good day to Die

映画、ドラマ、小説、漫画、音楽についての感想等を
日記代わりに書いておくためのブログです。
ネタバレあり。

「ツリー・オブ・ライフ」

2011-08-12 23:30:41 | 映画
評価:★★☆

ストーリー(Yahoo!映画より)
1950年代、オブライエン夫妻は3人の息子にも恵まれ、テキサスの小さな町で満ち足りた生活を送っていた。
一家の大黒柱の父親(ブラッド・ピット)は西部男らしく子どもたちに厳しく接し、逆に母親(ジェシカ・チャステイン)が
すべての愛情を彼らに注ぎ込んでいた。一見幸福そうに見える家族の中で、長男ジャックは孤独を感じ……。

テレンス・マリック監督
ブラッド・ピット、ショーン・ペン他出演

予告編の出来が良すぎて期待が高まり、でもCGがアレだとか、マリック監督ファンにとっても
かなりアレだとか聞いて、身構えつつ見てきましたよ、「ツリー・オブ・ライフ」。

私はわりとマリック監督のファンだけど、マリック監督、やっちまったな…と思った。
というか、ちゃんと編集できる人いなかったのかな~。
言いたいことは分からないでもないけど、恐竜はないだろう…。しかも確かにそこのCGが、ちゃち(^_^;)
地球創造な映像のくだりは、ナショナル・ジオグラフィックか予告で流れたライフかと(笑)。
序盤で延々とやるから、周りのお客さんの困惑を思って、映画に集中できなくなった(^_^;)
私のせいじゃないんだけど、なんだか申し訳ない気持ちに…。
あそこは最後に持ってきた方がまだ良かったのでは…。序盤で延々とあれ流すと、観客置いてけぼりだよね。
編集をちゃんとしたら、もっと良いマリック節を感じられただろうから、残念。

父親は、実は小物なのに、家では威厳のあるふうに行動していて、それがだんだん子どもにも分かってくるのが、
ちょっと切なかったなぁ。
親はいつまでも強大でいてほしいけど、いずれ親も普通の人間だと分かる感じがね。

それに対して、母親は美化されすぎていて、理解が及ばない…。
美しく、慈愛に満ちいていて、穏やかな、理想の母親像なのかなぁ。
時代背景や場所柄、母親は忍耐だけの存在なのかもしれないけど、常に耐えてる感じが、ちょっと歯がゆかった。
そういうことを考える映画じゃないんだけどねー。

映像もいまいち切れが足りなくないかな~。
見たスクリーンのせいかもしれないけど、ちょっと白すぎたような…。

子役はみんなかわいかったけど、次男役の子は特にかわいかった。
長男役はショーン・ペンにほんとに良く似てる。

ところで、長男がいろいろ回想するきっかけになったのは母親の死なの?
庭に白い布を掛けられた遺体らしきものが2体並んでいたシーンがあったらしいけど(昔、19歳で亡くなった弟と、
現代で亡くなった母親を表しているらしい)、そのシーンを見た記憶がない。
眠気は全然なかったんだけど、実は眠っていたのだろうか…。
確かに長男とその妻らしき人が喪服着てるし、長男が父親と電話で話をしているシーンは覚えてるんだけど…。
いくつかの感想を読んでると、弟が死んだのは昔なのに、なんで長男は今になっていろいろ回想してるんだ?と同じように
疑問に感じてる人がいたので、ちょっと安心した。若干分かりづらいよね。

ちなみに次男の死は、手紙(電報?)で知らされているので、多分戦死(ベトナム戦争?)みたい。

これは大規模に全国公開しちゃダメな作品なんじゃないかな(^_^;)
ブラピとショーン・ペンが出てるし、カンヌでパルムドール穫ったからいいと思ったのか。
予告編の出来が良すぎるのも問題だよね。
大々的にテレビCMを打って、シネコンで公開するような作品ではなく、ミニシアターで大都市のみで順次公開、と
いうふうにすれば、こんなに賛否が分かれることはなかったでしょう。
配給会社の宣伝方針が間違ってると思うよ。
「ツリー・オブ・ライフ」を家族の確執を描いた感動作みたいに宣伝したのは良くない(まあ、そういう話には
違いないんだけど…)。
近所のシネコンで見られたことはありがたいけど、宣伝方針を間違えるのは、作品にとっても観客にとっても
良くないよね。
集客すればいいってもんじゃない。観客の満足度は大切。
作品を正しく宣伝して見るべき層に届かせるとともに、見に来る観客に間違った期待を持たせない、正しい宣伝は
大切だと思います。
うっわ、偉そう(^^;)
あの予告編は素晴らしくて、あの予告編が本編でいいと思ってるよ(笑)。日本語ナレーションのはかっこ悪いけど…。
もうあれだけでいい。というか、あれだけがいい←ひどい。
コメント
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