里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

シラネセンキュウ 本吉の沢沿い

2017-10-07 | 日記

気仙沼市本吉町山田地区の、沢沿いの林道を上がっていくと、やや湿った
林道の路肩に、シラネセンキュウが5~6株咲いていました。
葉を千切って揉んでみると、薬臭いような、それに趣のある爽やかさを加えたような、
独特の香りがします。何度も嗅ぎたくなるような香りですね。




                        二枚とも2017.9.30撮影

名の由来は、薬草のセンキュウに似ていて、日光の白根山で発見されたことから
名付けられたようです。

薬草のセンキュウの原産地は中国で、江戸期に中国から移入されて、九州で栽培されて
いましたが、現在では北海道が主産地となっています。シラネセンキュウより小ぶりで、
花序も小さいですし、日本では結実しないため、野に逸出することもありません。
シラネセンキュウは薬草のような香りはありますが、薬草としての利用はないようです。


                            2017.9.30撮影

セリ科シシウド属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は50~150cm。
山地の湿った林床や渓流沿いなどに自生し、日陰~半日陰を好む。
根茎は灰褐色で短く太い。茎は直立し中空の円柱形で無毛、節のあたりは紫色を
帯び、まばらに枝分かれする。
葉柄は長さ15cm以下、上部の葉柄の基部は袋状の鞘となり、葉鞘は狭長楕円形。
葉身は長さ15~30cm、幅15~25cm、3~4回3出羽状複葉、中軸と小葉柄は屈曲し、
葉質は薄い。小葉は卵形~菱状長楕円で長さ3~5cm、縁は不規則に2~3裂し、欠刻
状尖頭の重鋸歯になり、裂片の先は尖る。
花期は9~11月、枝の先に直径4~10cmの白い複散形花序を付ける。、
小花は5弁花で直径2~5mm、花序外側の花弁がやや大きくなる。雄しべ5本。
果実は長楕円形で、長さ6~7mm、幅3~5mm。



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