「口語短歌・水曜サロンの会」(その6) 短歌の投稿を歓迎します!!
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うコーナーです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと
思っています。皆様の投稿を歓迎します。
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/f0/bf1ff4120a70eb1e7f1ccb6d629cdc47.jpg)
「酔芙蓉」(八重)
「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」
☆マスクのみ着けてメガネも補聴器も着けず歯科医に行きて気付けり
☆マスクするこの頃こんな失敗が多くなりたり真面目に悩む
☆子を叱り親を叱りてこしわれは今は己を叱りてゐたる
びこさん
【解説】
本サロンは、短歌の初心の方も参加しやすいようにとの事から、「口語、新仮名遣い」を
奨励させて頂きましたが、投稿頂いた短歌の表記方法は尊重して参りたいと思います。
今回の投稿歌は、いずれも私たちの世代では身に覚えのある事象ですが、三首目の歌に
漂う「ほろ苦さ」が秀逸と思います。
☆水曜の サロンの会に 誘われて 短歌を詠める 幸せ深く
☆楽しみは 海を感じる 土曜日に 白身の肴 酒でつまむとき
☆お三度を 現役終わり 軽々と 手伝う我を 驚くあなた
浅間山明鏡止水(kencyan)さん
【解説】
日々の生活の中で、情景を眺めていると三十一文字が自然と浮かぶと言われる作者。その感性の
ひらめきに拍手をおくりたいと思います。なお、三首目は、奥様との日々が思い浮ぶ、
ほほえましい短歌と思います。三首目の句の順序を少し整理してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★リタイヤ後 気軽にお三度 こなす我 驚くあなたに 愛しさも湧き
☆Tokyoと言う巨大な街が
人々を飲み込んで行く
ハレーション jikan314(自閑)さん
【解説】作者のjikan314(自閑)さん、ご自身による解説です。
オリンピックを控え、様々な建物や駅が改修され、東京が国際都市TOKYOに変わって行く中で、
1年以上もコロナ自主隔離で孤独に過ごし、久しぶりに東京に行った時、慣れていた駅で道に迷い、
人々の多さにめまいを感じ、写真や映像用語の「光が強く当たりすぎて画面が白くぼやけたり
濁ったりする現象」ハレーションとしました。何十年と東京で過ごしたのに、拒否反応して、
「この列車に確率的に感染者が1人以上いる」と恐怖し、この恐怖を無視する様に人々は街に
向かっていました。
三行詩にしたのは、読者が文字を追う時に、改行で小休止するので、軽い切れを表しています。
【補足】様変わりする「国際都市TOKYO」への「畏れ」を、鋭く表現した口語自由律短歌です。
☆その柄は木槿のようねと母笑う 夏服揺れる10月の午後
あんりママさん
【解説】
作者は「暑さが一段落して夏服を干した時、母がその模様を木槿のようだと言ったのを思い出し、
母を見送った暑い夏の日を思い」を詠んだ、とのことです。
最初「逝く夏惜しむ」の句が印象に残り、ご自分の短歌に取り入れて詠まれていましたが、再度詠み
直して投稿頂きました。
短歌には「本歌取り」という手法もあり、新古今集時代には結構行われていました。
従って、気に入った句を取り入れて、自分の短歌を完成させることもありと思っています。
なお、「夏と10月が入って良いものか」と気にされていましたが、今年の気候の特殊性もありますので、
問題ないと思いますが、何年かの後に読者から違和感を抱かれる可能性もありますので、少し整理して
みましたが、いかがでしょうか。あくまでも一例ですが…。
【ご参考】
★干されいる 木槿の柄に 笑む母を 偲びて過ごす10月の午後
☆海のどか 秋の夕暮 船一艘 繋がれるのは 船の宿命か
「kencyan&オライ」さん
【解説】
オライさんの写真に寄せた、Kencyanさんと、オライさんとのコラボ蓮歌です。
オライさんの写真は、そのまま詩となり、その心象風景には圧倒されるというより、しみじみと
包まれる印象があります。学んで身につくものではありませんが、目標としたい映像です。
なお、連歌は即興を旨としますが、生煮えで済みませんが、参加させてください。
【ご参考】
★揺れゆれて 秋の夕凪 船一艘 繋がれいるは 船の宿命(さだめ)か
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/f5/ef2302ead6332c86a54e438739c5b6fc.jpg)
「秋薔薇」
☆水曜日
楽しみな日が
やって来た!
力作揃い
皆様サンキュー すずさん
【解説】
作者は「ルール違反的な言葉選び」と言われていましたが、それはありません。
短歌は、長い伝統を持つ短詩型ですが、その時代の状況や、意識に、さらには気分に晒されながら進化し
「生きた言葉」を獲得してきたものと考えています。従って、ルールはその時代を反映し、多くの変遷を
経て変えられてきた経緯があると思っています。「ルール違反的な言葉選び」は大いに結構なことと
思います。挑戦失くして進化はないとも思っていますので・・・。
☆落ち葉食む
「いいの?」と見上げる
愛しき仔
カサコソカサと
音立て走る クロママさん
【解説】
作者は愛犬「クロちゃん」を「吾が子」と、言われるほど可愛いがっております。その「吾が子」との
日々を、愛おしむように詠った短歌です。「クロちゃん」の見上げる可愛い眼差しが浮かびます。
☆病院の待合室でメール打つ人の指先じっと見つめる
☆楽しみは早起きをして野や路地をカメラ片手に散歩する時
ものくろ往来さん
【解説】
「独楽吟」の二首目は、ものくろ往来さんの日常が垣間見える、楽しい短歌になっています。
なお、いつも拝見する詩情に満ちた写真から、ものくろ往来さんの被写体に向ける目の鋭さと
共に、それとは裏腹な温もりが感じられるのは「写真」に籠める想いの深さでしょうか。
その想いと、温もりが短歌にも滲んでいます。
☆帰り咲く さつき ひと花楚々として 狂えるものの命 愛(いと)しく
ポエット・M
【解説】
清秋の夕べ、酔芙蓉、ムクゲなど夏の花が花弁を閉じながら散っていく中で、初夏の花「さつき」が
一輪、二輪と咲いています。帰り花、狂い咲き等とも呼ばれていますが、この花の楚々とした姿に、
季節に戸惑い狂いながらも、凛として咲く命の確かさと、愛おしさを感じます。そんな花に寄せて
詠んでみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/af/3007ee7f1c7baed8a7872f2ff557e627.jpg)
「酔芙蓉」(一重)
「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (7)
3.別れ (1)
これ以上
あなたにお会い
いたしません
言う君あわれ
聞く我あわれ
君さえも
そんな女か
我が命
闇にはかなく
消えゆく思い
別れきて
夜道に一人
むせび泣く
命も闇も
消えよとばかり
永遠の
審判(さばき)を受けて
滅びゆけ
君を打ちたる
我の右の手
リリリンと
音なき音を
奏でつつ
君面影の
雨に泣く庭
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/dd/1b4ccbe168352fc3c7e4feaa3602231f.jpg)
「秋桜」
【短歌入門・質問コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
さらに質問、疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
皆様からの提案、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。それが学びに
繋がれば嬉しいです。
【本歌取り】
本歌取(ほんかどり)とは、短歌(和歌)の作成技法の1つで、有名な古歌(本歌)の
1句もしくは2句を自作に取り入れて作歌を行う方法を言います。主に本歌を背景として
用いることで、短歌に奥行きを与えて表現の効果を高めることが出来ます。
こうした本歌取については、批判的に評価する等、様々な受け取り方がありましたが、
藤原俊成は表現技法として評価している歴史的経緯もあります。
藤原俊成の子・藤原定家は『近代秀歌』で、本歌取の原則を以下のようにまとめています。
(1) 本歌と句の置き所を変えないで用いる場合には2句以下とする。
(2) 本歌と句の置き所を変えて用いる場合には2句+3・4字までとする。
(3) 著名歌人の秀句と評される歌を除いて、枕詞・序詞を含む初2句に本歌をそのまま
用いるのは許容される。
その他に、本歌とは主題を合致させない等が述べられています。
【字余り・字足らず について】
短歌の基本は5・7・5・7・7の5句31音ですが、この基本をはみ出したものに
「字余り(じあまり)」「字足らず(じたらず)」があります。
☆夜の張(ちょう)にささめき尽きし星の今を 下界の人の鬢(びん)のほつれよ(与謝野晶子)
この歌の場合、3句が基本の5音を外れて「星の今を」と6音になっています。
このような歌を「字余り」と言います。
逆にそれぞれの音数に一音以上足りなくなることが字足らずです。「字余り」でも
「アイウエオ」の母音が入ったときは許容されています。
了
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/90/83e93c17f68ffc31518dffc6a4bbdc1c.jpg)
「むくげ」(一重)
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うコーナーです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと
思っています。皆様の投稿を歓迎します。
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/f0/bf1ff4120a70eb1e7f1ccb6d629cdc47.jpg)
「酔芙蓉」(八重)
「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」
☆マスクのみ着けてメガネも補聴器も着けず歯科医に行きて気付けり
☆マスクするこの頃こんな失敗が多くなりたり真面目に悩む
☆子を叱り親を叱りてこしわれは今は己を叱りてゐたる
びこさん
【解説】
本サロンは、短歌の初心の方も参加しやすいようにとの事から、「口語、新仮名遣い」を
奨励させて頂きましたが、投稿頂いた短歌の表記方法は尊重して参りたいと思います。
今回の投稿歌は、いずれも私たちの世代では身に覚えのある事象ですが、三首目の歌に
漂う「ほろ苦さ」が秀逸と思います。
☆水曜の サロンの会に 誘われて 短歌を詠める 幸せ深く
☆楽しみは 海を感じる 土曜日に 白身の肴 酒でつまむとき
☆お三度を 現役終わり 軽々と 手伝う我を 驚くあなた
浅間山明鏡止水(kencyan)さん
【解説】
日々の生活の中で、情景を眺めていると三十一文字が自然と浮かぶと言われる作者。その感性の
ひらめきに拍手をおくりたいと思います。なお、三首目は、奥様との日々が思い浮ぶ、
ほほえましい短歌と思います。三首目の句の順序を少し整理してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★リタイヤ後 気軽にお三度 こなす我 驚くあなたに 愛しさも湧き
☆Tokyoと言う巨大な街が
人々を飲み込んで行く
ハレーション jikan314(自閑)さん
【解説】作者のjikan314(自閑)さん、ご自身による解説です。
オリンピックを控え、様々な建物や駅が改修され、東京が国際都市TOKYOに変わって行く中で、
1年以上もコロナ自主隔離で孤独に過ごし、久しぶりに東京に行った時、慣れていた駅で道に迷い、
人々の多さにめまいを感じ、写真や映像用語の「光が強く当たりすぎて画面が白くぼやけたり
濁ったりする現象」ハレーションとしました。何十年と東京で過ごしたのに、拒否反応して、
「この列車に確率的に感染者が1人以上いる」と恐怖し、この恐怖を無視する様に人々は街に
向かっていました。
三行詩にしたのは、読者が文字を追う時に、改行で小休止するので、軽い切れを表しています。
【補足】様変わりする「国際都市TOKYO」への「畏れ」を、鋭く表現した口語自由律短歌です。
☆その柄は木槿のようねと母笑う 夏服揺れる10月の午後
あんりママさん
【解説】
作者は「暑さが一段落して夏服を干した時、母がその模様を木槿のようだと言ったのを思い出し、
母を見送った暑い夏の日を思い」を詠んだ、とのことです。
最初「逝く夏惜しむ」の句が印象に残り、ご自分の短歌に取り入れて詠まれていましたが、再度詠み
直して投稿頂きました。
短歌には「本歌取り」という手法もあり、新古今集時代には結構行われていました。
従って、気に入った句を取り入れて、自分の短歌を完成させることもありと思っています。
なお、「夏と10月が入って良いものか」と気にされていましたが、今年の気候の特殊性もありますので、
問題ないと思いますが、何年かの後に読者から違和感を抱かれる可能性もありますので、少し整理して
みましたが、いかがでしょうか。あくまでも一例ですが…。
【ご参考】
★干されいる 木槿の柄に 笑む母を 偲びて過ごす10月の午後
☆海のどか 秋の夕暮 船一艘 繋がれるのは 船の宿命か
「kencyan&オライ」さん
【解説】
オライさんの写真に寄せた、Kencyanさんと、オライさんとのコラボ蓮歌です。
オライさんの写真は、そのまま詩となり、その心象風景には圧倒されるというより、しみじみと
包まれる印象があります。学んで身につくものではありませんが、目標としたい映像です。
なお、連歌は即興を旨としますが、生煮えで済みませんが、参加させてください。
【ご参考】
★揺れゆれて 秋の夕凪 船一艘 繋がれいるは 船の宿命(さだめ)か
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/f5/ef2302ead6332c86a54e438739c5b6fc.jpg)
「秋薔薇」
☆水曜日
楽しみな日が
やって来た!
力作揃い
皆様サンキュー すずさん
【解説】
作者は「ルール違反的な言葉選び」と言われていましたが、それはありません。
短歌は、長い伝統を持つ短詩型ですが、その時代の状況や、意識に、さらには気分に晒されながら進化し
「生きた言葉」を獲得してきたものと考えています。従って、ルールはその時代を反映し、多くの変遷を
経て変えられてきた経緯があると思っています。「ルール違反的な言葉選び」は大いに結構なことと
思います。挑戦失くして進化はないとも思っていますので・・・。
☆落ち葉食む
「いいの?」と見上げる
愛しき仔
カサコソカサと
音立て走る クロママさん
【解説】
作者は愛犬「クロちゃん」を「吾が子」と、言われるほど可愛いがっております。その「吾が子」との
日々を、愛おしむように詠った短歌です。「クロちゃん」の見上げる可愛い眼差しが浮かびます。
☆病院の待合室でメール打つ人の指先じっと見つめる
☆楽しみは早起きをして野や路地をカメラ片手に散歩する時
ものくろ往来さん
【解説】
「独楽吟」の二首目は、ものくろ往来さんの日常が垣間見える、楽しい短歌になっています。
なお、いつも拝見する詩情に満ちた写真から、ものくろ往来さんの被写体に向ける目の鋭さと
共に、それとは裏腹な温もりが感じられるのは「写真」に籠める想いの深さでしょうか。
その想いと、温もりが短歌にも滲んでいます。
☆帰り咲く さつき ひと花楚々として 狂えるものの命 愛(いと)しく
ポエット・M
【解説】
清秋の夕べ、酔芙蓉、ムクゲなど夏の花が花弁を閉じながら散っていく中で、初夏の花「さつき」が
一輪、二輪と咲いています。帰り花、狂い咲き等とも呼ばれていますが、この花の楚々とした姿に、
季節に戸惑い狂いながらも、凛として咲く命の確かさと、愛おしさを感じます。そんな花に寄せて
詠んでみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/af/3007ee7f1c7baed8a7872f2ff557e627.jpg)
「酔芙蓉」(一重)
「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (7)
3.別れ (1)
これ以上
あなたにお会い
いたしません
言う君あわれ
聞く我あわれ
君さえも
そんな女か
我が命
闇にはかなく
消えゆく思い
別れきて
夜道に一人
むせび泣く
命も闇も
消えよとばかり
永遠の
審判(さばき)を受けて
滅びゆけ
君を打ちたる
我の右の手
リリリンと
音なき音を
奏でつつ
君面影の
雨に泣く庭
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「秋桜」
【短歌入門・質問コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
さらに質問、疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
皆様からの提案、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。それが学びに
繋がれば嬉しいです。
【本歌取り】
本歌取(ほんかどり)とは、短歌(和歌)の作成技法の1つで、有名な古歌(本歌)の
1句もしくは2句を自作に取り入れて作歌を行う方法を言います。主に本歌を背景として
用いることで、短歌に奥行きを与えて表現の効果を高めることが出来ます。
こうした本歌取については、批判的に評価する等、様々な受け取り方がありましたが、
藤原俊成は表現技法として評価している歴史的経緯もあります。
藤原俊成の子・藤原定家は『近代秀歌』で、本歌取の原則を以下のようにまとめています。
(1) 本歌と句の置き所を変えないで用いる場合には2句以下とする。
(2) 本歌と句の置き所を変えて用いる場合には2句+3・4字までとする。
(3) 著名歌人の秀句と評される歌を除いて、枕詞・序詞を含む初2句に本歌をそのまま
用いるのは許容される。
その他に、本歌とは主題を合致させない等が述べられています。
【字余り・字足らず について】
短歌の基本は5・7・5・7・7の5句31音ですが、この基本をはみ出したものに
「字余り(じあまり)」「字足らず(じたらず)」があります。
☆夜の張(ちょう)にささめき尽きし星の今を 下界の人の鬢(びん)のほつれよ(与謝野晶子)
この歌の場合、3句が基本の5音を外れて「星の今を」と6音になっています。
このような歌を「字余り」と言います。
逆にそれぞれの音数に一音以上足りなくなることが字足らずです。「字余り」でも
「アイウエオ」の母音が入ったときは許容されています。
了
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/90/83e93c17f68ffc31518dffc6a4bbdc1c.jpg)
「むくげ」(一重)
「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
また、ご丁寧な説明を頂き感謝いたします。この説明は、「水曜サロン」の解説へ、
自閑さんご自身の説明として、そのまま掲載させて頂きますがよろしいでしょうか。
また、blgのurlも記していただきありがとうございます。
なお、新古今和歌集の西行法師等の「三夕」につきましては、別途質問コーナー
等で紹介させて頂ければと思っています。
これからも宜しくお願い致します。
連歌を投稿頂きありがとうございます。
最近は「オライ&kencyan」の息がぴったりと合ってきましたね。
オライさんの写真が、そのまま短歌になっていますね。
お二人とも気に入っているとのことで、「いうこと無し」です。
ただ、五句は「追いかけてゆく」もありかなと思っていますが、いかがでしょうか。
アダージェット 自閑
遅く起きた日は何もしたくないアダージェットの秋のゆう暮
【説明】
blog新古今和歌集の部屋の亭主、自閑と号しております。短歌を学ぶ為に、新古今和歌集、伊勢物語、源氏物語、芭蕉俳句、漢詩、万葉集などを読んでおります。
アダージェットは、マーラー交響曲第五番で、Adagietto。音楽の速度標語でアダージョ(Adagio)よりやや速くです。映画「ベニスに死す」で流れて有名です。
YouTube短歌なる物を考案して、自由律愚詠を映像、音楽で補完すると言う趣旨です。題詠となります。拙blogを御覧頂ければ幸いです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/be063167e4012991c26d579d9318a9e9
新古今和歌集の三夕は、中世の連歌、茶道、俳句に大きな影響を与えた和歌で、それに対抗する為に、秋のゆう暮の体言止めとしました。アダージェットと言うイタリア語とマーラー交響曲の本歌取りです。それぞれのアダージェットと愚詠を鑑賞頂ければ幸いです。
蓮歌投稿します。
20211023「オライ&kencyan」
上の句オライ下の句kencyan
「晩秋の海 サーファーは 黙々と ひたすら波を 追いかけ泳ぐ」
参照https://blog.goo.ne.jp/orai
「痛みの変奏曲」は「別れ」から「再会」へと、ドラマティックな展開を
見せますので、ご期待ください。
「男の哀愁、悲哀」はまさに、その通りですね。31文字の口語短歌で
ここまで表現できる作者は、稀有な存在と思っています。
Kenさんの「想像の翼に乗った・・・」短歌を期待しています。
「軽井沢ハルニレテラス遊歩道」紅葉風景は、さぞかし素敵でしょうね。後程伺いますね。
短歌も「決まりがない」と言いながらも、長い伝統に支えられ、揉まれてきた過程でいろいろな、
不文律と言いますか、決まりごとが作られてきて経緯があります。
しかし、まずは思ったままを綴りながら、短歌を詠む楽しさを実感して
いくことが大切と思っています。
また、それこそがこの短詩系が、かつて一部特権階級の手から、私達庶民の手に
引き継がれ生き延びてきた歴史とも考えています。
楽しく詠んで、心に響き、伝わる短歌を目指すうえで31文字の定型を
先ず踏まえて詠むのが早道と思っています。それを自在に使えるように
なったうえで、破調や「新短歌」と言われる、韻や調べを越えた
「自由律」に挑戦されることもありと思っています。
すずさんの言われる「思いつくままに」、楽しく詠んで参りましょう。
浅間山明鏡止水です。
「痛みの変奏曲」はもう別れに入ってしまうのですね。
好きな短歌は「別れきて夜道に一人むせび泣く命も闇も消えよとばかり」
良いですね。男の哀愁、悲哀が滲み出ています。
そして「永遠の審判(さばき)を受けて滅びゆけ君を打ちたる我の右の手」は
哀花さんの懺悔歌ですね。後悔の念が短歌より迸っています。
Shouさんに「想像の翼に乗って、言霊の世界で冒険するのもありかと思っています」と言われましたので短歌詠んでいます。来週掲載予定です。
さて今朝「軽井沢ハルニレテラス遊歩道」紅葉風景を掲載しました。お暇な折ご覧ください。北原白秋歌碑も出て来ます。
先日は、短歌について、字余り、字足らず、等、楽しく学ばせて頂きました。
いつも綺麗なお花の写真も楽しませて頂いております。
「ハイ完了よ」
なるほど~
やはり字足らずにならない方が、リズムもいいですね。
アドバイスを頂きありがとうございます💕
「水曜サロン」へ出詠頂き、ありがとうございます。
深まりゆく秋の夕暮れ。夕餉に奥様手作りのおでんと、気に入った
お酒を熱燗で味わうひと時は、まさに至福の時間ですね。
「炉辺の幸」という言葉がありますが、そんな言葉も浮かぶ
味わい深い短歌と思います。
これからも宜しくお願い致します
今週もよろしくお願いいたします。
執拗な生保レディの勧誘に戸惑っている秋の夕暮れ
楽しみは妻のおでんと熱燗に舌鼓打つ夕餉のひととき
慌ててしまい、すみません。
リコの投稿と貴方のコメントを読ませていただきました。
PCから投稿できて肩の荷が降りました。
お世話をかけました。
PCから出詠して頂きありがとうございます。
リコさんからの投稿は、前回の私のブログ(10/16付け)
「戦時下、空白の短歌史を掘り起こす その3」の
コメント欄に届いていました。
返信コメントも、そちらへ書かせて頂きましたので
ご覧頂ければ幸いです。
お尋ねします。始めてPCから
木曜日の午前中に投稿しましたが(敬老の日の歌)届いていませんか。
コメント欄を見ても私の歌は載ってませんが。
「水曜サロン」へ出詠して頂き、ありがとうございます。
愛犬、クロちゃんとの出会いを詠んだ短歌。その後の9年の
クロちゃんとの日々を想うと、胸に迫るものがあります。
「今は家族に」の句に、深い想いが籠るいい歌ですね。
短歌の言葉遣いへの熱心な対応に頭が下がります。
考えて見ましたら「いる」は、結構使っていましたね。
〇「干されいる」「繋がれいる」の「いる」についてですが、
「いる」は、その動作や状態の程度が非常に深い、また、その動作に徹したり、
その状態にすっかりなってしまったりする意を表しています。
「ぐっすり寝―・る」「心に染み―・る」「恥じ―・る」等と使われています。
〇複合名詞の件ですが、難しい質問ですね。
びこさんをはじめ、それぞれの方が作歌経験の中で身に着けた技法の一つでしょうが
私も十分使いこなせていませんので…、名詞、動詞を結び付けて、一つの言葉を
作り出していく。そしてその言葉が読む方に伝わる工夫を重ねていく中で、
少しづつ出来上がっていくのかなとも思っています。
答え切れていませんが、一つの「解」として見て頂ければ嬉しいです。
「水曜サロン」へ投稿頂き、ありがとうございます。
出詠頂き、嬉しいですよ。
郷里の親友、「一瞬にしてうん十年前のあの頃へ引き戻され」は
実感でしょうね。自分も友も青春の季節を共有した思いは、いつまでも
鮮明な記憶となって残っていると思います。
即興でですが、少し時間軸を整理してみました。
★長電話 友の変わらぬ声を聴き 青春の日々 蘇りくる
短歌を投稿頂き、ありがとうございます。
すずさんをはじめ、皆さんのおかげで、賑わいが続いています。嬉しい限りです。
「何か思いつくまま」に、大いに詠ってみましょう。
思いが言葉になり歌になるなんて、素敵なことと思います。
今回の短歌の字足らず気になりませんが…、五句は「ハイ完了よ」ではいかがでしょうか。
こんばんは😃🌃忘れないうちに
投稿させて頂きます🙇
☆大塩湖
寒い夜明けに
出会ったね?
ずぶぬれ仔犬
今は家族に💓
4~5ヶ月のクロに
近くの湖で9年前に出会いました。
明方まで降っていた雨で寒い朝でした。
身体も濡れてさぞ、寒かっただろうと~
その日の事は忘れられません。
うまく、表現出来ませんが…
宜しくご指導下さい🙇
浅間山明鏡止水です。
「質問」します。
〇Shouさんは「干されいる」とか「繋がれいる」のように「いる」を良く使われますが、
「いる」の使い方がいまいち分かりません。通常は「干される」「繋がれる」という表現ですよね、頭の中から「いる」が出て来ません。
〇「リタイヤ後 気軽にお三度 こなす我 驚くあなたに 愛しさも湧き」
この2句の「~気軽にお三度~」はいわば動詞と名詞の組み合わせですよね、
この動詞と名詞の組み合わせが上手く行きません。上達のこつ教えて頂きたいと思います。例えばびこさんの2句「~浴びて佐久穂の~」こういう使い方です。このような使い方が出来ればもっと上手く詠めるのではと思います・
皆さんの作品を興味深く読ませていただきました。
shouさんのお言葉もとても勉強になります^^
昨日、いなかの親友と長電話をしました。
その時の事を短歌にさせえ頂きたいと思います。
「友の声 長電話して 懐かしみ 若きあの頃 蘇る日々」
若かったあの頃と何も変わりな友の声に懐かしさを感じ、一瞬にしてうん十年前のあの頃へ引き戻されました。
友っていいですね。私の青春の一ページには彼女が必ずいました。
また拙い短歌ですが、色々教えていただけると嬉しいです。
ありがとうございました。
サロンも早くも6回となりましたね。
皆さんの投稿、ポケット・Mさんの解説、写真等、いつも楽しみに拝読・観賞しております。
私の短歌への解説も力になります。
大いに現代調で… 何か思いつくまま
(思いつけば)書いてみようという気持ちになりました。
「字余りに
いつも泣く泣く
今回は
ピタッと決まり
ハイ完了✋」
…と思ったら、字足らずでした。
実際、字余りは知っていましたが、字足らずという言い方もあるのですね。
勉強になります。
いつも花の写真に寄せて、素敵な言葉を頂きありがとうございます。
前にも書かせて頂きましたが、そのまま花に寄せた「散文詩」となっていると感じます。
特に「爽やかな風の中で囁くようなコスモス」は、まさにポエムです。
これからも宜しくお願い致します
積極的に投稿頂き、ありがとうございます。
「独楽吟」は結構奥が深い短歌ですが、韻を身に着け、想いを整理する
のに適した様式と思っています。是非トライしてみて下さい。
少女時代の懐かしい思い出を詠んだ、爽やかな短歌と思います。
時空の流れと、見守ってくれた父母への想いを、少し整理してみましたがいかがでしょうか。
★かの日々に赤い電車で通いたる 制服のわれ父母につつまれ
コメント頂きありがとうございます。
こちらこそ、ものくろ往来さんには諸々学ばせて頂いています。
失礼も省みず記させて頂いていますが、鷹揚に受止めて頂き感謝いたします。
これからも宜しくお願い致します
決して、「安易な出詠」ではありませんよ。
短歌で、おっしゃる通りですね。私たちが成長の過程で言葉を獲得する際は、
決して文法を学んで、そののちに言語を学ぶわけではありませんものね。
改めて短歌に詠んでみると新たな発見がありますね。
「囚われることよくなし」を、かみしめて参りたいと思います。
早速、短歌をお届けいただきありがとうございました。
流石はKenさんですね。「枕詞」を完全にマスターされましたね。
一首目の「秋を感じる」を少し変えてみましたが、いかがでしょうか。
★ひさかたの 日差しに揺れる 白樺の 秋もさやかに ビーナスライン
「水曜サロン」は、心待ちにして頂いている方も多く、また、早起きで
出勤されている方もいらっしゃるので、なるべく早くと、朝五時起きで
アップさせて頂きました。
リコさんもお出かけ前に、ご覧頂いて嬉しいです。
兵庫県の社寺のお参りで、素敵な短歌を詠まれることを期待したいと
思います。遥かな日、須磨浦海岸で源氏物語の一節を思い浮かべたことが
在りました。
一重の酔芙蓉やむくげの中心部の薄紅色の持つ魅力についつい惹かれ、いつまでもじっと見続けていたいくらいです。
空に向かって仲間と一緒に明るく笑い、爽やかな風の中で囁くようなコスモスとは少し違って酔芙蓉やむくげの静かな表情は微笑みのように感じます。
いつも色々と教えていただきましてありがとうございます。とても新鮮で勉強になります。
独楽吟も調べてみました。今度、トライしてみたいと思います。
先日、実家へ泊まり朝散歩に出ると電車が通り、学校へ通ったことを思い出しました。当時、何の不安もなく安心して過ごせたのは、父母が守っていてくれたからだと今さらながらありがたく思いました。
制服で赤い電車にぬくぬくと朝日をうけて父母を追想
励みになります。
いつも安易な出詠で申し訳ございませんが、昨日自分のBlogに即詠しました歌がちょうど三首ございましたから、それをそのまま転記をして出詠させてきただきます。
★英文法必要なれど必須ではなきことを知る会話のときに
★習ふより慣れろが英語の会話するときも必要条件らしも
★なにごとも囚われることよくなしと英会話するときも思はむ
先週は「枕詞」を勉強させてもらいました。
今週は早速枕詞の短歌を詠んで見ました。拙い短歌ですがご指導よろしくお願いします。
10月18日ネットで「見頃」とありましたので「蓼科」方面に行ってきました。
「ひさかたの 日射し射し込む 白樺の 秋を感じる ビーナスライン」
「あしひきの 山を従え 蓼科の 湖面に写す くれない紅葉」
「ぬばたまの 夢にかけた 数正の お堀に映る 姿はかなし」
なお投稿短歌、「痛みの変奏曲」鑑賞シリーズ等の感想はじっくりゆっくり味わいまして後日投稿します。
おはようございます。
朝イチにこのブログはタイマーでアップですか?
出かける前に読めて良かったです。
今日は兵庫県の社寺のお参りです。歌ネタを沢山拾って来ます
行って来ま〜す