ワインに限らず温度は重要ですね。温かいご飯に明太子は美味しいのですが、冷たいご飯だと喉がつっかえます。辛味も甘みも感じにくくなります。
と言うことでワインの温度の話です。
温度によって何が変わるのか?が判れば、それぞれのワインが明確に扱い易くなります。
ワインの大きな要素はなんと言っても酸味です。大きく分けると白は強く赤は弱めですね。また同じ酸でも葡萄由来の酸はリンゴ酸といってキリッとして強く感じます。それが変化してものが乳酸でこれはヨーグルトのようにまろやかです。より強い酸は良く冷やしましょう。酸が少ないな、と思ったら冷やし加減を少し緩めてください。と言っても赤ワインですら酸はあるわけですから、室温でぬるいのは良くありません。
もう一つの大きな要素はタンニンです。これは赤ワインに多いですね。お茶の例がわかりやすいと思いますが、渋くない麦茶は温かいとおいしくありませんし、渋茶は熱々がよい、と言うのは皆さん経験しているはずです。渋みの無い、つまりタンニンのない白ワインは冷やし気味で、渋みのある赤は冷やしすぎないほうが良い、となります。赤ワインでもより渋いものはより高め、渋くないタイプは低めです。
もう一つの要素は甘みです。ホットコーヒーにはお砂糖を少し入れるだけで甘いのにアイスコーヒーはしっかりシロップを入れないと甘く感じません。つまり甘みは冷やすことで閉じ込められ、ぬるくすると感じやすくなります。ま、甘みを求めて飲むワインはデザートワインですから、通常の辛口ワインの場合、はその辛口感によって調整が必要ですね。
例:
酸味がありタンニンの少ないワインは「ヒンヤリ」15度くらい。
酸味が少なくタンニンのしっかりした赤ワインは18度から20度。南の産地でやや残糖が気になる場合は少し下げましょう。
酸味のまろやかで樽熟成した芳醇な白は白ですが12度くらいまで上げて平気です。
なんて、面倒くさいですねえ。でも折角買ったワインをご家庭で頂くのに失敗はもったいないですから少し骨を折りましょう。その方法は、そむりえ亭でお尋ねください。或いは私のやり方を見ていただいてもいいと思います。