里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

トリガタハンショウヅル

2017-03-27 | 日記
大崎市南東部の丘陵地、先にアップしたサクラソウ自生地に程近い藪の中、
実は耕作放棄地なんですが、年月を経て木が大きくなり、蔓が蔓延って、
まるでジャングルのようになっていました。
当たり前に道路や登山道を歩いていても、大したものは見つかりません。
人が分け入らないような藪の中にこそ、面白いものがあると思っています。
今回見つけたのがトリガタハンショウヅル。
関東地方が北限と言われていますから、北限の書き換えになるかも知れません。
これも温暖化の影響なのでしょうか。




                             二枚とも2015.5.4撮影

見つけたときはトリガタハンショウヅルとは知りませんでしたが、花や葉の形から
ハンショウヅルの仲間だろう、くらいの認識でした。
付近にもっと生えていないかと、藪の奥に入ったり、他の耕作放棄地に足を延ばしたり
しましたが、この株以外には見つけられませんでした。

関東以南の都府県の多くで、絶滅危惧種に指定されています。
東北地方には分布していないことになっていますから、絶滅危惧種の指定も
なされていませんが、こうして一株見つかると、他所でも探したくなりますね。


                                 2015.5.4撮影

キンポウゲ科センニンソウ属のつる性低木で、関東以南の本州・四国に分布する。
高知県の鳥形山で最初に見つかったことから、この名が付けられた。
低地~山地の林縁に生え、低木に絡む程度で、高く伸び上がることはない。
葉は対生し、3出複葉で、小葉は長さ3~8cmの倒卵形。
三本の葉脈が目立ち、先端は尖って、縁には鋸歯がある。
花期は4~5月で、葉腋から長い柄を出し、釣鐘状の淡黄白色の花が1個付く。
花の長さは2~3cm、花弁状のものは四枚の蕚片で、先端が少し外側に反り返る。
果実は痩果(そう果)で狭卵形、羽毛状の花柱が付く。


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