里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ニラの花 道路法面

2020-09-06 | 日記

一関市花泉町日形地区東部、丘陵地の麓の集落道を西へ歩いて行くと、道路法面にたくさ
んの白い花が咲いています。8~9月に土手や道端でよく咲いている、ニラの花ですね。
平均的なニラよりも花期が遅いのは、6~7月に周りの雑草ともども刈り払われたからで
しょう。畑で栽培されているニラも強健で、年に2~3回の収穫に耐えますから、野に逸
出した株も刈り払いを苦にすることなく、こうして花を咲かせられるのでしょう。

                              二枚とも2020.9.4撮影

ニラの原産地は中国西部で、我国へは弥生時代に渡来したとする説が有力ですから、史前
帰化植物と言うことになります。 古くから薬草として栽培されていて、これが野に逸出し
て各地で野生化しています。

ニラは長らく薬用に食べられていたものの、野菜として栽培されるようになったのは明治
時代になってからです。葉は生薬名を韮菜(きゅうさい)と言い、アリシンや β-カロテンなど
を豊富に含んでいるので、新鮮な葉を食することで強壮、強精、免疫力のアップ、下痢止め
などの効果があるようです。

                              二枚とも2020.9.4撮影

ヒガンバナ科ネギ属の多年草で、原産地は中国西部。我国へは弥生時代に渡来したとさ
れる史前帰化植物。古くから薬草や野菜として栽培されてきたが、現在に至るまでに野に
逸出して本州~九州に分布する。集落周りや土手、道路や線路沿いなどに生えている。
草丈は30~50cmで、全草に特有の臭いがある。
鱗茎は長卵形で長さ3cmほど、その下に根茎があり、よく株分かれする。
葉は根生して束生、扁平な線形で長さ20~40cm、幅3~6mm、先端は鈍く尖る。
花期は8~9月、葉の間から高さ30~50cmの花茎を伸ばして、先端に半球形の散形花序を
出し、白い小花を20~40個咲かせる。花は平開し、花被片は6個、先が尖った広披針形で
長さ5~6mm、基部は合着する。雄しべは6個で花外に突き出る。子房は3室。
果実は1室に1~2個の種子が入り、熟すと3裂する。
種子はやや扁平な半月形で長さ3.5mm、黒色で皺ばむ。



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