彼女は世界を救いたかった
彼は彼女を救いたかった
世界なんか壊れたままでいいという少年と少女の決断に、おじさんは泣くしかなかった
世界を壊したのは君たちじゃない
俺たち大人なんだ
これ見よがしな伏線配置と回収とか、偶然に頼ったストーリーテリングとか、前作に引き続いての音楽のあんな感じとか、文句をつけようと思えば付けれるけれど
そんな問題じゃないんだ
愛にできることはまだあるんだ
ありがとう新海さん
俺はっきり言って今の新海さんの方が、昔の新海さんより全然好きだよ
そんで多分ニューヨークといえばウディ・アレンと同じくらいに、新宿と言えば新海誠だ
の唯一の欠点は、よりにもよって主人公の名前がホダカで、中盤に出てくる前作の主人公の苗字がよりにもよって立花なので、世界で一番ゴミ屑な政党が鑑賞中につい脳裏をよぎる点くらいか
ヒナの弟のキャラクターがとても良い。
イケメンでモテ男な弟を先輩と呼ぶ主人公は、年功序列の既定社会に捉われないキャラなのかもしれないし、でも年上と思ってたヒナが年下だと知ってからのヒーローっぷりは男だから女だから年上だから年下だからの一般的価値観に捉われすぎてる気もしたが、それでもベタベタでもなんでもアニメ少年だったあの頃、少年漫画が好きだったあの頃に帰る胸アツな展開だった…のは自分が男だからかもしれないけど。
2人で災害から人々を救った「君の名は、」から世界よりも1人を救うことを選んだ「天気の子」。観賞後の後味は前者の方が良いだろうけど、作家性の面では天気の子の方が個人的には、すごくくる。
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天気の子
監督・脚本:新海誠
企画・プロデュース:川村元気
キャラクターデザイン: 田中将賀
作画監督: 田村篤
声: 醍醐虎汰朗、森七菜
2019年11月 池袋HUMAXシネマズにて鑑賞
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当ブログ管理人が監督した長編映画「巻貝たちの歓喜」のご案内
「巻貝たちの歓喜」
監督・脚本:齋藤新
撮影:齋藤さやか
音楽:横内究
題字:今泉岐葉
出演:古本恭一、きむらまさみ、神戸カナ、山城まこと
終戦間際のベルリンで行われた実験が時空を超えて70年後の日本に異変をもたらす。今は亡き愛する者の幻覚に操られる人たちが続出して行く中、幻覚に魂を入れる方法に気づいた男…
2019/11/23、12/7原宿CAPSULEにて上映
詳細、予告編、チケット予約は公式サイトにて↓
巻貝たちの歓喜公式サイト