銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

第二峯の湯(横浜・鶴見)

2017-06-10 07:48:46 | 銭湯
JR南武線尻手駅を降りると、そのまま鶴見川に向かい、川をぐるっと回ってセブンイレブンのあるビルをめざせば、裏手に第二峯の湯がある。
おそらくここが、横浜で一番熱いお湯を出す銭湯。かつてここまで熱いお湯に出会ったことはなかった。



▲尻手駅を降りて鶴見川にむかう途中にある横須賀線


▲長く歩いて、ようやく鶴見川まで着た。尻手方面を撮影した写真


▲鶴見川を渡った先の幹線道路


▲ちょっと歩くと、煙突がみえてくる


▲表はセブンイレブンだが


▲裏側に回ると第二峯の湯。ようやく到着


▲下足箱のところ


セブンイレブンの裏というか横側に入り口があるのだが、シャッターがなぜか中途半端に開けられていて、ぱっと見バックヤードにしか見えない。
入っていいのか不安に思いつつ、足を踏み入れると、ちゃんと銭湯として営業していた。


自動扉を開けると、こじんりとしたフロント。目の前がささやかな休憩室。ちょうどこの日は、ラグビー日本代表のテストマッチ(ルーマニア戦)があって、店主がその試合をみていた。
ラグビー好きとしては、それだけに店主に好感がもてた。


右側にある男湯側ののれんをくぐると、すごくシンプルな作りの脱衣場。無駄がなく、フロント前と同様にきれいだった。







しかしお客さんは少なく、先客は一人のみ。刺青を入れた高齢のお客さんだった。







浴室もまたすごくシンプル。ただ残念なことに、すごく汚い。
赤錆などが至る所に付着しており、しかも壁の割れたところからはお湯が漏れている。ずっと漏れっぱなしで大丈夫なのだろうか?(と客が心配する話ではないが)


カランは島カランが一つと、左右の壁際にもカランがある。こういう昔のタイプだと、シャワーは片方の壁際だけだったりするが、ここはすべてシャワーがついている。


そして浴槽は、6対4ぐらいの割合で仕切られており、どちらとも白湯。ただ、小さいほうが深浴槽だ。
下で通じているので、どちらかを薬湯にするという感じの作りではなかった。


ではなぜ、わざわざ分けているのだろうか?
理由は分からないが、おそらくかつてどちらかにジェットバスなどがあったのかもしれない。それが今は稼働させていないのだろう。


実は、ここの銭湯は事前に調べてて、お湯がめちゃくちゃ熱いということを知っていた。
なのでかなりドキドキしながらやってきたのだが、見た目は普通のお湯という感じ。熱湯が沸き立つような雰囲気ではない。
恐る恐る足を入れると、意外と、アレ?いけるかもという感触だった。
とはいえ、普通の銭湯と比べたら勿論熱いのだが、のたうち回るほどの熱さではない。


足を入れて熱さに慣れてくると、今度は一気に肩まで浸かってみたが、なんとかいける。
さすがに人が入れない温度まで焚かないということなのだろう。
しばらくお湯に浸かった後にあがると、やはり体は真っ赤だったが、我慢できないほどではなかった。


それから先客の人が小さい方の湯船に浸かって、しばらくすると出て行き、自分もそろそろ出ようかな?と思ったのだが、最後に小さい方に入ってみるかと思い、足を入れると、これが恐ろしいほど熱い。


この熱さは、かつて感じたことのないレベルの熱さで、あまりの熱さに一瞬頭が真っ白になった。
お湯はたしかに下で通じてるのだが、小さい方と大きい方を両手で比較してみると、あきらかに違いがあった。


大きい方が47、8℃ぐらいだとすると、小さいほうは測定不能。50℃と温度計が示すお湯を何度か入ったことがあるが、それよりも熱い。
試しに足をしばらく入れてみたら、熱いのではなくて、いきなり痛かった。
よくさっきのお客さんは入れたなと感心してしまった(どうりで苦悶の表現で入ってたわけだ)。
足は引き上げても、痛みがなかなか引かない。軽度の火傷をしてしまったのだろうか?


昔の銭湯は熱かったというが、ここはそうしたレベルを遙かに越えた火傷するような熱さ。いくらなんでも、やりすぎである。
これでよく営業していけるなと思うのだが、テナントビルを経営してるので、もやは趣味みたいなものなのかもしれない。
しかしここまでくると、もう熱いのが好き嫌いを通り越して、誰にも勧められない危険な銭湯である。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 JR南武線尻手駅
経路 鶴見川を渡る
周辺の環境 飲食店など
●空間演出
建物外観 テナントビル
壁画・眺望 なし(タイルで菊の模様などがあった)
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう
★設備
休憩所 フロント前
脱衣所 シンプルできれい
シャワーの出 かなり悪い
浴槽の種類 白湯
サウナ なし
温度 測定不能の熱さ
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 ふつう
清潔さ かなり汚い
貸しタオル ?
備え付け なし
◆人
受付 高齢の男性
客層 高齢者


【案内】
住所
〒230-0011 横浜市鶴見区上末吉5-2-19
電話
045-583-5151
営業時間
15:00〜23:00
定休日
毎週水曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載

萬歳湯(横浜・戸部)

2017-06-10 07:47:23 | 銭湯

今回は、京急横浜駅の隣駅である戸部駅をめざした。帰宅ラッシュ時の京急戸部駅を降りると、前回は休業だった萬歳湯を訪れる。



▲戸部駅を降りて


▲幹線道路沿いを歩き


▲途中で左折


▲住宅街の中に入る


▲そこからさらに右折すると、すっかり暗がりの道になる


▲ほんの少し歩くだけで煙突が見えてきて


▲煌々と明かりを放つ建物がある


▲萬歳湯に到着


見るからに古い建物なので、だいたい想像通りの銭湯だろうなと思っていたら、入り口に入った瞬間にピロロピロロと音が鳴る。
コンビニに入ったときと同じメロディーだ。


下足箱に靴を入れて扉の前に立つと、「開けたら閉める」の大きな文字。開けっ放しの人が多いのだろうか。


扉を開けて閉めると、目の前には番台のほか応接間のような休憩所。
しかし、ここほど公私の区別がない休憩所はないだろう。おそらく店主の私物であろうものが散乱しており、常連客以外は座ることが許されないような空気を醸し出している。


ただ、店主は人の良さそうな感じの人で、主張の強い張り紙とは裏腹に温厚そうな笑顔だ。
それとおそらく店主の娘さんか、40代後半ぐらいの女性が受付をしていた(店主はソファに座って客と一緒にテレビをみてるだけ)。
貸しタオルをお願いして受け取ると、脱衣場を改めて見回す。


ロッカーは壁際にあって、その上に観葉植物が並ぶ。左手には、タオルの干し物や洗剤などが散乱。
それと大きな鏡がロッカーの対面に設置されている。部屋の隅っこには体重計が埃をかぶっていたが、見るからに古く、もはやアンティークと呼べる品物かもしれない。



▲下足箱前にも観葉植物がたくさんあった


服を脱いで浴室に入ると、浴室もややゴタゴタした感じだったが、配置はほかの銭湯と同じ手前がカランで、奥に浴槽。
カランは壁際と島カランで、カランには竹竿が吊されていた。竹竿はグッドアイデアだと感じる。
これにタオルなどを掛けることができるので、なかなか便利である。


それと、浴槽は一つのみ。かなり珍しいのだが、このへんの潔さは好きだ。半分がジェットバスで、あとは白湯。温度は45℃で、個人的には適温。
天井は高く、湯船の中では思いっきり手足を伸ばせるので、開放感は抜群である。


壁画は、お約束の富士山。桜が描かれていたので、春の富士山だろう。その下のタイル絵は、西洋のお城がある湖畔。これもよく見るパターンだ。
カランにあるのは、金魚や鯉の小さなタイルを使ったモザイク絵。
客層は、だいたい高齢者なので、落ち着いた雰囲気があった。


ところで貸しタオルなのだが、いざ使ってみようとすると、ゴミや毛がいくつも付いている。
これってちゃんと洗ってあるのだろうか? しかし匂いをかぐとそんなに臭くはない。独特のにおいはするけれども(木のようなニオイ)。


そんなんで、そんなに汚くはないはずと自分に言い聞かせて使用したのだが、そのあとに、浴室を出て店主に「ありがとうございました」と貸しタオルを差し出したら、「あ、そっちに干しておいて」と言われた。
まさか使ったタオルを干したあとにそのまま再利用しているのだろうか?
そうであれば恐ろしいことだ。
だが、そうでなかったことを祈りつつ、モヤモヤした気持ちを抱えながら帰路についた。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
経路 戸部駅から五分ほど
周辺の環境 住宅街
●空間演出
建物外観 年季の入った銭湯
壁画・眺望 富士山
置物 観葉植物
★設備
休憩所 公私の区別なし
脱衣所 物が散乱している
シャワーの出 けっこう勢いはよい
浴槽 一つのみ。白湯とジェットバス
温度 45℃
棚 なし(ただし竹竿がある)
サウナ なし
男女入れ替え なし
■サービス
受付 気さくな挨拶
清潔さ あまり綺麗とはいえない
貸しタオル あり(ただし衛生上の懸念あり)
備え付け なし
◆人
接客 中年の女性と年配の男性
客層 高齢者


【案内】
住所
〒220-0051 横浜市西区中央1-23-3
電話
045-321-2879
営業時間
14:00〜23:00
定休日
毎週土曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合HP転載