ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

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 樋口誠

ボトルの形状についての雑感

2014年10月23日 01時50分48秒 | ワインの事
ボトルの形状については以前にも書いています。

キッチリとは覚えていませんが「いかり肩はボルドー、なで肩はブルゴーニュ、と言われているが実はそういう憶え方は危険」というようなことを書いたと思います。

例えばローヌの多くはなで肩ですし、トスカーナはいかり肩が多い。
ロワールもなで肩が多いけれれども、最近ではドイツのワインに多いスマートなものも増えている。
ピエモンテは両方が混在して・・・・・・

というような具合ですから、やはり個別に覚えるべきなんです。


さて今回はそれとは別の問題です。

大型、或いは変形のボトルが増えているのです。

例えばカリフォルニアのワインは90年代頃から「いかり肩の瓶を更に大きくし肩の張りが大きくなった」タイプが当たり前になり、それに追随するかのようにイタリアの有名で無い産地の瓶もそうなってきています。

或いはドイツやアルザスなどの細長いボトルが特徴の産地で「なんで!?」というほど長いのが目立っています。


ソムリエ的には困るんですよねええ・・・・・

何といってもセラーに収まりにくく、カリフォルニアタイプの肩の太いボトルは綺麗に積み重ねられないのです。
長い瓶の場合はセラーも冷蔵庫も長さが足りない、とか・・・・・

って、言うのは私の都合ですが、それ以外にも困る理由があります。

つまりボトルが大きいとか長いというのは重量も重いということ。
それは輸送エネルギーの浪費にもつながります。
ガソリンも電気も食うのです。
勿論、それらを入れるパッケージ=段ボールは木箱も大きくなるのは当然です。

時代錯誤ですよね。

確かに大きなボトルや長いボトルはインパクトがあります。
カッコいい、かも知れません。

でもボルドーの有名なシャトーはずっと重ねやすく通常の重さのボトルを使ってますし、ブルゴーニュの多くも以前のままです。
それで品質が低くみられることはありません。

イタリアの名産地や、そこの名門も同じですね!!

で、私は生産者で大きなボトルを使うところの人に会ったりすると、必ずチクチクを意見しています。
「普通の瓶にしょうや」「デカすぎるやんか!!」と・・・


世の中、色々な考えがありますから「余計なお世話や!!」と叱られるかも知れませんが、なんか釈然をしないんですよねえ・・・・

                       樋口誠