読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
好きな小説は青春もの。
日々のできごとやフォトギャラリーなどもお届けします。

光風堂 山口県1位のプリンと深煎りコーヒー「道」

2016-03-31 20:53:57 | グルメ
先日錦帯橋、吉香公園の桜を見に行った際、「光風堂」という民家風カフェに寄りました。
以前「光風堂 山口県No.1のプリン」の記事でご紹介したお店です。
前回は昨年の4月下旬に行き初夏の陽気だったのでアイスコーヒーにしましたが、今回はホットコーヒーを頼むことにしました。


今回も山口県1位のプリンを頼みました。
名前は「HAKUプリン」と言います。
『「山代地鶏」の有精卵100%を使用した身体にやさしいなめらかプリン。地鶏の黄身は自然なレモン色のため乳白色のプリンが出来ました。』とありました。
HAKUプリンのHAKUは白(はく)から来ているのかも知れません。


HAKUプリンの食感はなめらかでトロトロです
写真からもプリンのトロトロな食べごたえが伝わるかと思います。
そしてさっぱりとした甘さをしています。


ホットコーヒーは炭焼焙煎珈琲で道(みち)と結(ゆい)があります。
道は深煎り、結は浅煎りです。

「道」
信じた道を力強く歩き続ければ必ず道は拓けるとお客様が教えてくださったことに想いを込めて…

「結」
コーヒーがたくさんの人々の決してほどけない結びつきを作り続けてくれますように…

店員さんにどちらがお勧めか聞いてみたら「道は苦味はあるが酸味が少なく、後味がさっぱりしている。結はコーヒーが苦手な方でも飲みやすい味。コーヒーが好きなら道がお勧め」と言っていました。
なので私は「道」を注文してみました。


淹れ立てホットコーヒーなので湯気が上っています。
凄く香りが良くて美味しそうで、何も入れずにブラックで飲んでみました。
飲んでみると聞いていたとおり苦味はありますが酸味が少なくさっぱりしていました。
非常に飲みやすいコーヒーで、ブラックがあまり得意ではない私でもブラックで全て飲めました。
かなり美味しいコーヒーなのでまた飲んでみたいと思います

広島と岩国錦帯橋の桜の様子

2016-03-29 20:53:17 | ウェブ日記
3月26日、27日に広島の比治山公園と平和記念公園、岩国の錦帯橋・吉香(きっこう)公園に桜の開花の様子を見に行きました
少し写真も撮ったので写真とともに開花の様子をご紹介します。
写真は全てクリックで拡大されます。


3月26日の土曜日はまず比治山公園に行きました。
素晴らしい快晴で非常に天気が良く、清々しい気分で歩くことができました


山桜の一種。
明るく茶色がかった葉っぱと真っ白の花が特徴です。


ソメイヨシノ。
木によって2~3分咲きになっていたり、まだほとんど咲いていなかったりの状態でした。


ソメイヨシノは少しピンク色の儚げな花が特徴です。


次は平和記念公園に行きました。


道の両側にあるのはソメイヨシノで、まだほとんど咲いてはいないですがつぼみは大きく、開花寸前の状態でした。


日本国旗・日の丸の周辺にある桜の木もまだわずかに咲いているくらいでした。


公園内の場所によっては2~3分咲きになっているソメイヨシノもありました。






山桜と太陽


ソメイヨシノの花が儚い雰囲気なのに対し、この山桜の花は力強い雰囲気だなと思います。


日曜日は岩国の錦帯橋(きんたいきょう)に行きました。
天気は当初は雨予報でしたが、当日は雲は多いながらも晴れ間が見えてくれました。


錦帯橋から見える錦川沿いのソメイヨシノはまだほんのわずかに咲いているくらいでした。


そして錦帯橋の向こうにある吉香公園へ。


木によっては結構咲いているのもありました。


そしてソメイヨシノは全体的にまだあまり咲いていませんでした。
既に開花が始まっていてソメイヨシノは開花から満開まで約一週間であることから、今度の週末は満開の状態になっていると思います

比治山公園、平和記念公園、錦帯橋・吉香公園の三ヶ所とも今度の週末が最大の見頃となりそうです
私もぜひ満開を見たいので今度の週末また桜を見に出かけようと思います。
宮島の桜も見てみたいです

広島と岩国錦帯橋の桜を散策

2016-03-27 20:24:29 | ウェブ日記
3月21日に東京の靖国神社にあるソメイヨシノの標本木で桜の開花の発表があり、今年もいよいよ桜の開花が本格的になってきました。
この土日は桜の開花の進み具合を見て回りました。
土曜日は広島の比治山公園と平和記念公園に行きました。
どちらもまだ1~2分咲きといったところでした。
土曜日の広島は素晴らしい快晴で天気が抜群に良く、清々しい気分で歩けました

日曜日の今日は岩国の錦帯橋に行きました。
錦帯橋・吉香公園の桜は「日本さくら名所100選」に選ばれていて、ぜひ見てみたいと思いました。
こちらもまだ1~2分咲きくらいの状態でした。
天気は2日前まで雨マークが付いていたのが前日に好転してくれ、今日行ってみたら雲は多めながらも晴れ間が見えていました。
やはり空が晴れていてくれると嬉しいです。

ソメイヨシノは開花し始めると、一週間くらいで満開になります。
広島も岩国も既に咲き始めていることから次の週末は満開で迎えることになりそうです。
そしてソメイヨシノは満開になってから散り始めるまでが早いです。
ぜひ満開を見たいので次の週末も出かけようと思います。
そして写真をたくさん撮りたいです

「海岸通りポストカードカフェ」吉野万里子

2016-03-26 19:20:51 | 小説
今回ご紹介するのは「海岸通りポストカードカフェ」(著:吉野万里子)です。

-----内容-----
横浜の私立校で教師をする五月雨丈司のもとに不思議な知らせが届いた。
港の片隅にある喫茶店に自分あての葉書が届いているという。
行ってみると、そこは届けられたポストカードを壁一面に貼って公開し、永遠に保管するという風変わりな喫茶店だった。
差出人に心当たりのない丈司は、記憶をたどり始めるがー。
その店にいると、一枚の葉書に込められた真摯な想いと、それぞれが抱える人生が見えてくる。
読み終わったあと、大切な誰かに手紙を書きたくなる、あたたかで鮮やかな連作短篇。

-----感想-----
ポストカードカフェはマスターの瀬尾龍之介と弟子の松井朝陽(あさひ)でやっているカフェ。
横浜みなとみらいの万国橋のたもとにあります。
カフェ名に「ポストカード」が付いているように、このカフェには葉書がたくさん飾られています。

ある日、横浜みなと女学園で働く五月雨丈司のもとにポストカードカフェから葉書が送られてきます。
その葉書には「五月雨様宛の葉書が届いております。一度、当店へお越しいただければ幸いです。」と書かれていました。
まったく覚えのない店からの案内状に丈司は戸惑います。
しかしいたずらとは思えなかったため、丈司はポストカードカフェを訪れます。
そこから物語が本格的に始まっていきます。
五月雨丈司先生は44歳の社会科教師で物語の中心的な人物の一人であり、よく名前を早乙女と間違えられる特徴があります。

横浜みなと女学園は中学高校合わせて全校864名のお嬢様学校で、「ツタの学園」という呼び名があるとありました。
丈司が横浜みなと女学園を後にする時の描写に「長い階段を降り切って、細道を右折し、丈司は元町商店街へ出た。」とあり、横浜みなと女学園は山手方面にあることが分かりました。
このことから、横浜みなと女学園のモデルは山手にあるフェリス女学院だと思います。
横浜が舞台なのでランドマークタワーやインターコンチネンタルホテル、クイーンズスクエア、大観覧車、大さん橋などの名前が出てきて、私もよく歩いたので街の景色が鮮明に思い浮かびました

ポストカードカフェに行った丈司は店内に入り、壁一面、高さ約5メートルの天井まで全て覆い尽くす葉書に驚きます。
店員の松井朝陽によると「みんな公開してほしいからポストカードカフェに送ってきているので、ポストカードカフェ宛に来た葉書は全て公開している」とのことでした。
丈司宛の葉書には次のように書かれていました。

先生。
わたしはもう二度と先生に会えなくなりました。時が流れるって哀しいことですね。いらないものばかり増えて、わたしを蝕んでいく。先生のご多幸を祈っています。
さき


穏やかならぬ文面に驚きますが、差出人の「さき」が誰なのかが思い当たりません。
先生と呼んでいることからどうやら丈司の教え子のようなのですが、これまで送り出した生徒は何百人もいて、一人ひとりの生徒の顔と名前をずっと覚えているわけでもないので見当がつかないようでした。
葉書を読んだ丈司はその葉書を受け取ろうとしますが、マスターの瀬尾龍之介に「それは困るんだ」と断られてしまいます。
「この店に来た葉書は、みんなこの店で保管するという決まりがあるんだよ」と言っていました。
また、朝陽も「先生だけに送りたかったら、きっとツタの学園宛てに出したでしょ?ここに送って来たってことは、そういう意味なんスよ」と言っていました。
丈司は納得はいかないながらもその場は引き下がることにしました。

物語が進むにつれて丈司は少しずつ「さき」のことを思い出していきます。
名前は新倉咲季で、丈司が18年前に初めて担任を持った時に高校一年生で16歳だったことから、現在は34歳だということが分かりました。
咲季はなぜ「もう二度と先生に会えなくなりました」という悲しい葉書を送ることになったのか、その謎に近付いていきます。

作品は連作短篇になっていて、全部で12の短篇で構成されています。
どの短篇も最初は常に朝陽の挨拶から始まり、これがなかなか和やかでした。
全てが丈司の物語なわけではなく、他の人の物語もあります。
いずれもポストカードカフェに縁のある人物の物語です。
自らの出世のためにどうしてもポストカードカフェにある葉書を消し去りたい小坂保則というIT会社の社長の物語や、ポストカードカフェ常連の磯ヶ谷耕太郎と睦子の物語などもありました。
ちなみにポストカードカフェに来たポストカードは誰かが持ち帰ることも捨てることもなくずっとお店にとっておくという大原則があります。
私的にはかつて小坂保則の恋人で二人揃ってよくポストカードカフェに来ていた「和泉(いずみ)」という人の物語が興味深かったです。
保則は29歳、和泉は26歳で、保則は千夏というトップモデルと付き合うことによって、千夏の知名度を利用して自身も有名になり上に行こうとしていました。
そのため一方的に和泉との交際を終わりにし、音信不通の状態にしていました。
保則は自分が上昇するために和泉を切り捨てたわけで、自分のことばかり考えていて酷かったです。
その現在の保則に対して和泉がどう思っているのか興味深く読んでいきました。

丈司は修学旅行の引率で行った京都で田村美鈴(旧姓は大原美鈴)という、横浜みなと女学園で新倉咲季と同級生だった子と会います。
そこで咲季が高校時代に五月雨先生のファンだったこと、美鈴も咲季と連絡が取れなくなっていることなどが明らかになりました。
咲季に一体何が起きているのか凄く気になりました。

また、ポストカードカフェには地上げ屋がやってきます。
横浜みなとみらいという理想的な立地条件なことから、ポストカードカフェの土地を売るように言っていました。
売らない場合はポストカードカフェが昔に建てられた建物のため耐震強度を満たしていないのをそこら中に言いふらすと脅迫もしてきて、ポストカードカフェがどうなっていくのか気になるところでした。

作品内では葉書だけでなく「文通」も登場していました。
私は文章を書くのが好きなので文通は凄く良いと思います。
葉書も文通も、メールでは伝えきれない繊細な真心を伝えられる良さがあります

マスターがなぜポストカードカフェを始めたかについても明らかになりました。
店内の壁を全て覆い尽くすほどに葉書を貼るカフェはかなり珍しく、なぜそんな個性的なカフェにしたのか興味深かったです。

この作品はドラマにしても面白いのではないかと思いました。
横浜みなとみらいは文句なしの好ロケ地ですし、壁一面に葉書が貼られた個性的なカフェが舞台なのも面白いです。
いつかそんな日が来ても不思議はないくらい面白い作品でした


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CoCo壱番屋 手仕込ささみカツカレー

2016-03-24 19:51:43 | グルメ
CoCo壱番屋の「手仕込ささみカツカレー」を食べました。
ほうれん草をトッピングしています。
写真右のほうに少しだけ写っているのはコーンサラダです。

手仕込みだけあって衣がサクサクしています。
そして鶏ささみといえば脂身が少なくさっぱりした味わいが特徴の肉です。
肉が食べたいもののカロリーは低めにしておきたい時に鶏ささみ肉は良いと思います。
CoCo壱カレーとささみカツの相性も良いです。

「手仕込ささみカツカレー」はいつでも食べられるわけではなく、期間限定のカレーです。
主に冬から春にかけて登場するイメージがあります。
私は「手仕込ささみカツカレー」が好きで、毎年期間限定で登場した際には必ず食べています。
その時期にしか登場しないメニューはやはり食べたくなりますね。
今年もあと一度は食べておきたいと思います

綱取りの夢

2016-03-23 19:22:53 | スポーツ
1月の大相撲初場所で14勝1敗の成績で初優勝を果たした大関琴奨菊。
3月13日から始まった春場所では横綱昇進を目指して綱取りに挑んでいました。
しかし昨日痛恨の3敗目を喫し、今場所の綱取りはかなり厳しい状況になりました。
さらに今日は3連敗で4敗目を喫し(7勝4敗)、今場所での綱取りの夢は完全に断たれました。
7勝1敗からまさかの3連敗となったところに綱取りの難しさを感じます。

今場所での綱取りの夢は断たれましたが、大事なのはここからです。
まだ今場所は4日間残っています。
最近の綱取りは、横綱審議委員会が「最近の成績」を重視するようになっています。
横綱昇進の条件は「二場所連続の優勝またはそれに準ずる成績」なのですが、その二場所より以前の場所が8勝や9勝ばかりだと問題視され、綱取りのハードルが高くなる傾向があります。
なので琴奨菊にはあと4番全部勝つ気持ちで残りの4日間を戦ってほしいです。
その気持ちで戦って出来れば二桁勝利を挙げてほしいところです。

もう綱取りのプレッシャーはなくなったのですし、気持ちを切り替えて戦うことが大事です。
切り替えるのも簡単ではないと思いますが、琴奨菊には初場所後に結婚披露宴を挙げた奥様がいます。
きっと支えになってくれると思います。
残りの4日間全力で戦い抜き、そして来場所以降はまた優勝を目指していってほしいです。

本田真凜選手が世界ジュニア選手権で優勝

2016-03-21 17:41:53 | スポーツ


ハンガリーで行われていたフィギュアスケート世界ジュニア選手権女子で本田真凜選手が優勝しました。
初出場にして優勝の快挙です
3位に樋口新葉選手、4位に白岩優奈選手が入り、日本女子が大健闘しました。
世界ジュニア選手権で日本女子が優勝するのは2010年の村上佳菜子選手以来6年ぶり7人目で、歴代優勝者は次のようになります。

1990年 佐藤有香
1993年 小岩井久美子
2003年 太田由希奈
2004年 安藤美姫
2005年 浅田真央
2010年 村上佳菜子
2016年 本田真凜

こうして見ると、2003年から2005年にかけては3年連続で日本女子が優勝していたんですね
今回6年ぶりに本田真凜選手がこの歴代に名を連ね、新世代の台頭となって良かったです

本田真凜選手は2001年8月14日生まれでまだ14歳です。
「フィギュアスケート世界選手権2014 節目の大会」の記事を書いた時、ビオラさんがコメントに「今12歳の本田まりんちゃんがオリンピックを目指して頑張っていらっしゃいますね」と書いていました。
そして私は「早ければ来年か再来年くらいには全日本選手権に出場してきそうですね。ぜひトップスケーターへと駆け上って行ってほしいと思います」と書いていました。
この時から2年後の現在、ジュニアの世界一となり、早くもトップスケーターの頭角を現してきています。
トリプルアクセル以外の5種類のトリプルジャンプ(ルッツ・ループ・フリップ・サルコウ・トゥーループ)を飛べるのは凄いことです。
浅田真央選手、宮原知子選手、現役時代の安藤美姫選手も同様のことができ(浅田真央選手の場合はアクセルも飛べるので6種類)、世界と渡り合うトップスケーターはどのジャンプも飛べる印象があります。
まだまだ伸びて行きそうな本田真凜選手、高難度の連続3回転技などにも今後挑戦していってほしいと思います。

来シーズンはもしかしたらシニアに参戦という可能性もありそうです。
そして16歳で迎えるその次のシーズンはオリンピック出場を狙っていくことになるのではと思います。
浅田真央選手が現役を続けているうちに台頭してきてくれたのも嬉しいです。
浅田選手の競技姿勢は大きな刺激になると思います。
その背中を見て、より一層成長していってほしいです

「竜宮電車」堀川アサコ

2016-03-20 19:23:35 | 小説
今回ご紹介するのは「竜宮電車」(著:堀川アサコ)です。

-----内容-----
思い通りにならない、うまくいかない人生。
もし、願いを叶えてくれるアイテムがあったら……。
大人だけじゃなく、子どもも、神さまだって、ままならない世の中。
でも、アレがあれば、どんな憂いも取りのぞける。
「幻想」シリーズで人気の著者が書き下ろしで贈る切ないけれど優しい物語。

-----感想-----
漢字に丁寧に振り仮名が振られていることから、中学生、高校生に向けて書かれているように思いました。
物語は次の三編で構成されています。

竜宮電車
図書室の鬼
フリーター神さま

「竜宮電車」
中沢周作は27歳のシステムエンジニア。
付き合っている三好志穂美とは一緒に暮らし始めて5年になります。
なかなかプロポーズができず、周作は「長すぎる春」と言っていました。

周作はいつも同じ夢を見ます。
電車に乗ろうとして駅の中で迷っているのですが、切符が違うと言われその電車に乗れません。
その電車こそが「竜宮電車」と呼ばれる電車です。

ある日周作が勤めている会社「Fコネクト」に行くと、オフィスに見慣れない背広姿の中年男が居て、何だか慌ただしい雰囲気になっていました。
アルバイトの新井里奈が会社が倒産したこと、さらには社長の福末昭一郎氏が夜逃げしたことを教えてくれ、周作は呆然とします。
システム部長の館野はショックで倒れてしまいました。

周作は家に帰ってから志穂美に会社の倒産のことを伝えたのですが、その日は志穂美の誕生日でした。
ぐずぐずしている周作に代わって志穂美は結婚してほしいと伝えようとしたのですが、周作に先に会社の倒産のことを話され、話の腰を折られてしまいました。
志穂美は周作のいつまでもプロポーズしない怠慢と間の悪さに愛想を尽かして家を出ていってしまいました。
この周作の間の悪さはどうしようもないなと思います。

新井里奈はFコネクトの倒産は計画倒産ではないかと予想します。
館野部長の実家は賛海閣という老舗旅館であり、そのボンボンである館野部長はFコネクトに対し五千万円もの資金を投じていました。。
そのお金を返してくれと言われた社長の福末昭一郎氏は館野部長の五千万円を返さなくて済むように会社を計画倒産させたというのが里奈の読みです。
周作は当初「小動物みたいな子」と評していましたが、見た目の小動物さとは裏腹に里奈の読みは探偵並みに凄く鋭いです。

周作の叔母は「洞窟」という喫茶店を経営しているのですが、悪性腫瘍にかかって現在は入院しています。
その叔母が失業した周作のために二百万円も工面してくれるのですが、周作は五千万円を返してもらえず窮地に立たされた館野部長にそのお金を貸してあげます。
しかし館野部長もまた社長と同じく暗黒面に堕ちてしまったのか、そのお金を持ったまま行方をくらませてしまいます。
周作は里奈に協力してもらい館野部長の行方を追います。
何だか周作は踏んだり蹴ったりの目に遭う人だなと思いました。
ちなみに周作は常に誰かに後をつけられているようで、背後に誰かの気配がすることが何度かありました。
誰が後をつけているのか気になるところでした。


「図書室の鬼」
大貫ツトムは桃之井学園中等部に通う中学三年生。
ツトムは帰宅部なのですが家にいるのが苦手で、放課後は図書室に行って過ごしています。
家に帰るとツトム曰く「ママゴン」が居て、ツトムはその環境が苦手なようです。
ツトムが好きだった小田ユウナは転校し、病気になり亡くなったとありました。
また、中村コウキという友達がいて、ツトムの母はコウキの父が経営している会社で働いています。
そしてツトムの母、「ママゴン」はコウキの母に対抗意識を燃やしています。
離婚して母子家庭で、収入も多くないにも関わらず無理をしてコウキと同じ私立の桃之井学園に通わせたことからもそれがうかがえました。
また、ツトムの母は他人の悪口を言うのが大好きで、家庭でもそんな話ばかりしているため、これはツトムでなくても嫌がるだろうと思いました。

この話には福末という、今月から桃之井学園の校務員として働いている男が登場しました。
これは「竜宮電車」に登場した株式会社Fコネクトの社長、福末昭一郎でした。
なぜ中学校の校務員になったのか気になるところでした。
「幻想シリーズ」がそうであるように、堀川アサコさんの作品ではその話に登場した人物が他の話にも少し登場し、話同士が少しだけリンクしていることがよくあります。

亡くなる前の小田ユウナが送ってきた手紙には興味深いことが書いてありました。
『いいことを教えてあげます。うちの学校の図書室にある鬼という字がタイトルについた本を自分の年の数だけ読めば、どんな願いもひとつだけかなうんだって。これけっこう本当なんだよ。じゃあ、また手紙書きます』
この後ユウナは亡くなってしまいましたが、ツトムは手紙の内容に興味を持っていました。
ツトムの願いは「ユウナに会いたい」です。

この話では「逆は真ではない」という言葉が何度か出てきます。
意味は、例えば「人は死ぬ。そしてその逆はない」というものです。

ツトムもコウキもユウナに想いを寄せていて、お葬式に行くことに抵抗があったため、二人とも式には行きませんでした。
これはユウナの死を受け止められなかったからだと思います。
ただお葬式の様子は気になったため、二人は担任の日野先生にお葬式のことを聞こうと思い、式から帰ってきたであろう日野先生の自宅を訪れます。
日野先生の家のリビングでツトムは妙な違和感がしていました。
その違和感の正体が何なのか気になりました。


「フリーター神さま」
語り手は神仁(じんひとし)、通称ジンジン。
遠海(とおみ)神社に奉られている神様です。
神社の神様の視点で書かれた物語は珍しいと思いました。
ある若者が遠海神社の本殿に参拝していて、参拝の描写で「鈴緒(すずのお)を持って本坪鈴(ほんつぼすず)を鳴らす」とありました。
あの鈴の正式名称が鈴緒と本坪鈴なのは初めて知りました。
神社には珍しい名前のものが色々あって興味深いです。

神仁の姿は人に見えたり見えなかったりします。
神仁自身が「ここでは見えるようにする、ここでは見えないようにする」と選択することができます。
神仁は神様でありながら人に化けて働いてきました。
ただし一つの仕事が長く続いたことはないため、よくハローワークに行っています。
そのハローワークで、「竜宮電車」に登場した中沢周作と話す場面がありました。
「竜宮電車」にもその場面があり、二つの話はリンクしていました。

神仁は荒川景子という人が店長を勤める「フローリスト・景」という花屋で働くことになります。
ただし神仁は「おれは神は神でも疫病神かも知れない」と言うように、働くお店がよく潰れます。
そのため「フローリスト・景」にもよくないことが起こるのではと心配するのですが、まさに心配していたとおりの展開になります。
「フローリスト・景」に舞衣という中学時代の同級生がやってくるようになり、同じく中学時代の同級生だった桜子という人の悪口を言いながら長時間居座るということが続きます。
これには景子もまいってしまいました。
さらに景子の夫、荒川泰明は桃之井学園中等部で教師をしているのですが、泰明が同僚の女性教師と浮気をしているという怪文書が届くようになります。
景子の周囲に不穏なことが起きるようになりました。

興味深かったのが舞からたびたび悪口を言われていた桜子という人です。
景子、舞衣、桜子は修学旅行で自由行動のグループが一緒だったようです。
遠海神社の神主の妻、御厨(みくりや)千絵は副業で看護師をしているのですが、ある日「病院に中学校の時の同級生が来て、私達は修学旅行の自由行動のグループも同じだった」と言っていました。
ここにも修学旅行の自由行動のグループが出てきました。
千絵の話から、病院に来たのは「図書室の鬼」に登場した日野先生だろうと思いました。
となると舞衣に猛烈に悪口を言われている桜子とは日野先生のことなのかと思いましたが、人物像があまりにかけ離れていて違和感を持ちました。
さらに「図書室の鬼」で日野先生の母が日野先生の下の名前を呼んでいる場面があったのでその場面を読み返してみると、より強い違和感を持ちました。
ミステリーのような物語になっていました。

また、この話にも竜宮電車という電車のことが出てきます。
竜宮電車に乗りさえすれば、誰しも憂いのない場所に行くことができるとありました。
そして竜宮電車に乗り、この「フリーター神さま」で憂いを持っていた人達も憂いから解放され、最後は良い形で終わってくれたのが良かったです。

あとがきを読むと「フリーター神さま」に登場した遠海神社の神様、神仁の物語をまた書きたいとありました。
淡々としていながらも興味深い神様なので作品が出たらそちらも読んでみたいなと思います。


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「スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒」

2016-03-19 13:43:49 | 音楽・映画


今回ご紹介するのは映画「スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒」です。

-----内容-----
ストーリーの舞台は前作のラストにあたるエピソード6の30年後。
前作で壊滅的なダメージを受けたと思われた帝国軍は、その残党がファースト・オーダー(The First Order)として銀河の支配を企んでいます。
一方銀河には新共和国が復活。
しかしかつての規模ではなく、ファースト・オーダーに抗うためレイアの私設軍隊レジスタンス(Resistance)が存在、新共和国が手を貸しています。
銀河を救った英雄ルークは、ある出来事がきっかけで行方不明に。
最高指導者スノーク、そして直属の部下であるカイロ・レン、ハックス将軍らファースト・オーダーは彼の行方を追っています。
一方レジスタンスもルークを必死に捜索しており、その居所の鍵を見つけ、エースパイロットのポー・ダメロンを派遣しますが..?


-----感想-----
2月21日、映画「スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒」を観に行きました。
広島の東急ハンズにある映画館に観に行ったのですが、そこでは2月26日までの公開とのことで無事間に合いました。
エピソード6の最後はジェダイの心を取り戻したダース・ヴェイダーがルーク・スカイウォーカーを助けるため銀河皇帝ダース・シディアスを裏切り原子炉に投げ込み撃破。
「エピソード3 シスの復讐」のラストから長きに渡って続いたダース・シディアス率いる銀河帝国による銀河支配を終わらせるとともに、ジェダイの心を取り戻したダース・ヴェイダーは「ジェダイのアナキン・スカイウォーカー」としてその命を終えました。
そして銀河には平和がもたらされたのでした。
そこから30年後が舞台ということで、今作ではどんな物語が見られるのかワクワクしました。

新三部作の最初となる今作で中心的な登場人物となったのがレイとフィン。
レイは砂漠の惑星ジャグーでずっと「誰か」が帰ってくるのを待っている謎の女性です。
ファーストネームしか明らかになっておらず、フルネームが気になるところです。
強いフォースの持ち主であることから誰の子なのか気になります。
フィンはファースト・オーダーで働くストームトルーパーの一人ですが、ファースト・オーダーの元で悪事を働くことに強い罪悪感がありました。
そしてファースト・オーダーに捕まっていたレジスタンスのポー・ダメロンとともにファースト・オーダーから脱出します。
フィンがライトセーバーで戦う姿は実力では遠く及ばないですがマスター・ウインドゥを思い起こさせるものがあります。

ハン・ソロやチューバッカ、レイア・オーガナといったエピソード4~6で活躍した人達が登場して懐かしかったです。
ハン・ソロとチューバッカの「みんな寒いんだよ」の掛け合いは面白かったです。
もちろんC-3POとR2-D2も登場しました。
ただR2-D2はルークがいなくなってしまったショックから休眠状態になっていました。
その代わり今作ではBB-8というドロイドが奮戦していました。

今作で主要な敵キャラだったのがカイロ・レン。
赤色のライトセーバーが示すようにフォースの暗黒面(ダークサイド)の使い手です。
ダース・ヴェイダー的な覆面をし、ダース・ヴェイダーに心酔している様子が描かれていました。
また、ダース・ヴェイダーが祖父とあり、そうなるとヴェイダー(アナキン・スカイウォーカー)の子であるルークかレイアの子だと思いました。
「私の心にはまだ光がある」と言っていて、完全にはフォースの暗黒面に染まれていないのを苦悩する姿も印象的でした。
まだ「シスの暗黒卿」にはなれていないようです。
それとカイロ・レンが覆面を取った時の顔を見てハリー・ポッターの「スネイプ先生」と似ているなと思いました。

「最後のジェダイ」ルーク・スカイウォーカーの抹殺を狙うファースト・オーダーの最高指導者、スノークという不気味な人物も気になるところです。
カイロ・レンをフォースの暗黒面に引き込んだのはこの人物です。
今作ではレイ達の前に現れることはありませんでしたが、エピソード8か9では現れることになるのではと思います。

ハン・ソロがまさかあんなことになるとは、カイロ・レン許すまじです。
そしてレイのフォースが覚醒してカイロ・レンを圧倒する場面が印象的でした。
カイロ・レンはスターウォーズで登場したフォースの暗黒面(ダークサイド)の使い手の中では精神不安定で最弱な印象を受けました。
フォースの強力さでもライトセイバーでの対決でも覚醒したレイに敗れています。
また、フォースの力が覚醒したレイはカイロ・レンが「ダース・ヴェイダーのようには強くなれない」と苦悩する心を読み取りました。
苦悩する悪役とは珍しいです。
ただ次作ではスノークによって力を与えられ暗黒面を完全に使いこなしている予感がします。
そして物語の中で見せた反応からカイロ・レンはレイのことを知っているのではという気もしました。

伏線も多く、レイは砂漠の惑星ジャグーで誰をずっと待っていたのか、スノークとはどんな人物なのか(ダース・シディアス的ポジションだと思います)、ルークが責任を感じ行方をくらませることになった大事件とは何なのか、気になるところです。
たぶんその大事件を引き起こしたのがカイロ・レンだと思います。
かつてはルークのもとで修行していたカイロ・レンがなぜフォースの暗黒面に行ってしまったのかも気になります。

予告編を見ると「エピソード8」ではルークも敵と戦うことになりそうです。
重傷を負ってしまったフィンも「エピソード8」ではまた元気な姿を見せてくれることを期待しています。
フォースを扱える者以外ではグリーヴァス将軍くらいしか使えていなかったライトセーバーを使っていたのは結構すごいことです。
そして修行して強くなったレイと同じく強くなっているであろうカイロ・レンの再戦を楽しみにしています。

「私たちは怒っています」について

2016-03-18 23:19:37 | 政治


写真はツイッターでリツイート(どんどん情報が拡散されること)によって多くの人に知れ渡っていたものです。
ツイートした人の解説によると次のようになっていました。

左上の写真は3月11日のテレビ朝日「報道ステーション」の「甲状腺がん特集」でのもの。
東日本大震災から5年となるこの日、報道ステーションは福島県で放射能の影響により甲状腺がんが増えたという内容の特集を報道していました。
右上の写真は3月12日の「311甲状腺がん家族の会」結成会見でのもの
左下の写真は3月11日の愛媛県伊方原発運転差し止め訴訟弁護団の写真。
そして右下の写真は日経平均株価下落で街頭インタビューを受ける通行人 。

この4つの写真を見ると、全て同一人物であることが分かります。
河合弘之氏という弁護士とのことです。
今はネットが発達したおかげでこういった「やらせ」「仕込み」を見抜けるようになりました。
この人物が福島県で「甲状腺がん家族の会」なるものを結成させ、愛媛県伊方原発運転差し止め訴訟弁護団では先頭に立ち、テレビの街頭インタビュー、いわゆる「街の声」では一般人を装って登場しアベノミクスを批判しています。
ちなみに、一般人ではない人をあたかも一般人のように報道することは放送法第4条の(3)「報道は事実をまげないですること。」に違反しています。
なお、福島県で放射能によって甲状腺がんが増えているという報道については、ツイッターで見ていた限り母数が示されていなかったり、その発生率は全国平均と比べてどうなのかが示されていなかったりと、不安を煽りたいだけの非常に怪しい報道という印象を持ちました。



こちらの写真は最近話題になった、保育園に落ちた母親が「保育園落ちた、日本死ね」とネットに書き、そこから「保育園落ちたの私だ」と母親がたくさん集まってデモになった時のものです。
この画像はツイッターで広まっていたのですが、ここでもテレビ報道の嘘が見抜かれています。
テレビ報道では一般の母親が大臣に署名を渡したかのようになっていますが、この母親は反日左翼活動家の「プロ市民」です。
一般人ではない人をあたかも一般人のように報道することは放送法第4条の(3)「報道は事実をまげないですること。」に違反しています。




こちらの写真、上は2015年7月10日にテレビ東京で放送された、中核派女性へのインタビュー。
下はその5日後、2015年7月15日にTBSで放送された安全保障関連法案(集団的自衛権)に反対する一般人への街頭インタビュー。
どちらも同じ人物であることが分かります。
中核派とは正式名称を「革命的共産主義者同盟全国委員会」と言い、公安調査庁もマークする正真正銘の極左過激派暴力集団です。
安全保障関連法案(集団的自衛権)への反対を煽動し大々的に活動した反日左翼勢力の一つとして知られています。
テレビ東京の場合は「この女性は中核派の人です」と明らかにしているのでまだ良いですが、TBSは一般人への街頭インタビューとして報道しています。
一般人ではない人をあたかも一般人のように報道することは放送法第4条の(3)「報道は事実をまげないですること。」に違反しています。
中核派(革命的共産主義者同盟全国委員会)という極左過激派暴力集団の人の意見をあたかも一般の人の意見のように報道するのは非常にまずいです。

このように、実際とは違う嘘の報道をしていることがよくあります。



最後に、こちらの写真は高市早苗総務大臣が放送法違反を繰り返す悪質なテレビ局に対しては電波停止も有り得ると述べたことに対し、テレビ局の主要なキャスターやコメンテーターが「私たちは怒っています」と抗議した時のものです。
怒っていますとのことですが、この記事で紹介したもの以外にも数々の偏向報道、捏造報道による放送法違反の事例があります。
TBSやテレビ朝日が行ったSEALDs関連の報道は放送法第4条の(1)~(4)全てに違反するという悪質さです。
そういった放送法違反を指摘されると怒りだすとはどういうことでしょうか。
「私たちは怒っています」ではなく、「私たちは私たちの偏向報道、捏造報道を暴かれることに怒っています」の間違いではないでしょうか。
放送法違反を繰り返す悪質なテレビ局に対しては放送免許を剥奪すべきであると考えます。