今日は「褐色のサザンクロス隊」の戦術について。
ファーストガンダムと言えば、カッコイイ「通り名」があります。
「赤い彗星」
「青い巨星」
「黒い三連星」
と来て、
「褐色のサザンクロス」。
・・・これ、本当は「褐色の南十字星」として、「星」つながりの「通り名」にしたかったんじゃないかな、と考えてしまいます。
「サザンクロス隊」の元となる「南十字星」は、本来4つの恒星で主に構成された星座とする説のようでですが、「サザンクロス隊」は5機編成。
エンブレムも5つの星が十字を取り囲みます。
まあ、某世紀末伝説コミックでも六星でしたし、中心の恒星を含めると5にも6にもなるんでしょうね。
「褐色」のほうですが、「褐色迷彩」は「秋季迷彩」とカトキ氏が明言されてます。
ククルス・ドアンは「赤い彗星かククルス・ドアンか」と比較される程の凄腕パイロットと言われてましたが、ドアンが在籍した当時の「サザンクロス隊」は「量産カラー・緑」のF型ザク。
とすれば、ドアン在籍時の「サザンクロス隊」は、「エースパイロット・ドアンのみが評価された部隊」で、ドアン脱走後の宇宙世紀0079年秋頃に「褐色迷彩の高機動型ザク(地上用)」が「サザンクロス隊」に配備され、それ以降の同隊の活躍から「褐色のサザンクロス隊」の異名が付けられたと推測できます。
言い換えれば、「サザンクロス隊」は「トップエース中心の部隊」から「チーム戦術中心の部隊」になったんでしょうね。
装備を見るに、
・エグバ機が前衛。
・サンホ機が前衛補佐。
・ダナン機は投擲もしたりと前衛の伏兵的なポジション。
・セルマ機は中衛。
・ウォルド機はスナイパー、後衛。
こんな感じでしょうか。
ファンタジーRPGの冒険者パーティーのようです。
ジオン側は、「黒い三連星」のような三位一体を除くと個人技に傾倒しており、赤い彗星や青い巨星のような突出した「エース機」がいる場合は、僚機はエース機の指揮下で補助を行う事が多いです。
その点で、「サザンクロス隊」はジオン軍では珍しい「小隊戦術」で頭角を現したパイロット集団といえます。
連邦側では「ホワイト・ディンゴ隊」のようにフォーメーション等や戦術を駆使した部隊がいますが、「ホワイト・ディンゴ隊」程では無いですが「サザンクロス隊」はスナイパーも組み合わせた小隊戦術を有効に運用して戦果を上げてきたんでしょう。
まあ、ダナン機は好き勝手やってる印象ありますから、
「個人技を生かしながら小隊戦術を取り入れた部隊」
というのがもっとも近いでしょうか。
小説版「コロ落ち」のヴィッシュ配下の部隊がスキルアップしたみたいな感じかな。
だとすれば、劇中終盤にククルス・ドアン処刑のためとはいえ、「サザンクロス隊」が小隊戦術ではなくタイマン勝負し破れていったのは勿体無かったですね。
特にファーストガンダムでは「スナイパー」な珍しいので、小隊戦術の上で「スナイパーVSアムロ」なんて見てみたかったなあ。