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民族の品性と知性の衰退…集団的自衛権

2015-06-21 20:06:00 | セイジ
 どこかの大学の教授だか名誉教授だかの学者さんがラジオ放送のインタビュー番組で喋っていました。
 集団的自衛権は合憲だというのです。
 それがまた粗雑このうえない論理で。

 憲法第九条は、その前提として自衛権を認めているのだから、集団的自衛権もすでにその前提に含まれている、というのです。
 法律が何も言ってないことを、前提という名目で、無謀にもあとからねじこもうというわけです。
 そんなことが許されるなら、これも前提にあったはずだ、あれも前提にあったはずだ、と法律をいくらでも広げていける、そんなめちゃくちゃな世のなかになってしまうことでしょう。

 
 声から推してだいぶん歳のいったベテランの学者さんのようでしたが、論理というものがそもそもどういうものなのか、このかたはどうもわかっておられないようです。
 前提をきっちり定めておかなければ、スジ立った論争などできるものではありません。
 このかたの言い方はこどものけんかと同じです。
 もう一度、論理学のイロハを勉強してもらう必要があるでしょう。

 いまや学者と呼ばれるひとにしてこうなのかと、腹立たしさを通り越して物哀しい思いです。
 この国の知の衰退、知の惨状に、寒ざむとしたものを感じます。

 それもこれもアメリカにすり寄ろうとする自民党政府の姿勢から出ていることを考えると、政治が知の世界を腐らせる、その罪もけっこう深いものだと見えてきます。
 集団的自衛権は、他国の民の血を一滴も流さないできた自衛隊の隊員たちを血まみれのアメリカ軍の手先にしようという、まさに呪われた法律です。
 それは、わたしたち歴史のある民族の品性を壊すばかりではありません。
 この民族の知性をも腐食させるものなのです。

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