銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

桜湯(横浜・山手)

2017-06-04 11:04:59 | 銭湯
米軍住宅街の入り口付近にあるのが、横浜市南区にある桜湯だ。



▲近くの坂道


▲坂から桜湯を撮影


▲道の角から撮影。そのあとの正面から撮影するのを失念してしまった


下足箱に靴を入れて中に入ると、受付はフロント式で、めずらしく若い男性。といっても三十代前半ぐらいだろうか。


お金を払おうとしたら「おーい兄ちゃん!」と脱衣場から声が掛かる。呼ばれた店員さんは「はーい」とこたえるが、自分のほかに帰り際の客も対応してたので「おーい兄ちゃん!」としつこく言われて「ちょっとまってください!」と怒り気味だった。


しかし、それ以外はいたって真面目で好感のもてる対応。フロント前の休憩所もきれいに整えられていた。


脱衣場に入ると、狭い中でマッサージチェアが2つ。それと運動器具があった。
脱衣場では、足拭きタオルを引きずりながら歩いている男性も。ここはどうも馴染みにくい客層という感じだ。
浴室に入ると、手前右に立ちシャワー。左にサウナ。それと島カランが2つに壁際にもカラン。


奥の浴槽が、L字型で右手前が電気湯。それと珍しいのだがジェットのついてない寝湯。それと真ん中がバイブラ、座湯ジェットと続く。


それに仕切がついて、薬湯。薬湯はなんだったのか解説がなかったので分からなかったが、正直あまりいい匂いではない。


壁画は、タイル絵で鶴。
ジェットのついてない寝湯以外は特に際立った特徴はないが、若い人が頑張っているためか、しっかりと手入れされた銭湯という印象だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 市営地下鉄吉野町
経路 米軍住宅街近く
周辺の環境 住宅
●空間演出
建物外観 マンション銭湯
壁画・眺望 鶴のタイル絵
置物 なし
★設備
休憩所 フロント前のテレビとソファ
脱衣所 やや狭い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 電気湯、バイブラ、ジェット、薬湯
サウナ あり
温度 42℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 真面目
清潔さ ふつう
貸しタオル あり
備え付け なし
◆人
受付 三十代ぐらいの男性
客層 中高年


【案内】
住所
〒232-0033 横浜市南区中村町4-287-4
電話
045-251-2562
営業時間
15:30〜23:00
定休日
毎週水曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載

天神湯(横浜・岡村)

2017-06-04 10:21:25 | 銭湯
横浜の中で陸の孤島と呼ばれる岡村。その地にあるのが天神湯である。
この銭湯の最寄り駅を考えたとき、どこが最寄り駅なのか難しい。
今回は根岸駅から歩いて来たのだが、京急弘明寺駅からでも来れるし、市営地下鉄蒔田駅からでも来ることができる。
しかしどちらにせよ遠いことに変わりはない。
原則的にバスで来ないと厳しい場所だろう。ここは完全に地元客向けの銭湯である。



▲根岸から向かうと傾斜地の町であるため、やたらとカーブに出くわす


▲横浜学園前。右側の細い路地を通ると天神湯にたどり着く。が、今回は道を間違ってそのまま進んでしまった




▲遠回りしてしまったが




▲天神湯に到着


▲かなり渋い外見


▲ステンドグラスが特徴的な建物だ。これは室内もおなじ




▲入り口


下足箱にサンダルを入れて、扉を開けると番台に誰もいない。
すると女湯のほうから「いらっしゃ~い」とのんびりした女性の声が聞こえる。しばらくするとかなり年配の女性があらわれる。
ゆっくりした動作で番台にあがると「貸しタオルありますか?」と訊ねたら、「470円ね」と話が噛み合わない。
もう一度「貸しタオルありますか?」と訊ねると、しばらく間があき「……え?」と言われて、それから「うちは貸しタオルないのよ」と言われる。
「ないのですか…?」
「ないけど…、売ってるのならあるわよ~」と言われる。
「それじゃあ、それをお願いします」
と言うと、
「うちわね。貸しタオルがないけど、売ってるのならあるわ~よ~」
とマイペースなご様子。


お金を支払って脱衣場を眺めると、とにかくここはインパクトの大きな銭湯だ。ここの銭湯はいろんな意味で変わってる。
入り口前に写真禁止のマークがあったが、物珍しさに写真におさめたい人が多数いるのだろう。が、禁止マークがあることから頑なに断ってると思われる。


脱衣場は、四方八方に鏡がやたらとあり、椅子とテーブルがたくさん置かれている。
それといろんな飾り物が所狭しとあるのだが、統一感があるかといえばないのだが、ごちゃごちゃした感じもしない。とにかく不思議な空間だ。
まさに昭和ロマンという感じである。


浴室も同様で、独特の雰囲気がある。配置は、右側がカランで、壁際と島カランがある。設備は古いが装飾が昭和の感性に溢れている。
左側手前に立ちシャワーがあって、浴槽が奥に並ぶ。浴槽が、また凝りに凝った作りである。


壁際にはタイル絵。ヨーロッパの田園風景。浴槽のタイルも底と縁(ふち)は使い分けられている。
浴槽の数は3つで、すべて白湯。真ん中だけ黒く見えるのだが、深浴槽でタイルの色が黒いだけだった。


温度は、かなり熱め。手前と奥の浴槽はたぶん温度も泉質も同じ。
なぜ3つに分けたのかは謎だ。もしかすると以前はどっちかが薬湯だったのかもしれない。
どちらもジェットなどの設備はなかった。奥の浴槽には水槽みたいなのがあったが、装飾だけで空っぽだった。


まわりの窓にはステンドグラスがあって、かなり古いものだろう。天井は高く開放的。それと男女の仕切壁には花が定間隔で配置され、観葉植物も部屋のすみに置かれている。
一言でいえば少女趣味的銭湯である。


銭湯の設備から言えば特徴的なものは一切ないが、目を楽しませる点ではかなり特異な空間といえる。
純粋に銭湯を楽しむならお勧めしないが、珍しい銭湯を体感したい人なら、一度は訪ねてみる価値のある銭湯だろう。
こんなに変わった銭湯は、なかなかお目に掛かれないと思う。


【おまけ】
ここの付近に岡村天満宮というのがあって、それから銭湯の名称を天神湯と名付けられたものと思われる。



横浜学園を抜けたところ


この先を行くと


天満宮入り口




のぼっていくと…


なぜか、ゆずの絵。ここはゆず縁の場所なのか?と調べたら、本人たちの出身地でした。この絵は伊勢佐木町にあった松坂屋前の壁画をもってきたものらしい


さらに進むと


広々とした敷地にでる


幼稚園があって


ピカチュウの遊具にはサインまである。誰のサインかは分からない


こちらが岡村天満宮


絵馬もある。菅原道真公がまつられてるところらしい


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 JR根岸駅か京急弘明寺駅
経路 横浜学園、三殿台遺跡、
周辺の環境 住宅街に岡村天満宮
●空間演出
建物外観 歴史を感じさせ渋い
壁画・眺望 西洋の童話にでてきそうな森の中の湖畔に小舟に寄り添う若い女性たちの姿や、田園風景、ステンドグラス
置物 観葉植物や花、人形や戦艦の絵、軍事司令官の肖像画
★設備
休憩所 脱衣場と兼ねる
脱衣所 そこそこ広く、不思議な空間
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 温度の違いのみ
サウナ ミストサウナがあったが、壊れたまま
温度 41℃、45℃
棚 あり(ただし、カランの上にある小さなステンレス製)
男女入れ替え なし
■サービス
接客 マイペース
清潔さ やや汚い印象
貸しタオル なし
備え付け なし
◆人
受付 年配の女性
客層 高齢者


【案内】
住所
〒235-0021 横浜市磯子区岡村3-16-4
電話
045-751-2659
営業時間
15:00〜21:00
定休日
毎週月曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載