里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ムキタケ 晩秋のキノコ

2017-03-22 | 日記
滝ノ原集落の東側を流れる、南沢川の支流を流れに沿って下ってみました。
9月中旬の豪雨で沢が増水して川床全面に溢れ、激流となって流れ下ったようです。
草や潅木がなぎ倒されていたり、流木があちこちに引っかかったりしていました。
下手の砂防ダムに至っては、すっかり土砂で埋め尽くされていました。
そんな砂防ダム近くで見つけたのが、立ち枯れたコナラの幹に生えたムキタケです。
まだ直径が5cmほどですから、これから倍以上に大きくなるのでしょう。
今採っては勿体無いので、写真撮影だけにしました。


                                2015.11.22撮影

ムキタケは秋から初冬にかけて発生する、とても食味に優れたキノコです。
汁物に入れると、表皮下のゼラチン質が溶け出して、ナメコのようにとろみが出ます。
そのゼラチン層がある事で皮が剥きやすく、ムキタケの名がついたと言われますが、
我家では、調理に際して皮を剥いたことはありません。
食べても全く邪魔になりませんからね。
味や香りにはくせがなく、柔らかな食感が特徴で、味噌汁やうどん、すき焼きなどの
汁物に良く合います。


                                2015.11.22撮影

キシメジ科ワサビタケ属のキノコで、ブナやコナラなどの広葉樹の枯木や倒木に、
多数が重なり合って発生する。
湿気を好み、沢沿いや北向きの斜面などで、秋から初冬に発生する。
傘の直径5~15cm、半円形~腎臓形で全体に水っぽい感じがする。
表面は汚黄色~汚褐色で、時に緑色がかることもあり、全面に細毛が密生している。
湿っているときには僅かに粘性がある。
表皮下にゼラチン層があるため、表皮は剥がれやすい。肉は白色で厚い。
ヒダは淡い黄褐色で、幅せまく密、柄のつけ根の部分で止り、柄にかけて垂生す
ることはない。柄は高さ1.5~3.5cm、直径1~2.5cm、傘の側方に付く。胞子紋は白色。
毒キノコのツキヨタケと間違いやすく、例年中毒事故が発生する。
ツキヨタケは発生時期が秋の初めなので、同時に生えていることは少ないが要注意。
ツキヨタケは茎を裂いてみると、中央部に黒いシミがあるので識別できる。


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