映画「椿の庭」を見る。
コロナ禍ではあるが長野市はまだ「感染爆発」まではいかない状況。
映画館もソーシャルディスタンスを取りながら上映している。観客も平日の映画館としてはそれなりにいた方だと思う。
太平洋が臨める丘の上に広大な庭を持つ家という設定。
富司純子が演じる女あるじの老婦人が両親を失ってしまった孫娘、海外で暮らしていたために日本語が自由ではないと暮らしている。
富司純子さんは昔藤純子の芸名で東映の任侠映画のヒロインとして人気を誇っていた。私は富司より藤の方が好きだがどうしてこの芸名にしたのだろうか。
ヒロインは着物姿だったから着付けはお手の物。着物を着ていくシーンを丁寧に撮っていた。
70歳を過ぎていても映画のヒロインとして成立するのは吉永小百合とこの人ぐらい?
この間「徹子の部屋」で岸恵子さんを見たが彼女もヒロイン務まりそう。こちらは更に年上で90歳近いのではないか。
この広大な代々手入れされ住む人を慰めて来た庭も維持していくのは大変。しかも継ぐべき若い人が先にこの世を去ってしまっている。
今日本中で起こっている問題ではある。
監督の上田義彦氏は写真家だという。なるほどストーリーより絵が大事にされている。こういう映画もいいなと思った。
オリンピックの中止を宣言できない菅政権は太平洋戦争敗戦を宣言できなかった日本と同じ。
太平洋戦争の中でも特にひどかったのがビルマ・インドの国境付近で強行された「インパール作戦」。
強行にこの作戦を主張したのが牟田口廉也司令官。「東條の子分」と言われ、功名心が強く精神力を信じて疑わない軍人だったという。
1944年3月、日本軍はビルマからインド・インパールの攻略に向かう。険しい山岳を補給もなく行軍する無謀な作戦だった。
牟田口は中止を進言する部下を更迭して強行。苦戦の末に頓挫し敗走した日本兵は飢え等で約3万人が死亡した。
3万人も殺しておいて責任も取らずに戦後も生き延びた人間とは言えない奴。
「昭和史」にこの事実を記した半藤一利さんは「敗戦に至る歴史の教訓として一つに当時の政治や軍部のリーダーの根拠なき自己過信」をあげているという。何処にも根拠がないのに「大丈夫勝てる」と繰り返し、まずい結果になると「底知れぬ無責任が幅を利かす。
コロナ禍で五輪開催に突き進む現状に重なる。感染症対策の専門家が「議論するべき時期」と促しても聞く耳をもたない。中止を求める世論が大勢をしめても「開催が大前提との菅義偉首相の決意はゆるがない」と言う。(信毎5月3日)。
あの語らない首相にそんな決意があるとは思えないのだが、今日この日にも「中止を宣言」してお金と労力の無駄をやめるべき。
コロナ禍に医師と看護師の提供を要請するなど狂気の沙汰。菅はオリンピックの中止と自らの即刻辞任を宣言しろ!
NHK「事件の涙」渋谷バス停ホームレス女性の死。
ホームレス状態に陥りながら助けを求めることがなかった女性。
64歳という高齢ではあるが、女性が路上生活を送る恐怖は男性以上である。襲われる危険性が高い。
事実女性は近所に住む46才の男に殴られ命を落した。
若い時の可愛い写真が胸を打つ。声優をめざす夢を抱いていたという。
上京し結婚するも夫の暴力に耐えきれず離婚。こういうケース多い。
IT関係の会社で働いた時期もあったが、仕事についていけず、たどり着いた職がスーパーなどで客に試食を勧め販売を促進する仕事。接客が好きだったという女性。そんな女性をコロナ禍が襲う。
販売促進の仕事も減りアパートの家賃が払えずスーツケースを引きずりながらホームレス化。
広島に実家があり、埼玉には弟もいた。それでも頼ることはなく街をさまようことに。
「なぜ助けを求めなかったのか」と残念だ。弟や役所あるいはNPOに助けを求めていたら再起は可能だったのに。
生活保護を求める人に対する役所の対応がひどいというのはよく聞く話で、彼女もそんな話を聞いていたのかもしれないが、そういう助けを求めた形跡はなかったという。
普通に生活していた人がホームレスにまで落ちてしまう。日本は今そういう社会になってしまっている。
民主党政権が失敗したと枕詞のように言うがその失敗の中身は何ですかと聞きたい。
民主党が政権を取って始めたことがそんなに悪い政策だったとは私は思わない。
強いて言うなら民主党政権に入り込んだ「松下政経塾」出身の議員の工作と言うか裏切りが主因ではないか。
野田、前原、細野といった連中は新自由主義者で社民主義ではない。
来たる衆議院選挙で自民党は大幅に議席を減らすと思うが、それを補完するのがこの連中である。
ゆめゆめこの者達に投票して国会に送ってはならない。