里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ハクウンボク 暗灰色の樹皮

2019-02-23 | 日記
気仙沼市本吉町山田地区北部、沢沿いの林道と別れ、西向きの斜面に開削された古い作業道
を上がって行くと、路肩や谷側斜面に滑らかな樹皮の木が点在しています。
樹皮の色はやや紫色を帯びた暗灰色で、よく見ると細かな縦筋が入っています。
初めはエゴノキかと思ったのですが、見上げるとエゴノキのように枝が細かく分岐していな
いので、仲間のハクウンボクでしょうね。
この木は葉が大きいので、枝の分岐がかなり疎らになっています。




                             二枚とも2019.2.21撮影

ハクウンボクの材は淡い黄白色、質は緻密で木目が目立たないことから、こけしやろくろ細工、
杓子、将棋の駒などに用いられます。

かつて和蝋燭は主にハゼの実から作られましたが、地域によってはハクウンボクの種子からも
作られたようです。種子の中の種核には18%の脂肪油が含まれていて、これから和蝋燭が作ら
れたようで、油煙の少ないのが喜ばれたとか。
まず果実を砕き、これを蒸した後に圧搾して油脂分を抽出します。これを天日干しして脱色す
ることで木蝋が出来上がります。
和紙とイグサからなる芯に、溶けた木蝋を塗り重ねて蝋燭の形に仕上げるわけです。


〈森と水の郷あきた ハクウンボクより〉


                                 2019.2.21撮影

ハクウンボクは2018年の7月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下の青字をクリックして参照願います。
ハクウンボク 数珠生りの果実


最新の画像もっと見る

コメントを投稿