里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

オミナエシ 丘陵の草地

2020-09-05 | 日記

一関市花泉町永井地区北部、丘陵地の農道を上がって行くと、東側が雑木林になっていて、
その一角が細長い草地になっています。
何か咲いていないか草地に入ると、奥の林際に鮮やかな黄色い花が咲いています。
オミナエシの花で、10株ほどが列になって咲いています。

オミナエシは花期が長く、7月下旬から9月下旬ころまで咲いています。
花柄が花と同色ですし、若い果実も黄色ですから、これらも含めて花と見られているのか
も知れません。また土質や湿り気、日当りなどによって、開花のずれもあるのでしょう。

8月中旬に撮影したのですが、アップ順を調整している間に忘れてしまい、いま思い出し
てアップするものです。

                              二枚とも2020.8.14撮影

オミナエシは黄色い粒のような花をたくさん咲かせます。それがかつての女性(オミナ)の
食べ物とされた「粟飯」に似ているため、訛ってオミナエシに変化したと言われています。

オミナエシには独特の臭いがあり、乾燥させると醤油の腐ったような臭いがするとして
敗醤(はいしょう)と呼ばれます。敗醤根(はいしょうこん)は晩秋~冬に根を掘り上げて、
水洗い後に乾燥させたものです。産前産後の腹痛、産後の肥立ちなどに、これを煎じて服用
すると効果があるとされます。また利尿、解毒、排膿、消炎などにも効果があるとされます。
薬効成分はオレアノール酸、サポニンなど。

                                  2020.8.14撮影

スイカズラ科オミナエシ属の多年草で、日本全土に分布し、草丈は50~100cm。
日当たりの良い山野の草地や林縁、耕作地や道路の法面などに自生する。
根茎は横に這い、株のそばに新苗をつくってふえる。
根生葉は卵状披針形で羽状に深裂し、長柄がある。
茎は直立して上部で分枝する。葉は対生し、羽状に深裂し、長さ2~10cm、幅1.5~3 cm、
裂片は長楕円形で鋸歯があり、毛は少ない。葉柄は長さ3~12cm。
花期は7月~9月、茎頂や枝先に散房花序を出し、直径3~4mmの黄色い花を多数つける。
花は合弁花で花冠は5裂し、筒部は短い。筒部の下の子房には小苞が接している。
雄しべは4個。花柱は1個。
果実はやや扁平な長楕円形で、長さ3〜4mm。翼は無い。



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