個人的評価: ■■■■□□
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□□□(わりとよく出す)]
「ジャック兄さん!!あれ?わかりませんか?じゃあ、新マン兄さん!!帰りマン兄さん!!」
設定上、昭和ウルトラとメビウスは同一世界だが、ティガ、ダイナ、ガイアとは別世界である。
さらにティガとダイナは同一世界だが、ガイアは別世界である。
開き直って「実は同一世界でした」ということにでもしない限り、ティガ、ダイナと、ガイアと、メビウス、マン、セブン、帰マン、エースは共演できない。そこで脚本家が取った解決策はと言えば、平行世界を行き来する・・・という設定であった。
だが、この「平行世界行き来」はすでに映画「ウルトラマンティガ&ダイナ&ガイア」でやっているネタである。またか・・・という感じがなくもない。
「ティガ&ダイナ&ガイア」ではガイアに変身する我夢(ガム)隊員が時空のひずみを抜けて、我々観客にとっての現実世界、つまりテレビでウルトラマンシリーズが放送されていてヒーローも怪獣も実際にはいない世界にやって来る。ところが想像力を具現化するような超常現象により、現実世界に怪獣が出現してしまう。一旦は自分の世界に戻った我夢だが平行世界のピンチを知り再び次元を超えて駆けつける。だが怪獣キング・オブ・モンスは圧倒的な強さでガイアでは歯が立たない。その時子供達の願いが具現化してティガとダイナが現れガイアとともに戦う・・・というような話だった。
またか・・・といえば、ダイゴ(長野博)とレナ(吉本多香美)の恋愛も映画「ウルトラマンティガ」で完結していたので、本作でまたも見せられると感動が薄い。
とはいえ、本作は平行世界設定を活かして、昭和ウルトラエピソードの延長では決して描けないキャラクターたちの姿を見せて、ウルトラファンを喜ばせようとしていて、おじさん的には感慨深い。
ウルトラQで万城目淳を演じた佐原健二が同役でゲスト出演しているのも感慨深いが、何といっても、ヒーローとヒロインたちのパラレルワールドならではの「その後」が感動ものだ。
ダンとアンヌが結婚している。北斗星司と南夕子も結婚していて(でも変身は北斗1人でやっていたけど)、郷秀樹も本編ではナックル星人に殺されてしまったアキちゃんと夫婦になっている。
ハヤタとフジ隊員も夫婦になっていたが、あの二人本編では恋愛臭全く無く、むしろフジ隊員はイデ隊員とショッピングに行ったりしていたのだけど。そのイデ隊員役の二瓶正也は昭和41年の回想シーンにゲスト出演するのみで、イデだけはあの時代に置いてきぼりにされ、ハヤタはフジ隊員を略奪してしまったのか、40年の間にフジ隊員の気持ちが変わったのか、真実を知る術はない。そのハヤタの娘が吉本多香美だというのは正しいおふざけで微笑ましい。
吉本多香美つながりで語ると、平成ウルトラガール三人が並ぶと、吉本多香美が飛びぬけて美人であったことを思い知らされる。歴代で考えてもひし美ゆり子のアンヌ隊員と並ぶ美しさではないか。流石はウルトラマンの娘である。しかしダイナ好きだった私としては、リョウ隊員のマニアックな馬面の方にセクシーさを感じてしまうのだった。
そうなのである。
平成ウルトラではダイナが好きだった。
マン、タロウ、の直系といえるコミカルな物語展開をみせるダイナ。ふざけすぎず、かたすぎず、ゆるすぎず、のバランス感が絶妙で、スーパーGUTSの隊員たちもみんな個性的で、その個性が物語に無理なく組み込まれていた。
ちなみに一番好きなエピソードは、南極のスーパーGUTS基地が宇宙人に占拠され、ウルトラマンダイナも怪獣に氷づけにされてしまうが、隊員たちがそれぞれの個性や特技を発揮して基地を奪還しダイナを復活させる話である。
特に木之元亮が演じたヒビキ隊長はムラマツ、キリヤマに次ぐほどの名隊長であったと思う。その木之元亮も平行世界が描かれた本作では横浜ベイスターズのヒビキ監督として出演し、ダイナファンを喜ばせてくれる。
あの頃、ダイナに変身するアスカ隊員役を演じていたつるの剛が、ここにきておバカキャラとしてブレイク。
ブレイク真っ只中の本作であるから、漢字が読めないとか暗算ができないといったおバカネタもからめつつ出番が増えるのだろうと思ったが・・・羞恥心とV6の芸能界のパワーバランスなのか出番はほとんど長野が独占してしまった。おバカネタも無かった。
さすがにウルトラマンがおバカというわけにはいかなかったのかもしれない。しかし、ダイゴ(ティガ)が宇宙パイロットで、我夢(ガイア)が科学者だったのに対し、アスカ(ダイナ)が野球選手というのは微妙におバカキャラを反映しているようで面白い。
V6は主題歌まで歌うのだが、どうせなら長野以外の5人に「ワンダバダバダバ」とコーラスさせるとか、ウルトラ主題歌メドレーでも歌わせるとかすれば、V6に対するおじさん評価も上がったろうに・・・
怪獣について言うと、ゲスラはいいとしても、パンドンは長野が「あれは・・・たしか・・・パンドン!!」と言うのが不思議に思えるくらいフォルムが変わっていて少し残念。そのパンドンは竜巻の中から登場するのだが、すっかり帰マンの竜巻怪獣シーゴラス登場かと期待したおじさんをカクっとさせる。
かつてウルトラ五兄弟を全滅させたヒッポリト星人は、今回もカプセル閉じ込めでブロンズ像にしてしまう超能力を披露。フォルムはややスマートになり、初代に感じられた見た目的な愛嬌は、変態性へと転換された感がある。ケバケバしいだけで弱そうな見た目に反して実は強い、というところは初代と変わらずでファン心をくすぐる。
そしてエースのジャンボキングや、タロウのタイラントを彷彿とさせる合体怪獣がラスボス的に登場。CG丸だしな見た目と無理のあるデザインが苦笑を誘う。胴体がゲスラというところも弱っちい感じを助長する。
怪獣を倒した後、ダイゴ、アスカ、我夢のその後が描かれる。再び夢を追いかける姿にちょっと感動して、そこで終わればいいのに、まだエピローグが続き、我夢の開発した反重力エンジンを搭載した帆船がM78星雲ウルトラの星を目指して発進するラストシーン。夢をかなえて宇宙パイロットとなったダイゴがそれに乗るのはいいとして、なんでたかが野球選手のアスカが・・・という突っ込みの余地を与え、ちょい蛇足気味なエピローグ。
しかし、空に浮かび宇宙を目指す帆船の横に現れる4機の戦闘機。
ハヤタとアキコの乗るジェットビートル、ダンとアンヌの乗るウルトラホーク1号、郷とアキちゃんの乗るマットアロー1号、北斗と夕子の乗るタックアロー。
やべー、あの4機が共にウルトラの星を目指す映像に大感動。
ホーク1号はともかく、ビートルは岩本博士のハイドロジェネレートロケットを付けないと宇宙に行けないのでは・・・・、マットアローとタックアローはそれでなくても重力圏を脱出できないのでは(なんでタックファルコンにしないの?)・・・・とマニアックな突っ込みの余地を与えつつ、昭和と平成のヒーロー・ヒロイン14人と共に帆船とあこがれの4機の戦闘機は、まるでスタートレックのラストシーンのように大宇宙の彼方へとワーブしていくのであった。
前作、「メビウス&ウルトラ兄弟」ほどではないが、なんだかんだでファン心をくすぐられまくり感動した「大決戦 超ウルトラ8兄弟」であった。
しかし昭和41年のウルトラマン第一話を観ていたダイゴとアスカと我夢って何歳?
********
↓面白かったらクリックしてね
人気blogランキング
自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□□□(わりとよく出す)]
「ジャック兄さん!!あれ?わかりませんか?じゃあ、新マン兄さん!!帰りマン兄さん!!」
設定上、昭和ウルトラとメビウスは同一世界だが、ティガ、ダイナ、ガイアとは別世界である。
さらにティガとダイナは同一世界だが、ガイアは別世界である。
開き直って「実は同一世界でした」ということにでもしない限り、ティガ、ダイナと、ガイアと、メビウス、マン、セブン、帰マン、エースは共演できない。そこで脚本家が取った解決策はと言えば、平行世界を行き来する・・・という設定であった。
だが、この「平行世界行き来」はすでに映画「ウルトラマンティガ&ダイナ&ガイア」でやっているネタである。またか・・・という感じがなくもない。
「ティガ&ダイナ&ガイア」ではガイアに変身する我夢(ガム)隊員が時空のひずみを抜けて、我々観客にとっての現実世界、つまりテレビでウルトラマンシリーズが放送されていてヒーローも怪獣も実際にはいない世界にやって来る。ところが想像力を具現化するような超常現象により、現実世界に怪獣が出現してしまう。一旦は自分の世界に戻った我夢だが平行世界のピンチを知り再び次元を超えて駆けつける。だが怪獣キング・オブ・モンスは圧倒的な強さでガイアでは歯が立たない。その時子供達の願いが具現化してティガとダイナが現れガイアとともに戦う・・・というような話だった。
またか・・・といえば、ダイゴ(長野博)とレナ(吉本多香美)の恋愛も映画「ウルトラマンティガ」で完結していたので、本作でまたも見せられると感動が薄い。
とはいえ、本作は平行世界設定を活かして、昭和ウルトラエピソードの延長では決して描けないキャラクターたちの姿を見せて、ウルトラファンを喜ばせようとしていて、おじさん的には感慨深い。
ウルトラQで万城目淳を演じた佐原健二が同役でゲスト出演しているのも感慨深いが、何といっても、ヒーローとヒロインたちのパラレルワールドならではの「その後」が感動ものだ。
ダンとアンヌが結婚している。北斗星司と南夕子も結婚していて(でも変身は北斗1人でやっていたけど)、郷秀樹も本編ではナックル星人に殺されてしまったアキちゃんと夫婦になっている。
ハヤタとフジ隊員も夫婦になっていたが、あの二人本編では恋愛臭全く無く、むしろフジ隊員はイデ隊員とショッピングに行ったりしていたのだけど。そのイデ隊員役の二瓶正也は昭和41年の回想シーンにゲスト出演するのみで、イデだけはあの時代に置いてきぼりにされ、ハヤタはフジ隊員を略奪してしまったのか、40年の間にフジ隊員の気持ちが変わったのか、真実を知る術はない。そのハヤタの娘が吉本多香美だというのは正しいおふざけで微笑ましい。
吉本多香美つながりで語ると、平成ウルトラガール三人が並ぶと、吉本多香美が飛びぬけて美人であったことを思い知らされる。歴代で考えてもひし美ゆり子のアンヌ隊員と並ぶ美しさではないか。流石はウルトラマンの娘である。しかしダイナ好きだった私としては、リョウ隊員のマニアックな馬面の方にセクシーさを感じてしまうのだった。
そうなのである。
平成ウルトラではダイナが好きだった。
マン、タロウ、の直系といえるコミカルな物語展開をみせるダイナ。ふざけすぎず、かたすぎず、ゆるすぎず、のバランス感が絶妙で、スーパーGUTSの隊員たちもみんな個性的で、その個性が物語に無理なく組み込まれていた。
ちなみに一番好きなエピソードは、南極のスーパーGUTS基地が宇宙人に占拠され、ウルトラマンダイナも怪獣に氷づけにされてしまうが、隊員たちがそれぞれの個性や特技を発揮して基地を奪還しダイナを復活させる話である。
特に木之元亮が演じたヒビキ隊長はムラマツ、キリヤマに次ぐほどの名隊長であったと思う。その木之元亮も平行世界が描かれた本作では横浜ベイスターズのヒビキ監督として出演し、ダイナファンを喜ばせてくれる。
あの頃、ダイナに変身するアスカ隊員役を演じていたつるの剛が、ここにきておバカキャラとしてブレイク。
ブレイク真っ只中の本作であるから、漢字が読めないとか暗算ができないといったおバカネタもからめつつ出番が増えるのだろうと思ったが・・・羞恥心とV6の芸能界のパワーバランスなのか出番はほとんど長野が独占してしまった。おバカネタも無かった。
さすがにウルトラマンがおバカというわけにはいかなかったのかもしれない。しかし、ダイゴ(ティガ)が宇宙パイロットで、我夢(ガイア)が科学者だったのに対し、アスカ(ダイナ)が野球選手というのは微妙におバカキャラを反映しているようで面白い。
V6は主題歌まで歌うのだが、どうせなら長野以外の5人に「ワンダバダバダバ」とコーラスさせるとか、ウルトラ主題歌メドレーでも歌わせるとかすれば、V6に対するおじさん評価も上がったろうに・・・
怪獣について言うと、ゲスラはいいとしても、パンドンは長野が「あれは・・・たしか・・・パンドン!!」と言うのが不思議に思えるくらいフォルムが変わっていて少し残念。そのパンドンは竜巻の中から登場するのだが、すっかり帰マンの竜巻怪獣シーゴラス登場かと期待したおじさんをカクっとさせる。
かつてウルトラ五兄弟を全滅させたヒッポリト星人は、今回もカプセル閉じ込めでブロンズ像にしてしまう超能力を披露。フォルムはややスマートになり、初代に感じられた見た目的な愛嬌は、変態性へと転換された感がある。ケバケバしいだけで弱そうな見た目に反して実は強い、というところは初代と変わらずでファン心をくすぐる。
そしてエースのジャンボキングや、タロウのタイラントを彷彿とさせる合体怪獣がラスボス的に登場。CG丸だしな見た目と無理のあるデザインが苦笑を誘う。胴体がゲスラというところも弱っちい感じを助長する。
怪獣を倒した後、ダイゴ、アスカ、我夢のその後が描かれる。再び夢を追いかける姿にちょっと感動して、そこで終わればいいのに、まだエピローグが続き、我夢の開発した反重力エンジンを搭載した帆船がM78星雲ウルトラの星を目指して発進するラストシーン。夢をかなえて宇宙パイロットとなったダイゴがそれに乗るのはいいとして、なんでたかが野球選手のアスカが・・・という突っ込みの余地を与え、ちょい蛇足気味なエピローグ。
しかし、空に浮かび宇宙を目指す帆船の横に現れる4機の戦闘機。
ハヤタとアキコの乗るジェットビートル、ダンとアンヌの乗るウルトラホーク1号、郷とアキちゃんの乗るマットアロー1号、北斗と夕子の乗るタックアロー。
やべー、あの4機が共にウルトラの星を目指す映像に大感動。
ホーク1号はともかく、ビートルは岩本博士のハイドロジェネレートロケットを付けないと宇宙に行けないのでは・・・・、マットアローとタックアローはそれでなくても重力圏を脱出できないのでは(なんでタックファルコンにしないの?)・・・・とマニアックな突っ込みの余地を与えつつ、昭和と平成のヒーロー・ヒロイン14人と共に帆船とあこがれの4機の戦闘機は、まるでスタートレックのラストシーンのように大宇宙の彼方へとワーブしていくのであった。
前作、「メビウス&ウルトラ兄弟」ほどではないが、なんだかんだでファン心をくすぐられまくり感動した「大決戦 超ウルトラ8兄弟」であった。
しかし昭和41年のウルトラマン第一話を観ていたダイゴとアスカと我夢って何歳?
********
↓面白かったらクリックしてね
人気blogランキング
自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
怪獣をカッコ悪くリニュアールするのは、いかんですね~。怪獣のピックアップも、なぜゲスラなんでしょう?人気怪獣でもないし、チョコレートネタもないし・・・。
いえ、実は「新マン」派なのですが、新マンじゃわからない人多いかと思って
ゲスラは私的には好きです。
海系の怪獣好きです。ペスター、タッコング、グビラ、シーゴラス、シーモンス
ああそういえばモビルスーツもアッガイ、ズゴック、ゴッグ、ゾックが好きです。
海好きである自分に気付きました。