里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ミツバウツギ 花山の林道

2017-03-12 | 日記

栗原市花山の御畑沢に沿った林道を上がって行くと、たくさんの白い小花を付けた
低木が、あちこちに生えています。今年も林際で、ミツパウツギが咲き始めました。
葉が三つ葉であることからミツバが付き、幹や枝に髄が通っているので空木(ウツギ)、
或いは花が「卯の花」似だからとしてウツギ説もあり、ミツバウツギと呼ばれています。
ツボミは大きさも形もマッチ棒の頭に似ていて、徐々に開花しますが、4~5分開く
だけで平開することはありません。




                             二枚とも2016.5.20撮影

ハシギと呼ぶ地方があるようで、これは山で昼飯を食べるときなど、ちょいと小枝を
切って箸にしたことからの別名でしょう。
若葉は食用になるようで、各地で利用されたようです。
かつて食料の乏しかった時代は、「糧飯」と称して山菜や木々の若葉をご飯に混ぜて、
増量したものを食したのでしょう。
今は楽しむ山菜として、改めて採取するようになってきたようです。
淡白でアクが少なく、おひたし、あえもの、天ぷらなどには向くが、汁物の具にすると
少し苦味があるようです。私はまだ食べたことがありません。


                                 2016.5.20撮影

ミツバウツギ科ミツバウツギ属の落葉広葉樹で、樹高2~4mの低木で株立ち状になる。
日本全土に分布し、山地の林縁や伐採跡地などに自生する。
樹皮は灰褐色で、縦に浅い裂け目がある。
幹は枝分かれし、多くの小枝を開出する。幹や枝には髄があり、当年枝はやや角張る。
樹皮は灰褐色で、縦に浅い裂け目がある。材質は堅い。
葉は対生し、3出複葉。小葉は卵形で長さ 4.5~8cm、2.5~5cm、先端は長く尖る。
基部は楔形、縁には細かい鋸歯がある。頂小葉は大きく側小葉は小さい。
花期は5~6月で、当年枝の枝先に長さ5~8cmの円錐花序を出し、香りのよい白花を
たくさん付ける。花弁5個で長さ5~7mm、直立し平開しない。雄しべ5個、花柱2個。
萼は花びらとほとんど同じ形なので、花びらがたくさんあるように見える。
果実は蒴果で2室、扁平な幅2cmほどの矢筈形で、しわがあり、種子が1室に1個入る。
種子は倒卵形で長さ4~5mm、淡黄色で光沢がある。



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