里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

アマチャヅルの花と実

2020-09-26 | 日記

一関市花泉町永井地区北東部、丘陵上から集落道を北へ下って行くと、北向きの道路法面
に茂る笹や大型植物につるが絡んでいて、たくさんの小さな花を咲かせています。
歩み寄って確認すると、葉が鳥足状複葉ですからアマチャヅルですね。
つるを伸ばしながら次々と花を咲かせているようで、葉陰やつるの元の方にはすでに青い
実が幾つも生っています。

                              二枚とも2020.9.17撮影

アマチャヅルは雌雄異株なので、実が生っているということは雌株ということになります。
辺りにはたくさんのつるが絡んでいますから、その中に雄株も混じっているのでしょう。
花は撮りやすい位置に咲いていたものを撮ったのですが、子房が無く、雄しべらしきものが
見えるので、雄花だったようです。
実はまだ青いものの、熟すと色が変わって黒緑色になります。

アマチャヅルのつるや葉には朝鮮人参と同様の有効成分が含まれていて、健康茶として飲用
されているようです。有効成分はジンセノサイド、プロトパナキサジオール、ギペノサイド
などのサポニンで、飲用することで胃炎や胃潰瘍の改善、動脈硬化やガンの予防、神経痛や
リウマチ改善などに効果があるといわれています。

                              二枚とも2020.9.17撮影

ウリ科アマチャヅル属のつる性多年草で、日本全土に分布する。雌雄異株。
山野の林縁や林内の林道沿いなどに自生し、やや湿り気を好む。
つるは地上を這ったり、巻きひげを絡ませて他物によじ登る。茎は細く中空、基部で分枝
する。葉は対生し、3~7枚の小葉からなる鳥足状複葉で長い葉柄がある。
小葉は狭卵形で先が尖り、鋸歯がある。葉面には細毛が散生する。
花期は8〜9月、葉柄の基部から巻きひげと総状花序をのばし、直径4~5mmの小花を多
数付ける。花冠は淡黄緑色で5裂し、裂片の先は尾状に尖る。 雄花は中央部に5個の雄しべ
が合着している。雌花の雌しべは1個、花柱は深く3裂し、先がさらに2裂する。
果実は球形の液果で直径6~8mm。熟すと黒緑色になり、ふつう3個の種子が入る。
種子は栗形で長径3mmほど、表面に多数の小突起がある。

 

 






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