栗原市栗駒町沼倉地区の、渓谷の大岩の間や斜面にタマガワホトトギスが自生して
いるのを見つけたのは三年前のことです。もう8月でしたからね、既に花が終わって
実を結んでいました。植物図鑑によれば花期は6~8月と幅があるため、昨年は中を
とって、7月中旬に訪れてみましたが、このときも既に実を結んでいました。
以上の経緯から、今年は6月中旬に訪れてみましたが、このときはまだツボミでした。
今度こそと再訪したのが6月27日で、三年目にしてようやくタマガワホトトギスの黄花を
観察することができました。木洩れ日に浮かび上がる黄花が、強く印象に残っています。
二枚とも2017.6.27撮影
和名の名付け親は植物学者の牧野富太郎博士で、花の色がヤマブキに似ていることから、その名所
である京都府井手町の玉川の名を借りて、名付けたと言われています。
実際は、この地にタマガワホトトギスは自生していないのだとか。
冷涼湿潤な環境を好む植物ですから、木津川沿いの低地にある井手町では見つからないでしょうね。
2017.6.27撮影
ユリ科ホトトギス属の多年草で、北海道~九州の冷温帯域に分布し、草丈は30~80cm。
深山や谷沿いの、湿り気のある日陰~半日陰に自生する。
茎は斜めに立って、節ごとにやや「く」の字に曲がり、毛がない。
葉は対生し、葉身は広楕円形で長さ8~12cm、先端は尖り、基部は茎を抱く。
葉縁に鋸歯はないが、軽く波打つ。葉表は明るい緑色で毛がない。
花期は6~7月で、茎頂や上部葉腋に散房花序を出し、黄色い花をつける。花被片は黄色地に
紫褐色の小さな斑点が多数ある。花柱は花の上部で3裂して放射 状に広がり、先端でさらに
2裂する。花は2日後には萎れる。
果実は稜のある紡錘形で長さ3cmほど、中には微小な種子が多数入っている。
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