フィギュアスケート世界選手権。
本来は東京開催だったけれど、震災の影響で開催不能に。
そのため、1ヶ月遅れでロシアでの開催となった。
この世界選手権で、代替開催国となったロシアは、
わずか1ヶ月という準備期間にも関わらず、あらゆる面で日本に多大な配慮をしてくれている。
自国開催を楽しみにしていた日本国民がテレビで中継を楽しめるようにと、日本時間のゴールデンタイムに合わせて開会。
開会式では日本を、被災地を応援する演出。
そしてフィナーレでは、日本選手を中心に、日の丸を描いて各国の選手が輪になって、日本を励ますパフォーマンス。
選手たちも、随所に日本へのメッセージを伝えてくれた。
アモディオ選手は、減点対象となるボーカル入りの曲をあえて使用。
「これは日本の人たちへのささやかな歌のプレゼントだ」と。
たくさんの選手たちが、応援席の観客が、日本への応援をくれた。
エキシビションに祈りを込めた選手たちもいた。
「氷上の日の丸」
そして、グランドフィナーレ。
ロシアのフィギュアスケート連盟から、日本への詩のメッセージが送られた。
全文をネットで見ることができる。
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『日本にささげる詩』
地球がいたみでうめき声を発した
自然の強さに全世界がショックをうけ
あらゆるものを水は深海に流した
しかし 何があっても太陽は東から昇る
地震と津波は光には勝てない
我々の神様が
地球の皆の命を保ってくれることを祈る
桜が咲く公園はたくさんあることを
白樺が咲く公園はたくさんあることを
鳥が春の歌を歌えることを
旗が勝利の祝いで挙げられることを祈る
子供たちが大人たちへと願う
友の皆さん 手をつないで
われわれがこの地球において
ひとつの家族になっていることを忘れないでほしい
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ところが。
ロシアからの、こんな温かなメッセージは、
しかしほとんどの日本国民には届いていない。
独占中継したフジテレビは、このメッセージを放送しなかった。
時間切れじゃない。
そもそも、ロシアがせっかくゴールデンタイムに合わせて開催してくれているのに。
フジテレビの放送は、19時から始まって、最初の1時間以上はひたすら前日の振り返りVTRとキムヨナの特集。
リアルタイムではなく遅らせて放送した上に、何故か演技順序を入れ換えて放送。
日本選手のエキシビションがようやく放送されたのは、TBSでJINが始まった頃。
さらに延長放送になったため、金メダルの安藤美姫選手の涙のレクイエムを録画できなかった人がたくさんいる。
そして、フィナーレでの各国選手からの応援も、ロシアからのメッセージも放送されなかった。
さらには、安藤美姫選手はロシア語でお礼を述べ、そのあと日本の現状を英語で伝えたそうですが…
当然そんなこともフジでは放送されませんでした。
これは時間切れなんかじゃない。
インタビューやCGや、ましてやスタジオの感想など放送する余裕があるのだから。
意図的に流さなかったとしか思えない。
今までなら、視聴者はなにも知らずに終わっただろう。
でも今、テレビは地上波だけじゃない。衛星放送、ネットもある。
完全生中継をした有料放送を見たたくさんの視聴者がTwitterにリアルタイムに情報を流した。
それを見比べると、フジテレビがどれだけ放送をカットし、どれだけの世界からの応援メッセージを伝えなかったかがよくわかる。
世界中の好意を踏みにじっておいて、自分たちの視聴率稼ぎのことしか頭にないとしたら、
公共の電波を預かるメディアとして最低だ。
(早紀のブログより引用)
これは有名なブログで、私もこの記事を今まで何度も読んでいます。
2011年フィギュアスケート世界選手権における、ロシアの震災に遭った日本を勇気づけるための素晴らしいセレモニー。
そしてそれを一切放送しなかったフジテレビ。
非常に波紋を呼ぶ出来事で、私もこれを初めて知った時はかなり愕然としました。
ところが。
ロシアからの、こんな温かなメッセージは、
しかしほとんどの日本国民には届いていない。
これはまさにそのとおりで、私もしばらくの間は知りませんでした。
未だにこの事件のことを知らない人も結構いるのではないかと思います。
そして問題なのが、ロシアの日本を勇気づけるための素晴らしいセレモニーが日本の地上波では全く放送されなかった為、日本人とロシア人とでかなり認識に差が出来てしまったのではないかということ。
せっかくのロシアの好意が日本人に全然届いていなくて、「え、何それ?」な状態ではあまりに悲しいです。
上記のブログで指摘しているように、ロシアがせっかく日本のゴールデンタイムに合わせて開催してくれたのに、フジテレビの放送は19時から始まって、最初の1時間以上はひたすら前日の振り返りVTRとキムヨナの特集でした。
なぜロシアによる日本を勇気づけるためのせっかくのセレモニーを、一切放送しないという愚挙に打って出たのか?
振り返りVTRとキムヨナの特集をやるより、どう考えてもセレモニーを放送すべきではないのか?
そんなに日本を勇気づけるのが嫌なのか?
こういった疑問が出てきます。
世界中の好意を踏みにじっておいて、自分たちの視聴率稼ぎのことしか頭にないとしたら、
公共の電波を預かるメディアとして最低だ。
この最後の一文に、ブログ筆者の強い怒りを感じました。
数々の問題のあるフジテレビの中でもこれは上位に来る偏向・歪曲した放送なのではないかと思います。
もう少し「何を放送すべきか」をよく考えてほしいですね。
こういった報道姿勢を改善しない限り、抗議の声が止むことはないのではと思います。
※フィギュアスケートのもう一つの忘れてはならない問題、「浅田真央が戦ってきたもの」をご覧になる方はこちらをどうぞ。
この記事を初めて知りました。
情報の真実は、伝えることにあり、伝えないことではありませんね。
情報で操られていることを薄すうす知っていましたが。
このロシアの行為に感動を覚えます。
詩も、いい歌ですね。
伝えてくださってありがとうございます。
この件、知って頂けて良かったです。
「報道の自由」を掲げて情報を報道する側が、「報道しない自由」を行使して国民に知らせてくれないのは酷い話だと思います。
ネットがない時代だと本当に闇に葬られてしまっていたと思います。