里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

シラキ 深紅の紅葉

2017-03-23 | 日記
大和町宮床地区の農道近くで見かけた、シラキの紅葉です。
日照その他の条件で、黄葉から紅葉まで様々に変化しますが、概して日当たりの
良い場所では赤が強く出ます。写真の木の場合は東側が農道や休耕田で、西側が
沢に落ち込む急斜面ですから、日当たり良好な場所ですね。
森の中や大木の周辺では、日当たりの多少によって枝ごと葉ごとに、錦を織り成す
かのように、様々な濃淡で色付いています。




                             二枚とも2015.11.1撮影

枝葉を傷つけると白い乳液が出てきますが、嗅ぐと嫌な匂いがするといいます。
また、紅葉した葉を見ると、虫食い跡や病斑が少ないですね。
このことから何らかの有毒物質か、抗菌性物質が含まれているものと推察されます。
そもそもが、所属するトウダイグサ科は、有毒植物の集まりですからね。
ただ、ネットで幾つもの記事を閲覧しましたが、それに触れているものはごく僅かでした。
もし、葉や細枝に触れたら、勿論分泌する乳液に触れたら、速やかに洗い流す必要が
あるでしょう。下はあるトウダイグサ科の植物が分泌する乳液に触れた人の体験談です。
「乳液に触れた日の夕方には、赤く腫れて痒くなってきました。その後二三日は、かゆみ
に悩まされました。」
シラキは有毒植物と知った上で接する方が無難でしょう。


                                 2015.11.1撮影

トウダイグサ科シラキ属の落葉広葉樹で、樹高4~8mの小高木。
本州~沖縄に分布し、丘陵~山地の斜面や沢近くに自生する。
樹皮は灰白色でなめらか、たてに浅く裂け目が生じる。
樹皮の白さからシラキと呼ばれる。
葉は互生し、葉身は楕円形~広卵形で長さ7~15cm、幅 6~11cm、先端は短く尖る。
質は薄く、縁は全縁で波打つ。両面無毛で葉柄は1~2.5cm。
花期は5~6月で、新枝の先に長さ7cmほどの総状花序を出す。
花序の基部に1~3個の雌花、先の方に黄緑色の小さな雄花を多数付ける。
雌花の花柱(雌しべ)の先は3裂して反り返り、花弁はない。
果実は蒴果で、直径1.8cmほどの扁球形で、花柱が先に残る。
10~11月に黒紫色に熟し、3つに裂けた後、白い糸で種子をぶら下げる。
種子の直径は8mmほどで油分を多く含み、表面に黒色の虎斑が入る。


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