里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

アズマギク 自生地の消滅

2017-03-27 | 日記
十年ほど前、林道を歩いていたら、デージーのような小型のキクが咲いていましたが、
初見なので名前が判らず、写真だけ撮って下山しました。
後で調べたら、アズマギクというキク科の野草でした。
山の草原などに咲く小型のキクで、他の草木の陰になるのを嫌うため、野芝の
草地や伐採地の林道などに自生するとのこと。
その当時の林道沿いは杉の植林地でしたが、丈の低い若杉でしたから、十分な
陽射しが得られていたわけです。




                             二枚とも2015.6.5撮影

久しぶりに訪れてみたら、杉の生長で道の両側が日陰になっていて、道の中央だけ
僅かに日が当る程度になっていました。
もうアズマギクは絶えてしまったか ? と思いながらも林道を行くと、あっちに一株、
こっちに二株と七八株咲いていました。
当時は数十株咲いていましたからねぇ。
今年は何株か見つけられましたが、来年はもう咲かないかも知れません。

基本的に採取しないことにしていますが、自生地の消滅を放置するのも考えもの。
今回は方針を変更して、見つけた株の半分を我家の芝地に移植することにしました。
多少の雑草はありますが、日当たりは良好ですから、気に入ってくれると思います。
これが自生地最後の写真、日が当りませんから、花も貧相ですね・・・


                             二枚とも2015.6.5撮影

キク科ムカシヨモギ属の多年草で、本州の中部以北に分布する。
海岸や山地の日当たりの良い草地に自生し、他の大形植物の陰になるのを嫌う。
花茎の高さは15~30cm、分枝せず茎頂に一花を付ける。
ロゼット葉はへら形で幅1~2cm、茎葉は互生し、やや小型で幅が狭い。
花期は5~6月で、頭花は直径3cmほど、淡紅紫色の舌状花と黄色の筒状花からなる。
花後、冠毛のある痩果を付ける。


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