一関市花泉町永井地区南東部、丘陵の間の窪地沿いの車道を歩いていると、道路脇の雑木林に
ヤマウルシに似た葉を付けた木が生えていますが、放射状に展開した葉が随分大きいですね。
傍で観察すると、一つ一つの小葉も大きく、葉表にやや光沢があります。
それに木もヤマウルシより大きく、樹高は7~8mありそうです。
これは樹液を採取するために植栽された「ウルシ」の木かも知れませんね。
たぶん・・かつて植栽されたものが逸出し、このように雑木林で生き続けているのでしょう。
二枚とも2019.9.8撮影
岩手県の代表的な漆器には二戸市浄法寺町の浄法寺塗と、一関市大東町の秀衡塗があります。
他にも奥州市衣川区に増沢塗という漆器があったようですが、昭和39年の増沢ダム竣工により
集落が湖底に沈んでしまい、職人達は各地に散ってしまいました。
さて、現在漆器等に塗られている漆の97%は中国産といわれています。
国産漆は高品質ながら生産量が僅かなため、国宝等の補修に用いられる程度です。
かつて漆の木は畑の周囲や川の堤防など、日当たりのよい場所にふつうに植えられていたそ
うです。現在でも、浄法寺町では漆器産業育成のため、漆の木を植林しているようです。
前述のように、岩手県南にも漆器産地があったわけですから、漆の木があちこちに植えられ
ていて、漆掻き職人が樹液を採取していたことでしょう。
そんな植栽漆から散布された種子が、現在でも雑木林や伐採跡地などで芽生え、何代かに
わたって生き繋いでいるものと推測されます。
二枚とも2019.9.8撮影
ウルシ科ウルシ属の落葉広葉樹で、樹高10~15mの高木。雌雄異株。
中国揚子江上流域や東北部が原産地で、我国へは縄文時代に渡来したとされる史前帰化植物。
かつて植栽されたものが逸出し、現在では全国の山野に生えている。
幹は真っすぐに伸び、樹皮は灰白色で横長の小さな皮目が多い。大木になると縦に浅く裂ける。
樹液にウルシオールという有毒成分を含み、皮膚のかぶれを引き起こす(ウルシかぶれ)。
葉は枝先に互生し、奇数羽状複葉で長さ30~60cm、7~19枚の小葉からなる。
小葉は楕円形で長さ6~15cm、葉縁は全縁。先端は短く尖り、基部は円形~広楔形。
表面は濃緑色で、やや光沢がある。
花期は5~6月、枝先の方の葉腋から長さ30cmほどの円錐花序を出し、黄緑色の小花をたくさん
付ける。花弁、萼ともに5枚。雌花には柱頭が3裂した雌しべがあり、雄しべは退化。
雄花には5本の雄しべがあり、雌しべは退化している。
果実は核果、歪な球形で長さ7mmほど、黄白色で光沢がある。
冬期になってもかなりの間、樹上に残っている。
ヤマウルシに似た葉を付けた木が生えていますが、放射状に展開した葉が随分大きいですね。
傍で観察すると、一つ一つの小葉も大きく、葉表にやや光沢があります。
それに木もヤマウルシより大きく、樹高は7~8mありそうです。
これは樹液を採取するために植栽された「ウルシ」の木かも知れませんね。
たぶん・・かつて植栽されたものが逸出し、このように雑木林で生き続けているのでしょう。
二枚とも2019.9.8撮影
岩手県の代表的な漆器には二戸市浄法寺町の浄法寺塗と、一関市大東町の秀衡塗があります。
他にも奥州市衣川区に増沢塗という漆器があったようですが、昭和39年の増沢ダム竣工により
集落が湖底に沈んでしまい、職人達は各地に散ってしまいました。
さて、現在漆器等に塗られている漆の97%は中国産といわれています。
国産漆は高品質ながら生産量が僅かなため、国宝等の補修に用いられる程度です。
かつて漆の木は畑の周囲や川の堤防など、日当たりのよい場所にふつうに植えられていたそ
うです。現在でも、浄法寺町では漆器産業育成のため、漆の木を植林しているようです。
前述のように、岩手県南にも漆器産地があったわけですから、漆の木があちこちに植えられ
ていて、漆掻き職人が樹液を採取していたことでしょう。
そんな植栽漆から散布された種子が、現在でも雑木林や伐採跡地などで芽生え、何代かに
わたって生き繋いでいるものと推測されます。
二枚とも2019.9.8撮影
ウルシ科ウルシ属の落葉広葉樹で、樹高10~15mの高木。雌雄異株。
中国揚子江上流域や東北部が原産地で、我国へは縄文時代に渡来したとされる史前帰化植物。
かつて植栽されたものが逸出し、現在では全国の山野に生えている。
幹は真っすぐに伸び、樹皮は灰白色で横長の小さな皮目が多い。大木になると縦に浅く裂ける。
樹液にウルシオールという有毒成分を含み、皮膚のかぶれを引き起こす(ウルシかぶれ)。
葉は枝先に互生し、奇数羽状複葉で長さ30~60cm、7~19枚の小葉からなる。
小葉は楕円形で長さ6~15cm、葉縁は全縁。先端は短く尖り、基部は円形~広楔形。
表面は濃緑色で、やや光沢がある。
花期は5~6月、枝先の方の葉腋から長さ30cmほどの円錐花序を出し、黄緑色の小花をたくさん
付ける。花弁、萼ともに5枚。雌花には柱頭が3裂した雌しべがあり、雄しべは退化。
雄花には5本の雄しべがあり、雌しべは退化している。
果実は核果、歪な球形で長さ7mmほど、黄白色で光沢がある。
冬期になってもかなりの間、樹上に残っている。
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