銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

湯の楽代田橋(東京・代田橋)

2019-06-11 07:16:10 | 銭湯





京王井の頭線の代田橋を下車して甲州街道沿いにでると、湯の楽代田橋がみえてくる。
ビル型で小さい浴室ながら、ロビーや脱衣場が綺麗な銭湯だった。

【湯の楽代田橋】をザックリいうと
◎サウナ、水風呂、露天風呂あり
・受付は、若い男性
・ロビーは無機質ながら綺麗
・脱衣場もすごく綺麗
・肝心の浴室が古くて汚い

※写真
上:湯の楽代田橋入口
中:代田駅
下:ゆずり橋












▲駅から桜が見られる


▲ちなみに駅の下にあるゆずり橋は、こんな感じ










▲玉川上水緑道


▲代田橋北口


▲振り返ったところ


▲甲州街道に向かう




▲おもちゃ屋さんの角を曲がり




▲大通りにむかう


▲甲州街道


▲すぐ左の橋をわたる












▲わたったところを左折


▲あとは真っ直ぐ行くだけ










▲到着





入り口に入ると、目の前に下足箱。右にある自動扉を開けると、すぐ右手にフロント。左に自販機がある。
奥に無機質ながら綺麗なロビー。最近リニューアルしたのかもしれない。


受付に立つのは、20代前半ぐらいの男性。貸しタオルのチケットを差し出すと、下足箱の鍵を出してくださいと言われる。
対応はとても感じがよく、銭湯の受付で若い人にハズレなしである。入浴客のおばあちゃんと楽しそうに話してる姿が印象的だった。
それとここの特徴は、備え付けの貸し出しをしていることである。
こちらがなにも持ってないことを確認すると、「シャンプーとか使いますか?」と聞かれ、シャンプーとボディーシャンプーを貸してくれた。通常なら浴室内に置いておくが、ここでは受付で渡される。


それと男女入れ替えがあるらしく、今回は男湯が右側だった。
のれんをくぐると、脱衣場もとても綺麗で台形に近い形状をしており、右壁には通常タイプのロッカー。左側は縦長のロッカーになっていて、そのロッカー近くには物を置くラックもあった。
ついでにトイレにも入ったが、トイレもかなり綺麗で最新式。
ここまですべて文句なしである。


ところが半自動扉を開けて浴室を一望すると、アレ?という感じである。
というのも打って変わって、けっこう汚い。それと思った以上に狭いなという印象だった。
看板のタイプからミニ健康ランド的銭湯を想像していたのだが、みた感じはふつうの銭湯。さらに汚さがマイナスポイントになっている。


カランは手前左側と右の壁沿いにあって、その奥にサウナ。立ちシャワーは左側にあるが、仕切りが一切なく、単に頭上にヘッドがあるだけ。


主浴槽は、浴室の真ん中左側にある。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲浴室の真ん中左側に位置している


この日は緑茶を薄めたような色をしており、微かに臭うものの、なんの薬湯かわからなかった。
湯船の入り口付近は少し広く、奥右側が電気風呂。
さらに奥側左がエステジェット(ハイパージェット)でその右が、かたたたきき(ショルダージェット)。
温度は43℃ほどで、最初こそ熱く感じたが適温と言えるだろう。


それとその背後に水風呂。こちらはなんの特徴もない。
あとは、すぐそばに露天風呂の入り口がある。


出典:東京銭湯ホームページ引用

岩で作られているが、風情がそんなに感じられなかった。
なによりも驚きなのはその小ささ。そして浅すぎる。
我慢すれば2人ぐらい入れるスペースに座ると、胸のところまでしかお湯が浸からないため、これが真冬だったらかなり厳しいだろう。
温度も40℃ぐらいで、銭湯にしては低めの温度。なにもかもが中途半端な感じだ。


一応、狭いながら色々と揃えてる印象はあるが、とにかく汚いのには閉口した。看板こそ意欲的でロビー、脱衣場は文句がないのだが、肝心の浴室がこうであると本末転倒ではないだろうか。
それと、貸し出しのシャンプーについて言及すると、貸し出してくれるのはとてもありがたいのだが、そのシャンプーを置く場所がカラン以外にないのが問題だった。
カラン付近には、場所取りをやめてくださいと注意書きが貼ってあったが、そうしたくなくても置き場所がないのだから、シャンプーをカランに置かざるをえない。
結果として場所取りをする格好となってしまう。このあたりで運営側の詰めの甘さというか、入浴客の状況をまったく想定してないのではないだろうか。


ラックを置くのはお金の掛かる問題じゃないだろうし、清掃に関してはそれこそ日々の積み重ね。
立地としていい場所にあるのだから、すごく勿体ない気がする。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 代田橋
経路 甲州街道にでる
周辺の環境 商店

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 特になし
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 新しくて綺麗
シャワーの出 勢いがあるが拡散するタイプで少し使いづらい。しかも最初は冷たくてビックリした
浴槽の種類 電気風呂、エステジェット、ショルダージェット、露天風呂、水風呂
サウナ あり
温度 40℃、42℃
棚 脱衣場にあり
男女入れ替え あり

■サービス
接客 とても良い
清潔さ 脱衣場は綺麗。浴室は汚い
貸しタオル あり(50円)
備え付け 貸し出しあり

◆人
受付 20代前半ぐらいの男性
客層 高齢者がメイン


【案内】

住所〒168-0063
杉並区和泉1−1−4

電話番号
03-3321-4938

アクセス
京王線「代田橋」駅下車、徒歩4分

休日
木曜

営業時間
15:00−24:30
日曜は14:00から営業

※東京銭湯ホームページ転載

福美湯(横浜・菊名)

2019-06-08 06:08:48 | 銭湯





JRもしくは東急の菊名駅を下車して、綱島方面へと歩くこと7~8分ほどで、福美湯に到着する。
少し古びた銭湯ながら色あせたところを感じさせない若者の多い銭湯だった。

【福美湯】をザックリいうと
◎サウナ、水風呂、露天風呂、炭酸泉あり
・趣味全開の銭湯
・壁画が迫力ある
・浴室は狭いながら全部揃っている
・若者が目立つ

※写真
上:福美湯入口
中:菊名駅
下:水槽テーブル








▲菊名駅の東口


▲綱島方面は左側だ


▲駅入口を振り返ったところ




菊名駅は東急東横線とJR横浜線が交錯するハブ駅になっており、横浜線沿いの住民は東京にでる時によく乗り換える駅である。





▲綱島方面へ歩こう


▲まっすぐ進めば到着する
























▲中華料理屋さんがみえてきたところを左折する






▲到着


自動扉をあけると、左右に下足箱。
さらにその奥に進めば、まず目につくのが個性を放ったロビーだろう。


▲ベンチに座った視点だが、一番奥にドライフラワーに囲まれたマッサージチェア


▲真ん中は、水槽のテーブル(自分の汚い足が写ってしまってすみません)


▲とこんな感じである。


入り口の左にフロントがあって、座るのは60代ぐらいの女性。
対応はいたって普通であるが、「シャンプーとか(備え付けは)中にないのでないなら買ってください」と言われた。
じつはここの男性店主にも以前言われたのだが、奥さんなら大丈夫かな?と思ってたが考えが甘かった。
男性店主は笑って見逃してもらったが、奥さんにはキッパリ言われたので(こういうのは女性の方がキビシいかもしれない)石鹸を買わせて頂くことに。30円。


男湯は左ののれんをくぐると、ロビー同様にここでも趣味のオンパレードである。
山岳写真などが随所に飾られており、福美会とあったので、グループメンバーが撮影した写真なのかもしれない。
東京にある小杉湯などもそうしたギャラリースペースを形成しているが、ここはそうしたハシりと言うべき銭湯か。


ぐるっと回ると、途中左には外気浴スペース。なかなかオシャレである。



出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


もっと中に入ると、ロッカーが並ぶ。ロッカーは左右にあって、手前に常連客用のロッカー。
右側奥に、洗濯機が3つ並び、空気清浄機もある。きめ細かい配慮だ(ただ窓が開けっ放しだったので空気清浄機の意味があったのか疑問だけど)。
頭上には、大きな送風機。
それとここはだいぶ人気らしく、日曜日の夕方に訪れたということもあるが、入浴客でごったがえしていた。


浴室の扉を開けると、いやが上にも視界に入ってくるのが、1cm×1cmのミニタイルで作られた巨大なモザイク画である。
湖畔に西洋城が浮かび、背景には鋭く尖った山稜が肩を寄せ合っている。
銭湯ではよくみられるモチーフではあるが、足下から天井までモザイク画が覆ってるから迫力が違う。
それと近くに寄ってみると、そのタイルの細かさに驚かされる。完成するまでにかなりの根気と忍耐を必要としたことだろう。
ちなみに壁画の画像を探してみたがホームページにも一部しか掲載されておらず、見たければ実物を見に来るしかない。


浴室の入り口に戻るとカランは真ん中と左壁際にあって、島カランはそんなに長くはない。壁のカランは奥に掛けてL字型に並んでいる。
浴室全体は奥行きがあっても横幅は狭いので、かなり窮屈な感覚だ。
立ちシャワーはなく、手前左に水風呂。こちらは側面が透明のアクリル板になっており、脱衣場から丸見えである。
浴槽はすこし深めでかなり冷たい。温度は14℃ぐらいか。ガッツリ入りたい人向けの温度だろう。
その水風呂の左側に小さなサウナがある。


浴槽は、右側を全部を占めている。
手前から、薬湯の深浴槽で、隣が座湯、その隣が寝湯。そして電気風呂。
ここまでが直線で、その一番奥が半円を描いた浴槽。中身は炭酸泉だ。



出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
▲浴槽と島カランの間がかなり狭い


近年リニューアルした銭湯だと、もはや必ずといっていいほどある炭酸泉であるが、ここはなんと昔からある。
銭湯では、全国で2番目の早さだとか。
なので、現在の炭酸泉と比べると作りがユニークで、まさに炭酸泉の初期を知ることができる歴史的な設備でもある。


炭酸泉の濃度はというと、正直ほかと比べて低いかなという感じだ。
ただ、泡が細かいのにちゃんと炭酸泉
に入ってる感じがある。意外とこっちの方が体に吸収しやすく合理的なのかもしれない。


そして狭くても全部揃えてるのがここのスゴいところ。ちゃんと露天風呂もある。


サウナと左壁にあるカランの間に出入り口があり、中に入ると和風の装い。露天スペースにもカランが設置してあった。
中は勢いのあるバイブラで、温度も42℃ほどと適温。カラン部分には屋根があるが浴槽にはなし。そのため開放感は抜群だ。


客層はかなり若い人が多く、このあたりは大学などが近くにないため(少し離れたところに神奈川大学や慶応大学があるけど)、単に地理的な理由ではなく、実力をもってそうした若い人たちを引きつけているのだろう。


いまの銭湯業界全体をみると、独自色の追求やエビデンスのある機能的な設備(炭酸泉など)、芸術志向などが目に付くが、そうした流れにあって先駆けといえるのがこの福美湯なのかもしれない。
必ずしも洗練されてるとはいえない部分もあるが、その先見性には驚かされる。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 菊名
経路 東口を降りて綱島方面へ
周辺の環境 飲食店

●空間演出
建物外観 現代的な建物
壁画・眺望 西洋城と湖畔
統一感 なし
置物 色々
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 飾り物が多い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 薬湯、ジェットバス、寝湯、炭酸泉、露天風呂
サウナ あり
温度 38℃~42℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル あり(一つのみ0円)
備え付け なし

◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 年齢のバランスが取れている


【案内】

住所
〒222-0011 
横浜市港北区菊名6-13-43

電話
045-401-0678

営業時間
平日日曜祭日共 午後3時より

定休日
毎週月曜日(祭日の場合は15:00~営業)

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載


なみのゆ(東京・高円寺)

2019-06-01 07:28:18 | 銭湯





JR高円寺駅を下車して、住宅街に向かって歩けば、10分ほどでなみのゆに到着する。
雑多で散乱としたお店ではあるが、高円寺らしくいろんなアイデアが盛り込まれた個性ある銭湯だった。


【なみのゆ】をザックリいうと
◎プールあり
・ごちゃごちゃしてる
・受付の女性は品がある
・お湯がかなり熱め
・煙突のこいのぼりがランドマーク
・都内初のプールを備える銭湯らしいが確認できなかった

※写真
上:なみのゆの鯉のぼり
中:高円寺駅
下:なみのゆ入口








▲高円寺駅


▲改札口をでて左


▲バスターミナルの横断歩道を渡る




▲サンドラを横切り


▲セブンイレブンを左


▲曲がったところ


▲とりあえず真っ直ぐ








▲突き当たりは右


▲曲がったところ


▲すぐ左


▲曲がったところ








▲突き当たりは右


▲曲がったところ


▲すぐ左






▲突き当たりは右


▲曲がったところ






▲十字路は左


▲曲がったところ




▲外壁改装中だった


▲到着


▲左側には倉庫も



それと、ここで有名なのが煙突に鯉のぼりである






▲文字通り、屋根より高い


とにかく入り口からごちゃごちゃした感じであるが、中に入ってもそんな感じだった。
下足箱に靴を入れて、中に入ると、真ん中に柱。マンション銭湯ならではの構造だろう。右側に小さなイスがあり、左側にフロント。その移動の途中で目にするのが、棚に並べられたオニギリや駄菓子類。
おつまみのお菓子とかはあるにしても、オニギリまであるとはビックリ!


出典:東京銭湯ホームページ引用


フロントに座るのは、70代ぐらいの女性。話し方に品があり、ちゃんとお化粧もしていて、対応も良かった。
貸しタオルをかりて左側ののれんをくぐると、脱衣場も雑然とした印象だ。
手前右側に体を鍛える器具(なんというのか分からない)があり、その横に古いデジタル体重計。
手前から奥にかけて洗面台、洗濯機、ステンレスの水場(地下水を入浴客に提供してる)、ラックと続く。



出典:東京銭湯ホームページ引用


左側にはロッカーが並ぶ。ちなみにロッカーの上には色んな物が置かれているので、ほんとゴチャゴチャしてるなあという感じである。
そのほかに注意書きなどがあって想像におまかせするが、とにかくイロイロだ。


入って右にある扉を開けると、浴室は全体的に白を基調としていて、古くて少しくたびれた感じ。


出典:東京銭湯ホームページ引用


もちろん浴室も雑多感満載だ。真ん中に島カランがあって、左右の壁にもカランがあるのだが、右側はなんと物置っぽいものがある。
えっ、浴室に物置?と思ったが、あとで調べるとプールの囲いだったようだ(ここは銭湯では都内で初めてプールを設置したところだとか)。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こうなっていたようだ


カランには一つひとつ金網状の小さな物置もあって、このあたりの配慮はうれしい。
それとカランのヘッドは、島と壁で形が違っていた。
手前左側に立ちシャワーが2つ。ハンドシャワーで、カーテンもついている。


奥に浴槽があり、3つに分かれているが、すべて白湯。
一番左が少し大きめで、真ん中が深浴槽。右端が座湯である。


最初に入ろうとすると、先に入ってる2人が立ったまま、足をボリボリかいていた。けっこう熱めのお風呂なのかもしれないと覚悟しつつも大丈夫だろうと足を入れてみたが、めっちゃ熱い。
体が慣れるまでだいぶ時間が掛かったが、おそらく46℃ぐらいはあっただろう。


浴槽の壁にはラミネートされた冊子が飾られており、そこにはなみのゆを紹介した文章もあるのだが、「なみのゆの温度は平均43.5℃です」とある。
43.5℃にしてはずいぶん熱くないだろうかと思うのだが、あくまで「平均」だからか。


右端の浴槽もだいたい同じ45℃ぐらいで、真ん中がすこし低かった気がしたが、あくまでもそんな「気がする」程度。ほかの銭湯と比べたら、十分熱い。
なので、初めての人はそれなり覚悟しておいてほうがいいだろう。


天井はマンション銭湯ということで入り口手前側は低いが、奥側になると高くなっている。マンション銭湯という制約の中で創意工夫の痕跡を感じさせる姿だ。
壁絵は、真っ赤な富士山のシルエットに船が描かれている。現代風で伝統の油絵とは一線を画している。


客層は偏ったところがなく、高齢者もいれば中年や若者も満遍なくバランスのとれた感じ。こうした客層にバランスが取れたところは人気がある証だろう。


それと、この日は5月5日(子どもの日)ということで菖蒲(しょうぶ)湯を楽しみにきたのだが、どうやら朝風呂は対象外だったようだ。
玄関からでると、にぎやかな声が聞こえており、見ると親子でワイワイと菖蒲を洗っていた。


入り口から浴室まで雑然とした銭湯ではあるが、様々な工夫が凝らされており、高円寺らしく雑多感とアイデア満載の銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 高円寺
経路 住宅街の中を通る。わかりやすいのは、商店街経由で小杉湯を横切って真っ直ぐ
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 煙突に鯉のぼり
壁画・眺望 富士山
統一感 あり
置物 お菓子
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 雑然としてる
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 
サウナ なし
温度 46℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 とても良い
清潔さ きれい
貸しタオル あり(30円)
備え付け あり

◆人
受付 70代の女性
客層 高齢者


【案内】

住所
〒166-0002
杉並区高円寺北3−29−2

電話番号
03-3337-1861

アクセス
中央線「高円寺」駅下車、徒歩7分

休日
土曜

営業時間
15:00−25:00
日曜は8:00−12:00も営業、水曜は18:00開店

※東京銭湯ホームページ転載