四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その64)

2022年12月07日 05時29分35秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その64)   短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。☆☆☆


 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。



     「初冬に咲く薔薇 ニュー・ドーン」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】11月24日「私のブログ」で日本の橋を取り上げました。なかでも山口県
    「襟帯橋」をShimaさんが注目して下さって嬉しかったです。山口県は
    私のふる里でもあり錦帯橋は何回も行きました。そこで錦帯橋を短歌で
    詠んでみました。錦帯橋はかの吉川栄治氏が「宮本武蔵」の著書で
    佐々木小次郎が燕返しの術を編み出した場所として着想し有名になりました、
    そして岩国城や白蛇も有名です。
☆景観は錦の名こそふさわしく 春夏秋冬色彩豊か
☆小次郎は逸話に残るイケメンと 姿形は違い討ち死にす
☆赤とんぼもみじに染まる錦帯橋 もののふのあわれ白蛇に宿す

                         浅間山明鏡止水 さん

【解説】
 故郷山口県の「襟帯橋」「佐々木小次郎」「白蛇」を詠んだ三首の詠歌には
 作者の深い望郷の想いも滲んでいると感じます。
 なお、岩国市の「白蛇」は天然記念物に指定されており、遺伝による白化(アルビノ)
 が子孫の代にも、人為的ではなく受け継がれているとのことですね。
 また、地域の人々が昔から白蛇を神のみ使いとして特別に大切なものと扱ってきた
 とのこと。それらの背景も含め、それぞれの歌をじっくりと味合わせて頂きました。
 三首目の歌をもののふ、佐々木小次郎にフォーカスし少し添削してみましたが、
 いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★御使いの白蛇もおわす岩国に もののふの意地今も息づく


【詞書】1首目は、昼間鮮やかだった紅葉もライトアップされると、とても怪しい
    雰囲気を醸し出します。ふと、お能に出てくる「鬼女紅葉伝説」を思いました。
    諸説あるようですが、平維茂が鬼女を討伐したあのお話です。
    2首目は宝厳院を訪ねたときのことです。京都嵐山の天竜寺の塔頭の宝厳院の
    庭園には苔むした大きな岩が(獅子岩)と名付けられ、見る方向によると
    あたかも獅子が大きな口を開けているようでした。
☆紅葉の波も日ぐれて鎮もれり 鬼女も出そうな京の古寺
☆紅葉の宝厳院の庭巡り 苔むす獅子岩大き口あく
☆紅葉は炎となりて燃え上がり吾(あ)もまた噴きたき日のあるものを

                         夕庵さん

【解説】
 いずれも、紅葉にまつわる詠歌を学びつつ味合わせて頂きました。
 紅葉伝説は室町時代から江戸時代にかけて、「紅葉狩」という題名で能や浄瑠璃、
 歌舞伎で演じられてきていますね。
 詞書にもあります通り、いくつかの異なる物語になっていますが、平維茂が鬼女・
 紅葉と闘い、討ち取る話となっています。紅葉が鬼女に成らざるを得なかった
 哀しい物語も背景にはあるでしょうが、終焉の耀きとも言える紅葉を見ると、
 その妖しいまでの美しさが鬼女を連想させます。
 伝説は北信濃戸隠山の紅葉ですが、一首目の「京の古寺」に置き換えも可能ですね。
 三首目の、「吾(あ)もまた噴きたき日のあるものを」の想いと、燃え上がる
 紅葉との対比が鮮やかです。
 一首目を少し手直しさせて頂きましたが、いかがでしょうか。
 ★古寺のもみじ音なく散りゆかば 鬼女も出そうな妖し静けさ


【詞書】11月に農作業の手伝いに行って人参の収穫をしました。
    今は機械収穫の時代ですが、手で一本ずつ抜く農家でした。穴から育てた
    土の匂いと育った人参の甘い香りがして、小さな農家の1年を感じました。
☆引き抜いて丸き穴から人参の暮らしの薫りがゆらりと昇る
                         I.SATOさん

【解説】
 多くの作物を育てる大地は、そこに住む微生物をはじめ多くの虫たちの住まい
 でもありますね。それらの命の香りでもある「土の匂い」は、人参をはじめ
 根菜類の寝床の香りであり、土づくりに尽力する里人の愛情の結晶の香りでも
 あったことと思います。
 それを「暮らしの薫り」と表現されたI.SATOさんの大地に寄せる想いに、
 深い祈りを感じます。また、「ゆらりと昇る」の、長閑さがいいですね。
 自然と、大地、そして作物に寄せる揺るがない優しさが詠歌から響いてきます。




【詞書】月のカケラ
☆私の中の月のカケラと云うものが遠い星空を見上げる
【詞書】フェルマーの最終定理
☆ 万華鏡とドーナツが出会う時三角形の立体が歩む
                         自閑 (jikan314)さん
【短歌説明】自閑 (jikan314)さんご自身の説明です。
 46億年前の原始地球に火星程の大きさの惑星が衝突して、百年程で月が出来た
 そうです。それをジャイアント・インパクト説と云うそうです。
 このお陰で地球の自転が生まれ、気温が平準化して、23.4度の傾きと四季が
 出来たそうです。
 潮汐力により、海が掻き回され、生命が生まれたのも月のお陰と言っても良いとの
 事。そんな月のカケラが自分の身体の中に1分子でも含まれているのだと思い。

 数学のフェルマーの最終定理と解明したワイルズ博士のテレビ動画を見ました。
 何が何だか解らないが、万華鏡のような絵(モジュラー形式)とドーナツの形を
 したもの(楕円曲線)が、関係あるらしいです。
 友人のトポロジー数学者に聞くと、「お前は何もわかっていない」との事。
 そりゃ350年も天才的な数学者達を悩ませた命題だから😅

 フェルマーの最終定理とは、nが3以上の自然数の時
 x^n+y^n=z^nの0でない自然数(x,y,z)の組み合わせは無いというもの。
 n=2の時は有名なピタゴラスの定理で三角形の立体とはそこから来ている。
 あくまでも、「これは短歌」であるので、数学的に間違いがあるかも知れないです😉
 宮沢賢治は、詩や小説の中で、農学、鉱物学、火山学などの当時の最先端の知識を入れて
 作っております。まあ私もと、無謀な試みですね😃

【投稿外コメント】自閑 (jikan314)さんご自身のコメントです。
 正岡子規は、再び歌よみに与ふる書の中で、
 「古今集以後にては新古今稍々すぐれたりと相見え候」と
 言う事で、指折り数える程だがと注文を付けてはいますが、その歌を紹介します。
  ものゝふの八十氏川の網代木にいざよふ波のゆくへ知らずも
                   (雑歌中 柿本人麿 万葉集巻第三 264)
 まあ万葉集にも有る歌ですが。
  鵲のわたせる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける   (冬歌 大伴家持)
 面白く候。との事。万葉集には無いが、家持集にはあります。
  なこの海の霞のまよりながむれば入日を洗ふ沖つ白波(春歌上 後徳大寺左大臣)
 此歌の如く客観的に景色を善く写したるものは新古今以前にはあらざるべくとの事。
  ほの/”\と有明の月の月影に紅葉吹きおろす山おろしの   (冬歌 源信明)
 これも客観的の歌にてけしきも淋しく艶なるに語を畳みかけて調子取りたる處いとめ
 づらかに覺え候。
  さびしさに堪へたる人のまたもあれな庵を並べん冬の山里   (冬歌 西行)
 西行の心はこの歌に現れ居候。庵を並べんといふが如き斬新にして趣味ある趣向は
 西行ならでは得言はざるべく、特に「冬の」と置きたるも亦尋常歌よみの手段に
 あらずと存候。異論は無いですね😃西行は、目の前に有る風景をそのまま読んで
 います。
  閨の上にかたえさしおほひ外面なる葉廣柏に霰ふるなり    (冬歌 能因)
  岡の邊の里のあるじを尋ぬれば人は答へず山おろしの風    (雑歌中 慈圓)
 此種の歌の第四句を「答へで」などいふが如く下に連続する句法となさば
 何の面白味も無之候。
  さゞ波や比良山風の海吹けば釣する蜑の袖かへる見ゆ     (読人しらず)
  神風や玉串の葉をとりかざし内外の宮に君をこそ祈れ     (釈教歌 俊惠)
  阿耨多羅三藐三菩提の佛たちわが立つ杣に冥加あらせたまへ  (釈教歌 傳 教)
 空前絶後の歌ですね😃

【解説】
 「フェルマーの最終定理」は、1994年に米国プリンストン大学のワイルズ教授に
 よって証明され、フェルマー・ワイルズの定理とも言われていますね。
 中学生でも理解できる内容の定理なのに、アンドリュー・ワイルズ教授が証明する
 までに約360年もかかったとのこと。
 この定理の本質を「万華鏡とドーナツが出会う時」と表現するのは、自閑さんの詩人
 としての鋭い感性故と思いますし、決して無謀ではないと思います。このような
 ひらめきは、数理論の解を求める際にも必須であり、作詩、作歌においても大切な
 要素と思います。
 なお、正岡子規による「再び歌よみに与ふる書」の中で「…すぐれたりと相見え候」
 の和歌を紹介いただきありがとうございました。
 この記事は、サロンに集う皆さんにも学びとなりますので、翌週以降の
 【サロン参加者からのコメント】欄にて紹介させて頂ければと考えます。


☆-----------☆ 「ネット歌会」開始 ☆------------☆
【詞書】引き続き「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆遊ぶがに花弁をゆらす秋風に 皇帝ダリアの軸は揺らがず
                         ポエットM
★秋風に皇帝ダリアの花ゆれて揺らがぬ軸のごとくわが夫(つま)
                         水仙さん
★秋風と遊ぶがごとく花揺らし 皇帝ダリアは恥じらいも秘め
                         ポエットM
★見下ろしてもの言う仕草につけられし「皇帝ダリア」と人は嘯く
                         夕庵さん
★見下ろすも はにかみまとう仕草ゆえ 「皇帝ダリア」の名は重たしと
                         ポエットM

☆もみじ葉は風なき空にゆれ揺れて 哀しいまでの艶やかさを秘め
                         ポエットM
【詞書】紅葉するのも裸木になるのも次代の樹のためと自然の摂理に
    うなずかされます。
★紅葉はめぐりの季(とき)の手段とて燃えて散らせて深き眠りに 
                         夕庵さん
                       
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


☆目立たぬも香り仄かな枇杷の花 枯れ野の果てに楚々と咲きいる
                         ポエット・M

【解説】
 枯れ野の中で、梢にひっそりと五弁の小花をつけるビワの花。冬に真向かう花の
 少ない今の時季に咲く貴重な花と思っています。一見するとあまり目立たず寂しい
 印象ですが、綿毛に包まれた小さな白い花、そんな花の楚々とした風情に寄せて
 一首詠んでみました。
 また、花の色が白から黄みを帯びてくるにしたがって、香りが徐々に増し、その
 香りにより花の存在を知ることもあります。



     「皇帝ダリア」

「五行歌集 ―君へのレクイエム― 」鑑賞 嵯峨吹雪著 (7)
 
 1.貴女へのレクイエム(7)

   貴女(きみ)の御霊よ!永遠に安かれ!

    人の世の
      習いといえど
          これがまあ
        貴女(きみ)に対する
              我がなす業か

         轟々と
           地獄のごとく
               燃ゆる火に
             貴女(きみ)を見捨てて
                  貴女(きみ)を滅ぼす

                青炎と
                  赤炎おどる
                     炉の前に
                    我は耐え立つ
                       鬼神と成りて

         ああ終に
           貴女(きみ)を死なせて
                   火に屠る
               我がなす業を
                  赦させ給え

     生前に
       貴女(きみ)が願いし
               教会の
          墓地にて眠れ
              永遠の朝まで




【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
 ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
 幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
 反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【サロン参加者からのコメント】前週に引き続き掲載いたします。
   自閑さんよりのコメントです。
 今回は、新古今から離れて、建礼門院右京大夫を紹介します。

 建礼門院右京大夫は、建礼門院(平徳子)に出仕し、平資盛と恋仲となり、
 平家の都落ちで生き別れ、壇之浦の後、建礼門院を大原に訪ねる様子が、
 建礼門院右京大夫集にあります。
 滅多に古典を現代語に訳さないのですが、右京大夫集と今昔物語集だけは、
 訳をblogに掲載しております。右京大夫のイメージとして、若尾文子さんが、
 語りかける様にと自分では思っております。

  寿永の平資盛との別れ
   またためしたぐひも知らぬ憂きことを見てもさてある身ぞうとましき
    拙訳 また他に前例の無く、同じ樣な事も知らない生き別れという辛い経験を
       したのに、まだこうしてそのままに生きている自分がうとましい…

  大原訪問
   今や夢昔や夢と迷はれていかに思へどうつつとぞなき
    拙訳 今の詫び住まいが夢なのか、昔の栄華が夢なのか迷ってしまい、
       どう考えても現実のことと思われません

   仰ぎ見し昔の雲の上の月かかる深山の影ぞ悲しき
    拙訳 昔、宮中で拝見致しました雲の上の月の樣にお美しかった建礼門院樣が、
       この樣な深山にお住まいの御樣子を拝見致しますとは悲しい事であります。

   山深くとどめおきつるわが心やがてすむべきしるべとをなれ
    拙訳 (建礼門院樣のお住まいになる)この山深い大原に残して置いてきた
       私の心が、やがて出家するという導きの道標となっておくれ

 右京大夫集は、再度注目されたのが、太平洋戦争で、夫や恋人を出征で戦地に送った
 方々から読まれたとの事です。
 大原の寂光院の裏山には、右京大夫の墓との伝承の墓石があります。観光客も
 そこまでは行かないです。

【サロンへのコメント】
 「栄枯盛衰」と題してチョウキチさんよりお寄せ頂きました。

 ★亡き人の菩提弔う ねねの声 逆さもみじの水面に響く
               「浅間山明鏡止水さん詠歌への 参考詠」

  秀吉の妻寧々の声でしょうか。逆さ紅葉は家康でしょうか。華やかな紅葉にも
  哀愁が込められているのでしょう。           チョウキチさん

 ポエット・Mの返信
  いつも、短歌の核心を撞いた歌評をお寄せいただきありがとうございます。
  高台院は、秀吉の菩提を弔おうと北政所(ねね)が寺院の建立を発願し、
  徳川家康もその建立を支援したと言われています。
  紅に染まるモミジと、逆さもみじが映える池の水面からねねの声が今にも響いてくる、
  そんな錯覚すら感じる寺域のまとう哀愁。それは「浪速のことも 夢のまた夢」と
  辞世の句を詠んだ秀吉の、想いに重なる故かも知れません。

【ネット歌会について】
 「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
 「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
 歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
 返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
 各位に記入して頂いた短歌を基に、編集させて頂きます。
 従って、統一性や「お題」に向けた収斂性には欠けますが、面白いと思っています。
 当面は、手探りでやってみたいと思っています。さらに、良いアイデアがあれば
 各位よりお寄せ頂ければ嬉しいです。


     「山茶花」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
 (8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
    誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
 (9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
    ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
    できない場合もありますのでご了承願います。
                     了

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12 コメント

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Unknown (1948219suisen)
2022-12-07 06:00:56
おはようございます。

今週も返歌をさせてくださいませ。

☆目立たぬも香り仄かな枇杷の花 枯れ野の果てに楚々と咲きいる
                         ポエット・M様

★枇杷のはな枯野に咲きて香り立つときに密かに人を引き寄す
返信する
短歌投稿 (knsw0805)
2022-12-07 07:01:20
Shouさん、おはようございます。
浅間山明鏡止水です。
短歌投稿します。

「詞書」12月6日私のブログで日本の橋特集をやっていますが、その中で三条大橋が出て来ました。三条大橋は三条河原処刑場があった場所でもあります。ここで処刑・晒し首にされた著名な人物を挙げますと石川五右衛門・豊臣秀次・石田三成・近藤勇がいます。彼らを見ていますと時の流れに翻弄された人達ばかりです。全て「もし」がつくならば勝利者になっていたかも知れません。そこで「もののふの憐れ」を感じながら短歌を詠んでみました。

「もし秀吉の逆鱗にふれなかったら」
石川五右衛門
(実在が疑問視されてきましたが、宣教師の日記の中に記述が見つかっています)
「秀吉と蜜月決めた間柄 逆鱗触れて釜茹での刑」

「もし秀吉に世継ぎ秀頼が生まれていなかったら」
豊臣秀次
「ねねの甥数奇な運命に翻弄 謀反噂さも一家斬首刑」

「もし小早川秀秋が東軍に寝返りしなかったら」
石田三成
「家康の政略勝ちで負け戦 覚悟を決めた斬首刑こそ」

「もし薩長連合が錦の御旗掲げなかったら」
近藤勇
「決戦は時の勢い鳥羽伏見 勝てば官軍負けて晒し首」

尚提出短歌は豊臣秀次・石田三成・近藤勇の3首とします。
返信する
Unknown (夕庵)
2022-12-07 09:38:27
おはようございます。
今週の詠草です。
詞書
奈良県の奥山の懐に歴史ある茅葺きの苔むした茶屋があります。灯りがぼんやりと浮かび昔話に出てくるようなこの茶屋は魂鎮めの私の好きな場所です。

☆民話より抜け出たような茶屋のありもみじ灯りにぼうと浮かびぬ

詞書
音もなくしとしとと降る秋雨の肌寒い日、何もすることがない日は、めったにしないお昼寝にずいぶん年を重ねてきたものだと自分を愛おしく思ったものです。
☆ひねもすの秋霖の日は所在なく少し眠ろういのちを抱いて

☆古い靴 断捨離なんてできないよ地球をどれだけ歩いたのだろう

よろしくお願いします。
返信する
水仙さんへ (ポエット・M)
2022-12-07 17:57:26
水仙さん こんばんは。
早々に返歌を頂きありがとうございます。

「ときに密かに人を引き寄す」の下の句がドラマチックでいいですね。
「ネット歌会」に掲載させて頂ければと思います。

出詠も含めて、これからもよろしくお願いします。
返信する
kenさんへ (ポエット・M)
2022-12-07 17:59:17
kenさん こんばんは。
いつも早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。

歴史に「もし・・・」はつきものですが、勝者が自分の為に書いたと言われる
歴史書は常に「?」はつきものですが、いずれの歌も多くのドラマと、痛切な悲しみが
詰まっていますね。
出詠歌をじっくり鑑賞させて頂きますね。
これからもよろしくお願いします。
返信する
夕庵さんへ (ポエット・M)
2022-12-07 18:00:34
夕庵さん こんばんは。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。

二首目の歌の下の句「少し眠ろういのちを抱いて」がいいですね。

自分を省みて「愛おしく思う」ことは、私たちの世代にとって、特に大切なことと思っています。
それこそが、自分も含めて人を理解する原点でもあると考えています。

これからもよろしくお願いします。
返信する
Unknown (夕庵)
2022-12-08 10:22:37
おはようございます。
☆古寺のもみじ音なく散りゆかば鬼女も出そうな妖し静けさ
ポエッMさん
このお歌で鬼女はどこにでも出てきそうだと場所の設定が広がりました。
ありがとうございました。

☆引き抜いて丸き穴から人参の暮らしの薫りがゆらりと昇る
I.sato さん
★収穫の玉蜀黍は歯抜けでも幼は両手に高く突き上ぐ
夕庵
返信する
Unknown (I.SATO)
2022-12-08 16:33:15
ポエット・Mさん>素敵な歌評をいただき、有り難うございます。土は様々な生き物の棲み家ですね。
出掛けた農家は後を継いだ息子さんが一人で手と気持ちが届く範囲の面積、装備で頑張っていて、これからも応援したいと思って人参を抜いていました。
「フェルマーの最終定理」、いつも思うのですがポエット・Mさんの博識も素晴らしいです。
返信する
夕庵さんへ (ポエット・M)
2022-12-08 20:33:42
夕庵さん こんばんは。
参考詠を、しっかりと受け止めて頂きありがとうございました。
夕日に映える紅葉の妖しいまでの美しさ。しかも京都や、戸隠等、北信濃の紅葉の
美しさは格別と思っています。
そんな情景が、鬼女伝説を生んだのかなとも思っています。

なお、ネット短歌にも出詠頂きありがとうございました。
幼子のトウモロコシの収穫はワクワク感が溢れていますね。
返信する
I.SATOさんへ (ポエット・M)
2022-12-08 20:35:36
I.SATOさん こんばんは。
こちらこそ、I.SATOさんの作品にはいつも学ばせて頂いています。表現の裏にある生きとし
生けるものに寄せる確かな、そして優しい眼差しの存在を感じています。
これが短歌や、文章にも貫かれていると思っていますし、援農にも繋がっていると考えます。

なお、「フェルマーの最終定理」は一応理系の端くれですが、一度教授に課題として
出されて、背理法等を駆使し挑戦したことがありましたが・・・、途中で断念しました。
能力と根気が足りませんでした。n=2 のピタゴラスの定理は諸々活用させて頂きましたが。
こんなお話も楽しいですね。これからもよろしくお願いします。
返信する

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