1979年にホテル学校を出て、最初に勤めたホテルはフレンチなど無い「ビジネスホテルのちょっとええ感じ」の所でした。
「ソムリエ」なんていませんし、なんなら「ソムリエってなんなん?」っていう時代です。
そして84年に移ったホテル(前職)でも最初の配属は大箱のカジュアルレストランで、そこにもソムリエはいません。
が、マネージャーがワインに熱心でしたので少し勉強をすることになります。
しかし、頭の中に「ソムリエになりたい」なんて気持ちはなく・・・
87年に「フレンチのソムリエが他所のホテルに行って22歳と20歳の若者しかいなくなったので、お前、一緒にソムリエの勉強したってくれへんか?」というお達しで移動。
その年にソムリエ試験を受けます。
確か試験制度が始まって5年目。
私のソムリエ人生のスタートです。
翌1988年、「イタリアワイン ブラインドテイスティングコンテスト」というのがありまして。
当時の協会は「本部」=東日本と「関西支部」=西日本。
その両支部で行われ、何故かイタリアワインをほぼ勉強していない私が関西支部で準優勝する、まさに「ビギナーズラック」があったんです。
それがきっかけで当時の支部長から「これからは支部の手伝いをして」と請われ、協会の手伝いが始まります。
ホテル勤めは「希望で休みが取れる」という理由で手伝い易かった、という理由で使って貰えたんですね。
それから色々あって本部の仕事に入ったのが2000年。
最後の役職は「監事」でした。
通算で38年。
昨日で退任となりました。
大した仕事も実績も残しておりませんが、私なりに安堵感が湧いています。
寝つきが悪く、朝に弱い私には、ま、これで「早起きして東京に」或いは「遠い地方に」ということが無くなって良かったのだと思います。
これまでお世話になりました協会や賛助の皆様には心より御礼申し上げます。
しかし、そむりえ亭は店と身体が潰れないうちは続けます。
どうぞ、今後ともよろしく御愛顧の程、よろしくお願いいたします。
樋口誠