着工となりました。三年ほど前に管理組合からの要請もあり、大型修繕の計画に対する諮問委員会を結成し、その責任者の一人としてボランティアとして関わって参りました。
「切り花から咲いた 月下美人(2)」
建築士、経理士、土木の専門家、デザイナー等々の住民の専門家にもメンバーに加わって頂き、住民の方々の意見も反映させながら二年にわたり検討会を定期的に開催して参りました。途中激しい論議もありましたが、自らの住まいを良くしていこうとの前向きな思い故と理解し合いながら、納得のいく答申書を作成することが出来ました。この答申書のかなりの部分を修繕計画に反映して頂きメンバーの見識の高さを改めて実感できました。
「酔芙蓉 八重」
建屋の剥離後の全面塗装、ベランダと階段の全面張り替え、ベランダの手すり全面取り換え、アルミサッシの複合ガラスへの全面取り換え等々の工事で十数年にわたる修繕積立金の大半を投入することになりました。二度にわたる団地総会を行い住民の皆さんへの説明と論議の末95%以上の賛同を頂き決議に至りました。この間の管理組合の理事の皆さんと、住民の皆さんの献身的で、誠実な対応に幾たびか頭が下がる思いがしました。
「共有エリアに移した 月下美人」
こんな経緯もあり、ベランダに置いていた植栽は全て外の共有エリアに搬出したため切り花の撮影となりました。ただ途中、外に置いた月下美人が気になり懐中電灯の光で撮影しましたが、照度の不足かあまり鮮明に撮れませんでしたし、蚊の一斉攻撃にあい途中であきらめました。
「共有エリアで咲いた 月下美人」
従って切り花故の少し元気さに欠ける月下美人となりましたが、掲載したいと思います。
「切り花から咲いた 月下美人(3)」
切り花の月下美人に寄せて即興で短歌を詠んでみました。
☆月下美人「はかない恋」と花言葉 秘めて結ばぬ無常の夢よ