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ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

琥珀

2017年06月06日 02時29分09秒 | ワインの事
ワインが歳月を重ねて行き着く先の姿は琥珀色=アンブレ。

白であれ赤であれ、琥珀色に向かっていきます。

それが良いのか悪いのかはワインの持つ性質次第です。


しかし、そうなることで少なくても誘惑的に感じるワインや飲み物もありますね。

例えばコニャックやアルマニャックは熟成の酒ですのでグラスの中で揺れる琥珀は魅惑的ですし

酒精強化ワインにもそれが求められるものも沢山あります。

例えば南仏のいくつかの産地=バニュルスやモーリーラストー、そして今そむりえ亭で使っているリブサルトなどはランシオと呼ばれる熟成で中心部に赤い光をたたえる琥珀に変わります。

スペインのフォンディジョンもそうです。(残念ながら日本には殆ど輸入されていません)

ポルトのトウニィタイプやマデイラの多くも綺麗に輝いています。


スティルワイン(普通の造り方のワイン)では琥珀は酸化劣化している場合も考えられますが、酒精強化されたものやブランディは是非「琥珀」の輝きを試していただきたいものです。

ちなみに私が最近好んで使っているリブサルトは1950年代のもの。

香りは紹興酒のように老成しています。つまり老酒と同じ香りですが、味わいは円やかの極です。

これがまた、様々なタイプのデザートと合うんですね。

あ、大事なことですがコレは安いんです。

産地として有名でないことと、生産者が(多分)のんびりしているんでしょうね。


さて昨日の晩は帰ってテレビを点けていると母が「お前は野球を見に行かないのか?」と唐突に聞いてきて・・・

「私はあまり野球は見ないがスタルヒン(東京巨人軍の昔のエース)は見に行きたい」と70年以上前の東京での話を「まさに今」の様に話していました。

これぞ「琥珀の記憶」なんでしょうね(笑)


私も熟して琥珀色に輝ければいいんですが、難しそうです(汗)


          樋口誠

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