つい先日、一気呵成に全話視聴してしまい、感動冷めやらぬ中勢いで書いております。
クラシック音楽が印象的な映像作品について語るシリーズ。前回ちょい変則的ながらブラスバンド映画を扱いましたが、今回は吹奏楽を扱った作品を取り上げてみます。
2015年作品のテレビアニメ『響け!ユーフォニアム』とその続編『響け!ユーフォニアム2』です。
こちらのグループで女の子キャピキャピなアニメを紹介するのは場違い感半端ないですし、また私もそんなにアニメ沢山観てるわけでもなくアニメ的に深いことを問われても、え〜と、その〜となってしまいます。
それなのになぜこの作品について今書くのかと言えば、それはもちろんものすごく面白くて、始めはほんとになんとなくちょっと見てみよう、くらいの気持ちで第一話を見始めたのですが、あまりの面白さに目を潤ませながら一気呵成にシーズン1の13話+シーズン2の13話を見てしまったからです。
そして、この作品の制作が京都アニメーションで、奇しくもあのおぞましくも痛ましい京都アニメーション放火殺人事件の日が2019年の7月18日だったことを知って、なにか運命的なものを感じ、使命感にすら燃えて書いています。
本作のキャクターデザインと作画監督を担当された池田昌子さんもあの事件の犠牲になってしまったとのこと。おそらく池田さん以外にも本作に関わった多くの方々が犠牲になったのでしょう。美しい画と、ヘッドホンで聴けばさらによくわかる素晴らしい音響効果、それだけでなく、脚本も演出も、すべてが非常にクォリティの高い作品でした。本当に丁寧に、大切に、愛を込めて作られていたことがわかります。大勢の世界レベルのアニメ職人にしてアーティストの方々を、あの炎と煙が奪っていったのです。ご冥福をお祈りするためにできることは、せめて作品を鑑賞し、こうして文章に残すことではないかと思いました。
私は、表現を暴力で封殺することをどのような形であれ認めません。実質的に暴力を利用して封殺に加担するような圧力も許しません。
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【音楽】
高校吹奏楽部の物語であり、奏でられる音楽はポップスなども沢山あるのですが、それでもクラシックファン的には要所要所でクラシックの名曲の吹奏楽バージョンが使われているのが印象深いです
シーズン1の第三話で、孤高と激情のトランペット奏者の高坂麗奈が一人奏でるドボルザーク第9番の第二楽章は彼女がシーズン1における物語の中心になることを印象付けました。
シーズン1の第12話、シーズン1における最大のクライマックスは、京都府大会を描く最終回ではなくその一話前の12話にこそあると思っています。ここで後述しますが主人公の黄前久美子はそれまでのどこかやる気ない、自分を抑え込んだ性格から脱却します。彼女は大粒の涙を流して、麗奈の激情を理解し、音楽を心から愛している自分に気づくのですが、その際に中学時代に麗奈を傷つけた苦い思い出の曲オッフェンバックの「地獄のオルフェ」序曲がBGMとして流れます。久美子の涙と悔しさを描くシーズン1でもっともエモーショナルなシーンに、重ねられる陽気な曲。映像と音楽の対位法的表現で、非常に高度な演出でした。
シーズン2の前半では久美子たち1年生でなく2年生部員が物語の中心になりますが、2年生部員の思い出の曲(苦い思い出)として、ボロディンの「韃靼人の踊り」が奏でられてこれがまた印象的です。
シーズン1、2通じて、北宇治高吹奏楽部が取り組む課題曲「三日月の舞」が、とても素晴らしい曲です。シーズン2の第5話で、7分くらいあるこの曲がノーカットフルサイズ演奏しかも演奏中に台詞や効果音なしで聴けます。吹奏楽部員たちが会場で演奏する描写を中心にした演出も大胆でした。
吹奏楽では有名な曲なのかと思ってたら、このアニメのために書き下ろされた新曲ということです。
そしてシーズン2の最終回のエンドロールで奏でられるのは、シーズン2後半ドラマのテーマであり実は本作全体のテーマでもあったユーフォニアムをフィーチャーした曲で、これもアニメ用書下ろしですが、作品の幕切れに深い余韻を与えていました。
-----------
【作品評】
これ以降音楽の話はあまりしないです…
【シーズン1】
見初めて最初の頃こそ、吹奏楽部の女子メンバー全員かわいいのAKBじゃねーんだから、そんなことあるわけねーだろ!とか思ってましたし、いかにもアニメ声優な声の演技とかなんだかなーっと冷めた目で見ていたのですが、エピソードが進むほどにどんどん物語に、女の子たちの吹奏楽にかける情熱に、引き込まれていきました。終盤の方とか早く続き続きって感じでノンストップで見まくりました。
物語は京都の北宇治高校の吹奏楽部でユーフォニアムを担当する久美子を主人公に、高校生たちの青春を追います。
シーズン1は高校入学から京都大会優勝までの半年ほど。シーズン2が関西大会~全国大会編となります。
主人公がユーフォというややマイナーな楽器なのがよいと思うのですが、やはり花形楽器であるトランペットは濃いキャラぞろいです。
シーズン1は、久美子と、トランペット担当の麗奈の物語に焦点が当てられます。
久美子が麗奈の熱い心を理解し、麗奈にとっても久美子が唯一の理解者となる、そんな二人がソウルメイトとなるまての物語と私は解釈しています。
覇気を感じない久美子、同じユーフォのパートリーダーのあすか先輩から「冷めてるねぇ」と評される久美子が、麗奈という触れたら大やけどしそうな熱い子のことが気になって仕方なく、勝手に翻弄されながらも、徐々に二人の距離は縮まっていきます。
麗奈は群れるのを好まず、ストイックにトランペットに打ち込み、本気で全国優勝を目指す女の子。目標は常に高く、恋する相手も大人。顧問の滝先生。そこもまっすぐ。寡黙ですが激情の女の子です。
久美子と麗奈は中学時代も同じ吹奏楽部。何となく部活やっていた久美子は、全国大会進出を惜しくも逃した時に「死ぬほど悔しい」と泣いて悔しがる麗奈のことを理解できず、つい余計なことを言ってしまいます。「本気で全国行けると思ってたの?」
この失言が久美子の中でずっと後悔としてわだかまっていたのですが、同じ中学の子が少ない北宇治高校で心機一転と思ったら、そこでまさかの麗奈と再会。吹奏楽が特別強いわけでもない北宇治高校になぜ麗奈ほどの実力者が来たのか?
そして麗奈のストイックすぎる性格は、部内でも反目を呼び、彼女は徐々に孤立していくのですが、「特別な存在」になることを目標に掲げる彼女は周り全部を敵にしてでもお構いなしという決意でトランペットに向き合っています。
そして京都府大会で課題曲「三日月の舞」のトランペットソロをかけて、3年生の香織先輩からの挑戦を受けて立つ第11話が胸アツな回でした(この対決シーンの二人のトランペットの音色の違いの表現も見事でした)
こうした特別な麗奈との友情を深めていった久美子ですが、麗奈もまた久美子のことを気にかけていて、中学時代の久美子の失言を嫌な言い方するとずっと寝に持っていました。色々な偶然から久美子と麗奈の二人でお祭に出かけることになったのに、なぜか麗奈は久美子を祭会場とは正反対の山の上へと連れていくシーズン1の第8話がかなりの「神回」でして、久美子と麗奈が単なる友情を超えて心の距離を縮めます。麗奈は「愛の告白」と表現していましたが、なにかエロチックな雰囲気すら醸す二人の夜の山でのひと時が、物語のターニングポイントになっていたように思います。
その後前述のトランペット対決に行くのですが、ずっと強がりキャラを続けていた麗奈が、対決を前に久美子にだけ弱さを垣間見せ、久美子は彼女の弱さを受け止め支えようとするのです。花形楽器トランペットのメロディをサポートする低音楽器ユーフォのように。
そして第12話。久美子は選抜メンバーでありながらも曲中のユーフォが重要なパートの演奏から外されます。大会直前にそこは上手いあすか先輩だけで演奏するよう滝先生の指示を受けて、久美子は初めて麗奈の音楽に対する思いを理解します。麗奈が中学時代に言っていた時と同じ言葉「死ぬほど悔しい」を叫び、あの時の麗奈と同じように大粒の涙をぼろぼろこぼしながら、「うまくなりたい!うまくなりたい!」と叫びます。
麗奈という人を理解できず、なんとなく部活をしていた久美子が、麗奈との再会を通じて自分が本当に好きなものに気づく、これがシーズン1の主要な物語の骨格であり、12話の久美子の姿をもってシーズン1としては綺麗に物語が閉じました。
最終回の京都大会優勝はシーズン1としてはエピローグに過ぎません。
【シーズン2】
久美子と麗奈の関係を軸に、女の子たちの成長と青春をたっぷり歌い上げたシーズン1にくらべると、シーズン2の前半部分はややトーンダウンしています。
シーズン2前半ではシーズン1でも言及のあった一年前の現2年生部員の大量退部事件について語られ、2年生部員を中心としたエピソードが展開します。
そのエピソード自体は悪くなく、感動的でもあるのですが、シーズン1で久美子の成長物語はある程度完了しているうえに、主人公久美子が2年生部員たちのエピソードに対しては傍観者的立場となるため、作品を鑑賞する側としても距離を置いて見てしまいます。シーズン1で久美子とともに戸惑い、久美子とともに笑い、泣いてきたことを思うと、感情移入度は大幅に減退します。
ところが…
このシーズン2前半における物語構造的な問題点が、実はシーズン2後半のための布石であり仕掛けでありました。
シーズン2の「神回」はそろそろ最終回も近い第10話にありました。
いよいよ全国大会というときになって、低音部のパートリーダーで副部長のあすか先輩(ユーモアあって誰にでも馴れ馴れしいが、決して誰にも本心を明かさない。頭がよくてみんなに頼られているが、実は誰よりも、麗奈以上に孤独である。上から目線で常に久美子らに対してすべてを見透かしているような雰囲気であり、実際だいたい見透かしている)の退部をめぐって、久美子とあすか先輩が「対決」するシーン。
それは久美子が、久美子史上最大級に感情を爆裂させる名場面で、その爆裂をさそうあすか先輩の台詞が、前半エピソードにおける久美子の傍観者スタンスの批判なのです。「あの時傍観していただけのあなたにみんなの本当の気持ちがわかるわけ?」
計算高いあすか先輩に論破されかける久美子ですが、自分の心に正直に思いのすべてを言葉にのせてぶつけるまっすぐな姿勢があすか先輩の鋼鉄の仮面を貫くのです。
久美子に物語的に距離を置かせるというのは連続ドラマとしてはギャンブル感があり、そこで鑑賞を止めてしまう危険すらあるのですが、いわばそこをタメにしてシリーズ最大のカタルシスへつなげるというのは、脚本としてものすごく上手いと思いました。
そして久美子とあすかの関係がまた、友情でも、師弟愛でもない、麗奈と同じく恋愛に近い要素を帯びています
麗奈は久美子と初めて二人きりになった夜の山で「愛の告白」と言い、久美子はあすか先輩に対して伝えたい思いを吐露することを「恋の相談です」と言います。
男性部員で幼馴染の塚本君(トロンボーン)の久美子への想いが全然伝わらないのがもどかしいというか、塚本君可哀そうですが、麗奈とあすか先輩の扱いだけでいっぱいいっぱいだったのはなんとなくわかります。
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【キャラクター紹介】
黄前久美子。ユーフォニアム担当。
「うまくなりたい!うまくなりたい!」
「後悔するってわかっている選択をしないでください!」
中学時代同じ吹奏楽部の超実力派の高坂麗奈が全国大会行きを逃してボロボロ大粒の涙を流して悔しがっているのを見て、つい言わなくてもいい一言「本気で行けると思ってたの?」を言ってしまったことをずっと引きずっていて、しかもその麗奈とさして吹奏楽の名門でもない高校で一緒になり、シーズン前半は久美子がいかにクールな麗奈と分かり合えるかが物語の軸となる
--------
高坂麗奈。トランペット担当。
「死ぬほど悔しい」
「私、滝先生のこと好きだよ。LikeでなくLoveの方」
「ねじ伏せる。そうでもしなきゃ「特別」にはなれない」
普段は寡黙、友達作りとかあまり興味なくストイックにトランペットに打ち込む。ストイックさが周りから怖がられ、なんでもズバッと言いすぎることで敵も作る傾向にある。
クールな人かと思えば、実はものすごい激情家で、基本彼女の激情が久美子や、吹奏楽部全体を動かして行く。
第一話でボロボロ大粒の涙を流して悔しがり、第3話では吹奏楽部が内部で割れて一時練習中止となった時に、1人で学校の裏手の丘の道でドボルザーク第9番の第二楽章の例の有名なあのメロディをトランペットで奏で、そして「わーーっ」と大声で叫んだりと、基本この物語で心を持っていく役割を担っている。
熱くなるのダサくない?本気になんのウザくない?という高校生たちの風潮に対して明確に、熱く生きて熱く死ね!と訴えるのが本作のテーマだと思いますがそのテーマを伝えるのは高坂麗奈で、思いを受け止めるのが主人公の久美子なのです。
麗奈「裏切らない?」
久美子「裏切ったら殺してもいい」
麗奈「本当に殺すよ」
-------
川島緑輝。コントラバス担当。
「全ての音楽は恋から始まるからです。愛と死は音楽にとって永遠のテーマ。全ての曲はそのためにあるといっても過言ではないのですよ」
「みどりコンバス大好きですから。命かけてますので」
みどりかがやくと書いて「さふぁいあ」と読みます。いわゆるキラキラネームですね。
本人は自分の名前を恥ずかしがって「みどりと呼んでください」と言いますが、それはそれでご両親がつけてくれた名前にもちっと誇りを持ちなさいなどと思いますが、まあ、高校生だから…色々ね
背が小さくてみんなのマスコット的な子ですが、彼女曰く、コントラバスに命をかけています、とのこと。
マーチングの時はコントラバスは持てないので旗振り役します
友達の恋の話にものすごく敏感かつ、全力応援。そのくせ、彼女が自分のことで何か悩んでいる姿を一度も観たことない。恋とか友情とか家庭とか、音楽のこととか。多分北宇治高吹奏楽部で一番メンタル強いんじゃないかと思ってます。
--------
加藤葉月。チューバ担当。
「チューバは影で支える役目なのだよ」(トロンボーンの塚本君に告白するが振られ、こうなったら久美子とあなたの仲を取り持ってあげる、と言い出した後の台詞)
楽器経験なしでトランペットに憧れて、入部前から自費でマウスピースを買ってやる気を見せるも、何もわからず買ったのがチューバのマウスピースだった。その縁でチューバ担当に。先輩に毎日肺活量を鍛える特訓をさせられて、男子並みの肺活量になる。
愛器のチューバにつけた名前は「チュパカブラ」
楽器は高校デビューのため選抜メンバーに入れず、そのためシーズン2では特に影が薄くなる。だがシーズン1では健全な高校生ドラマらしく、部内の男子に恋して見事に失恋するという見せ場を作り、間接的に久美子と麗奈の距離を縮めることに一役買う。
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クラシック音楽が印象的な映像作品について語るシリーズ。前回ちょい変則的ながらブラスバンド映画を扱いましたが、今回は吹奏楽を扱った作品を取り上げてみます。
2015年作品のテレビアニメ『響け!ユーフォニアム』とその続編『響け!ユーフォニアム2』です。
こちらのグループで女の子キャピキャピなアニメを紹介するのは場違い感半端ないですし、また私もそんなにアニメ沢山観てるわけでもなくアニメ的に深いことを問われても、え〜と、その〜となってしまいます。
それなのになぜこの作品について今書くのかと言えば、それはもちろんものすごく面白くて、始めはほんとになんとなくちょっと見てみよう、くらいの気持ちで第一話を見始めたのですが、あまりの面白さに目を潤ませながら一気呵成にシーズン1の13話+シーズン2の13話を見てしまったからです。
そして、この作品の制作が京都アニメーションで、奇しくもあのおぞましくも痛ましい京都アニメーション放火殺人事件の日が2019年の7月18日だったことを知って、なにか運命的なものを感じ、使命感にすら燃えて書いています。
本作のキャクターデザインと作画監督を担当された池田昌子さんもあの事件の犠牲になってしまったとのこと。おそらく池田さん以外にも本作に関わった多くの方々が犠牲になったのでしょう。美しい画と、ヘッドホンで聴けばさらによくわかる素晴らしい音響効果、それだけでなく、脚本も演出も、すべてが非常にクォリティの高い作品でした。本当に丁寧に、大切に、愛を込めて作られていたことがわかります。大勢の世界レベルのアニメ職人にしてアーティストの方々を、あの炎と煙が奪っていったのです。ご冥福をお祈りするためにできることは、せめて作品を鑑賞し、こうして文章に残すことではないかと思いました。
私は、表現を暴力で封殺することをどのような形であれ認めません。実質的に暴力を利用して封殺に加担するような圧力も許しません。
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【音楽】
高校吹奏楽部の物語であり、奏でられる音楽はポップスなども沢山あるのですが、それでもクラシックファン的には要所要所でクラシックの名曲の吹奏楽バージョンが使われているのが印象深いです
シーズン1の第三話で、孤高と激情のトランペット奏者の高坂麗奈が一人奏でるドボルザーク第9番の第二楽章は彼女がシーズン1における物語の中心になることを印象付けました。
シーズン1の第12話、シーズン1における最大のクライマックスは、京都府大会を描く最終回ではなくその一話前の12話にこそあると思っています。ここで後述しますが主人公の黄前久美子はそれまでのどこかやる気ない、自分を抑え込んだ性格から脱却します。彼女は大粒の涙を流して、麗奈の激情を理解し、音楽を心から愛している自分に気づくのですが、その際に中学時代に麗奈を傷つけた苦い思い出の曲オッフェンバックの「地獄のオルフェ」序曲がBGMとして流れます。久美子の涙と悔しさを描くシーズン1でもっともエモーショナルなシーンに、重ねられる陽気な曲。映像と音楽の対位法的表現で、非常に高度な演出でした。
シーズン2の前半では久美子たち1年生でなく2年生部員が物語の中心になりますが、2年生部員の思い出の曲(苦い思い出)として、ボロディンの「韃靼人の踊り」が奏でられてこれがまた印象的です。
シーズン1、2通じて、北宇治高吹奏楽部が取り組む課題曲「三日月の舞」が、とても素晴らしい曲です。シーズン2の第5話で、7分くらいあるこの曲がノーカットフルサイズ演奏しかも演奏中に台詞や効果音なしで聴けます。吹奏楽部員たちが会場で演奏する描写を中心にした演出も大胆でした。
吹奏楽では有名な曲なのかと思ってたら、このアニメのために書き下ろされた新曲ということです。
そしてシーズン2の最終回のエンドロールで奏でられるのは、シーズン2後半ドラマのテーマであり実は本作全体のテーマでもあったユーフォニアムをフィーチャーした曲で、これもアニメ用書下ろしですが、作品の幕切れに深い余韻を与えていました。
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【作品評】
これ以降音楽の話はあまりしないです…
【シーズン1】
見初めて最初の頃こそ、吹奏楽部の女子メンバー全員かわいいのAKBじゃねーんだから、そんなことあるわけねーだろ!とか思ってましたし、いかにもアニメ声優な声の演技とかなんだかなーっと冷めた目で見ていたのですが、エピソードが進むほどにどんどん物語に、女の子たちの吹奏楽にかける情熱に、引き込まれていきました。終盤の方とか早く続き続きって感じでノンストップで見まくりました。
物語は京都の北宇治高校の吹奏楽部でユーフォニアムを担当する久美子を主人公に、高校生たちの青春を追います。
シーズン1は高校入学から京都大会優勝までの半年ほど。シーズン2が関西大会~全国大会編となります。
主人公がユーフォというややマイナーな楽器なのがよいと思うのですが、やはり花形楽器であるトランペットは濃いキャラぞろいです。
シーズン1は、久美子と、トランペット担当の麗奈の物語に焦点が当てられます。
久美子が麗奈の熱い心を理解し、麗奈にとっても久美子が唯一の理解者となる、そんな二人がソウルメイトとなるまての物語と私は解釈しています。
覇気を感じない久美子、同じユーフォのパートリーダーのあすか先輩から「冷めてるねぇ」と評される久美子が、麗奈という触れたら大やけどしそうな熱い子のことが気になって仕方なく、勝手に翻弄されながらも、徐々に二人の距離は縮まっていきます。
麗奈は群れるのを好まず、ストイックにトランペットに打ち込み、本気で全国優勝を目指す女の子。目標は常に高く、恋する相手も大人。顧問の滝先生。そこもまっすぐ。寡黙ですが激情の女の子です。
久美子と麗奈は中学時代も同じ吹奏楽部。何となく部活やっていた久美子は、全国大会進出を惜しくも逃した時に「死ぬほど悔しい」と泣いて悔しがる麗奈のことを理解できず、つい余計なことを言ってしまいます。「本気で全国行けると思ってたの?」
この失言が久美子の中でずっと後悔としてわだかまっていたのですが、同じ中学の子が少ない北宇治高校で心機一転と思ったら、そこでまさかの麗奈と再会。吹奏楽が特別強いわけでもない北宇治高校になぜ麗奈ほどの実力者が来たのか?
そして麗奈のストイックすぎる性格は、部内でも反目を呼び、彼女は徐々に孤立していくのですが、「特別な存在」になることを目標に掲げる彼女は周り全部を敵にしてでもお構いなしという決意でトランペットに向き合っています。
そして京都府大会で課題曲「三日月の舞」のトランペットソロをかけて、3年生の香織先輩からの挑戦を受けて立つ第11話が胸アツな回でした(この対決シーンの二人のトランペットの音色の違いの表現も見事でした)
こうした特別な麗奈との友情を深めていった久美子ですが、麗奈もまた久美子のことを気にかけていて、中学時代の久美子の失言を嫌な言い方するとずっと寝に持っていました。色々な偶然から久美子と麗奈の二人でお祭に出かけることになったのに、なぜか麗奈は久美子を祭会場とは正反対の山の上へと連れていくシーズン1の第8話がかなりの「神回」でして、久美子と麗奈が単なる友情を超えて心の距離を縮めます。麗奈は「愛の告白」と表現していましたが、なにかエロチックな雰囲気すら醸す二人の夜の山でのひと時が、物語のターニングポイントになっていたように思います。
その後前述のトランペット対決に行くのですが、ずっと強がりキャラを続けていた麗奈が、対決を前に久美子にだけ弱さを垣間見せ、久美子は彼女の弱さを受け止め支えようとするのです。花形楽器トランペットのメロディをサポートする低音楽器ユーフォのように。
そして第12話。久美子は選抜メンバーでありながらも曲中のユーフォが重要なパートの演奏から外されます。大会直前にそこは上手いあすか先輩だけで演奏するよう滝先生の指示を受けて、久美子は初めて麗奈の音楽に対する思いを理解します。麗奈が中学時代に言っていた時と同じ言葉「死ぬほど悔しい」を叫び、あの時の麗奈と同じように大粒の涙をぼろぼろこぼしながら、「うまくなりたい!うまくなりたい!」と叫びます。
麗奈という人を理解できず、なんとなく部活をしていた久美子が、麗奈との再会を通じて自分が本当に好きなものに気づく、これがシーズン1の主要な物語の骨格であり、12話の久美子の姿をもってシーズン1としては綺麗に物語が閉じました。
最終回の京都大会優勝はシーズン1としてはエピローグに過ぎません。
【シーズン2】
久美子と麗奈の関係を軸に、女の子たちの成長と青春をたっぷり歌い上げたシーズン1にくらべると、シーズン2の前半部分はややトーンダウンしています。
シーズン2前半ではシーズン1でも言及のあった一年前の現2年生部員の大量退部事件について語られ、2年生部員を中心としたエピソードが展開します。
そのエピソード自体は悪くなく、感動的でもあるのですが、シーズン1で久美子の成長物語はある程度完了しているうえに、主人公久美子が2年生部員たちのエピソードに対しては傍観者的立場となるため、作品を鑑賞する側としても距離を置いて見てしまいます。シーズン1で久美子とともに戸惑い、久美子とともに笑い、泣いてきたことを思うと、感情移入度は大幅に減退します。
ところが…
このシーズン2前半における物語構造的な問題点が、実はシーズン2後半のための布石であり仕掛けでありました。
シーズン2の「神回」はそろそろ最終回も近い第10話にありました。
いよいよ全国大会というときになって、低音部のパートリーダーで副部長のあすか先輩(ユーモアあって誰にでも馴れ馴れしいが、決して誰にも本心を明かさない。頭がよくてみんなに頼られているが、実は誰よりも、麗奈以上に孤独である。上から目線で常に久美子らに対してすべてを見透かしているような雰囲気であり、実際だいたい見透かしている)の退部をめぐって、久美子とあすか先輩が「対決」するシーン。
それは久美子が、久美子史上最大級に感情を爆裂させる名場面で、その爆裂をさそうあすか先輩の台詞が、前半エピソードにおける久美子の傍観者スタンスの批判なのです。「あの時傍観していただけのあなたにみんなの本当の気持ちがわかるわけ?」
計算高いあすか先輩に論破されかける久美子ですが、自分の心に正直に思いのすべてを言葉にのせてぶつけるまっすぐな姿勢があすか先輩の鋼鉄の仮面を貫くのです。
久美子に物語的に距離を置かせるというのは連続ドラマとしてはギャンブル感があり、そこで鑑賞を止めてしまう危険すらあるのですが、いわばそこをタメにしてシリーズ最大のカタルシスへつなげるというのは、脚本としてものすごく上手いと思いました。
そして久美子とあすかの関係がまた、友情でも、師弟愛でもない、麗奈と同じく恋愛に近い要素を帯びています
麗奈は久美子と初めて二人きりになった夜の山で「愛の告白」と言い、久美子はあすか先輩に対して伝えたい思いを吐露することを「恋の相談です」と言います。
男性部員で幼馴染の塚本君(トロンボーン)の久美子への想いが全然伝わらないのがもどかしいというか、塚本君可哀そうですが、麗奈とあすか先輩の扱いだけでいっぱいいっぱいだったのはなんとなくわかります。
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【キャラクター紹介】
黄前久美子。ユーフォニアム担当。
「うまくなりたい!うまくなりたい!」
「後悔するってわかっている選択をしないでください!」
中学時代同じ吹奏楽部の超実力派の高坂麗奈が全国大会行きを逃してボロボロ大粒の涙を流して悔しがっているのを見て、つい言わなくてもいい一言「本気で行けると思ってたの?」を言ってしまったことをずっと引きずっていて、しかもその麗奈とさして吹奏楽の名門でもない高校で一緒になり、シーズン前半は久美子がいかにクールな麗奈と分かり合えるかが物語の軸となる
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高坂麗奈。トランペット担当。
「死ぬほど悔しい」
「私、滝先生のこと好きだよ。LikeでなくLoveの方」
「ねじ伏せる。そうでもしなきゃ「特別」にはなれない」
普段は寡黙、友達作りとかあまり興味なくストイックにトランペットに打ち込む。ストイックさが周りから怖がられ、なんでもズバッと言いすぎることで敵も作る傾向にある。
クールな人かと思えば、実はものすごい激情家で、基本彼女の激情が久美子や、吹奏楽部全体を動かして行く。
第一話でボロボロ大粒の涙を流して悔しがり、第3話では吹奏楽部が内部で割れて一時練習中止となった時に、1人で学校の裏手の丘の道でドボルザーク第9番の第二楽章の例の有名なあのメロディをトランペットで奏で、そして「わーーっ」と大声で叫んだりと、基本この物語で心を持っていく役割を担っている。
熱くなるのダサくない?本気になんのウザくない?という高校生たちの風潮に対して明確に、熱く生きて熱く死ね!と訴えるのが本作のテーマだと思いますがそのテーマを伝えるのは高坂麗奈で、思いを受け止めるのが主人公の久美子なのです。
麗奈「裏切らない?」
久美子「裏切ったら殺してもいい」
麗奈「本当に殺すよ」
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川島緑輝。コントラバス担当。
「全ての音楽は恋から始まるからです。愛と死は音楽にとって永遠のテーマ。全ての曲はそのためにあるといっても過言ではないのですよ」
「みどりコンバス大好きですから。命かけてますので」
みどりかがやくと書いて「さふぁいあ」と読みます。いわゆるキラキラネームですね。
本人は自分の名前を恥ずかしがって「みどりと呼んでください」と言いますが、それはそれでご両親がつけてくれた名前にもちっと誇りを持ちなさいなどと思いますが、まあ、高校生だから…色々ね
背が小さくてみんなのマスコット的な子ですが、彼女曰く、コントラバスに命をかけています、とのこと。
マーチングの時はコントラバスは持てないので旗振り役します
友達の恋の話にものすごく敏感かつ、全力応援。そのくせ、彼女が自分のことで何か悩んでいる姿を一度も観たことない。恋とか友情とか家庭とか、音楽のこととか。多分北宇治高吹奏楽部で一番メンタル強いんじゃないかと思ってます。
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加藤葉月。チューバ担当。
「チューバは影で支える役目なのだよ」(トロンボーンの塚本君に告白するが振られ、こうなったら久美子とあなたの仲を取り持ってあげる、と言い出した後の台詞)
楽器経験なしでトランペットに憧れて、入部前から自費でマウスピースを買ってやる気を見せるも、何もわからず買ったのがチューバのマウスピースだった。その縁でチューバ担当に。先輩に毎日肺活量を鍛える特訓をさせられて、男子並みの肺活量になる。
愛器のチューバにつけた名前は「チュパカブラ」
楽器は高校デビューのため選抜メンバーに入れず、そのためシーズン2では特に影が薄くなる。だがシーズン1では健全な高校生ドラマらしく、部内の男子に恋して見事に失恋するという見せ場を作り、間接的に久美子と麗奈の距離を縮めることに一役買う。
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小笠原晴香。3年生。バリサク担当。部長。
「優しいなんて他に褒めることない人に言う言葉じゃない!」
真面目で優しい吹奏楽部部長だが、自信なさげ感が全身から漂っていて、部長はあすかがなるべきだったとずっと思っているし、実際チームをまとめたり議事をすすめたりするのはあすかが担っていて、若干あすかに対して劣等感を抱いていると思われる。
すぐ泣くので泣き虫部長とも呼ばれる。
が、しかし、あすかの退部騒動に直面して、奮起してリーダーシップを発揮、皆をまとめ上げ、シーズン2の第7話の屋外フェスでの演奏ではバリサクのソロ演奏に自ら志願。最終的には立派な部長となる。実はキャラクターの成長という意味では本作では久美子以上に成長しているのではないかと思う。とは言えシーズン2の12話および最終回では相変わらずの泣き虫ぶりを見せて皆を和ませる
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「優しいなんて他に褒めることない人に言う言葉じゃない!」
真面目で優しい吹奏楽部部長だが、自信なさげ感が全身から漂っていて、部長はあすかがなるべきだったとずっと思っているし、実際チームをまとめたり議事をすすめたりするのはあすかが担っていて、若干あすかに対して劣等感を抱いていると思われる。
すぐ泣くので泣き虫部長とも呼ばれる。
が、しかし、あすかの退部騒動に直面して、奮起してリーダーシップを発揮、皆をまとめ上げ、シーズン2の第7話の屋外フェスでの演奏ではバリサクのソロ演奏に自ら志願。最終的には立派な部長となる。実はキャラクターの成長という意味では本作では久美子以上に成長しているのではないかと思う。とは言えシーズン2の12話および最終回では相変わらずの泣き虫ぶりを見せて皆を和ませる
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中世古香織。3年生。トランペット担当。
「ソロパートのオーディションをもう一度やらせてください」
見た目かわいくて気配りができていて同性受けするタイプで女子部員にファンが多い。しかし高校最後のコンクールでトランペットソロを吹きたいという強い思いを諦めきれずに、公開オーディションでのトランペットソロ対決に立候補し、一度はソロに決まった麗奈に挑戦する。
誰であろうとねじ伏せると言っていた麗奈に「いい人だからやりずらい」と言わせるほどいい人だが、麗奈と同様に燃える情熱を秘めていたことが分かるシーズン1の第11話もなかなかの神回
しかし実力者ゆえに、自分以上の実力を見抜くこともでき、潔く負けを認めることでまたファンが増えたに違いない。
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「ソロパートのオーディションをもう一度やらせてください」
見た目かわいくて気配りができていて同性受けするタイプで女子部員にファンが多い。しかし高校最後のコンクールでトランペットソロを吹きたいという強い思いを諦めきれずに、公開オーディションでのトランペットソロ対決に立候補し、一度はソロに決まった麗奈に挑戦する。
誰であろうとねじ伏せると言っていた麗奈に「いい人だからやりずらい」と言わせるほどいい人だが、麗奈と同様に燃える情熱を秘めていたことが分かるシーズン1の第11話もなかなかの神回
しかし実力者ゆえに、自分以上の実力を見抜くこともでき、潔く負けを認めることでまたファンが増えたに違いない。
---------
田中あすか。3年生。ユーフォ担当。副部長。
「心底どうでもいい」
「黄前ちゃんはほんとユーフォっぽいね……だからかな。話聞いてほしいって思ったのは」
ある意味本作のラスボス。シーズン1が終わった時正直これ以上ドラマ的に盛り上がるのか?と疑問に感じたが、見事にあすか先輩がシーズン1を超えるドラマを作ってくれた
勉強は全国トップクラスの優秀さ、リーダーシップあり、スタイル抜群、晴香だけでなく部員みんなが部長はあすかがいいと思っていたが、実は麗奈以上に一匹狼気質のあすかは部長を辞退。実はこの彼女の一匹狼指向にも秘めたる理由があり、ただ一人その理由を知った久美子がなんとしてでも退部を撤回させようと奮闘するのである。
いかにも頼れる存在として物語を引っ張り続けた彼女が全国大会を前に部を辞める辞めないで大騒ぎに(あすかは騒がないが、まわりが騒ぐ)。なんか「エグゼクティブ・デシジョン」の前半でスティーブン・セガールが死んだときくらいの衝撃であった。
あすかがいなくなってあの泣き虫晴香先輩じゃ部はもたないと思わせてからの晴香先輩の頑張りと、久美子に自分の心の情熱に正直に生きることの大切さに気づかせるところ、シーズン2終盤で果たした役割は非常に大きい。
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そんなところでございます。
テレビシリーズをまとめた劇場版もありますので、全話見るの大変そうって方はそちらをどうぞ
さんなところでまた、素晴らしい映像作品とクラシック音楽でお会いしましょう
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2年前のあの事件で亡くなられた池田昌子さん、京都アニメーションのスタッフの皆さんのご冥福を心よりお祈りいたします
「心底どうでもいい」
「黄前ちゃんはほんとユーフォっぽいね……だからかな。話聞いてほしいって思ったのは」
ある意味本作のラスボス。シーズン1が終わった時正直これ以上ドラマ的に盛り上がるのか?と疑問に感じたが、見事にあすか先輩がシーズン1を超えるドラマを作ってくれた
勉強は全国トップクラスの優秀さ、リーダーシップあり、スタイル抜群、晴香だけでなく部員みんなが部長はあすかがいいと思っていたが、実は麗奈以上に一匹狼気質のあすかは部長を辞退。実はこの彼女の一匹狼指向にも秘めたる理由があり、ただ一人その理由を知った久美子がなんとしてでも退部を撤回させようと奮闘するのである。
いかにも頼れる存在として物語を引っ張り続けた彼女が全国大会を前に部を辞める辞めないで大騒ぎに(あすかは騒がないが、まわりが騒ぐ)。なんか「エグゼクティブ・デシジョン」の前半でスティーブン・セガールが死んだときくらいの衝撃であった。
あすかがいなくなってあの泣き虫晴香先輩じゃ部はもたないと思わせてからの晴香先輩の頑張りと、久美子に自分の心の情熱に正直に生きることの大切さに気づかせるところ、シーズン2終盤で果たした役割は非常に大きい。
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そんなところでございます。
テレビシリーズをまとめた劇場版もありますので、全話見るの大変そうって方はそちらをどうぞ
さんなところでまた、素晴らしい映像作品とクラシック音楽でお会いしましょう
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2年前のあの事件で亡くなられた池田昌子さん、京都アニメーションのスタッフの皆さんのご冥福を心よりお祈りいたします
元々アニメ好きでしたが、この作品はとても好きです。音楽的な物はもちろん、どのキャラも多面的で魅力にあふれています。(萌えっぽい)アニメキャラが苦手な方は食わず嫌いをされてしまうのですが、観て欲しいと思います。
ご存知かもしれませんが、劇場版は新規シーンが追加されていまして、新規アフレコです。テレビ版より抑揚が抑えられています。
「届けたいメロディー」はテレビ版2期の総集編ですが、あすかと久美子の関係性にフォーカスして作り直したような作品です。
京アニの作品をそんなに観ていたわけじゃないのですが、音楽系の作品を色々と漁っている中でこれに出会い、あまりの面白さにシーズン1〜2一気見してしまいました
劇場版とスピンオフも観ようと思ってます
あすか先輩と久美子のドラマは、燃えましたね!
こちらの文章をまた拝見したくなり、再訪いたしました。「響け!」を観てない方にもわかりやすく、とても良い紹介だと思います。
熱く生きるテーマを伝えるのが麗奈で、受け止めるのが久美子…おっしゃる通りだと思います。「三日月の舞」のトランペットソロも、ホルンやユーフォニアムの下支えあってでしょう。華やかなメロディーラインに気を取られてしまうのですが、低音楽器は奥深い魅力があるようです。
演出やキャラクター設定、ささいな環境音など実に緻密で、この作品は何度も観てしまいます。ぼくは麗奈と香織先輩が好みです。原作では久美子らが卒業するまで描かれているようですが、麗奈にはあのままでいて欲しいです。
久美子三年生編をアニメ化するようですが、キャラクターデザインの池田晶子ら主要スタッフが何人も遭難されているので、同じクオリティーを保てるのか心配になります。
天災や事故などで亡くなられたのなら仕方ないと思いますが、何故あのような理不尽なことになるのか悲しくてやりきれません。
麗奈もミドリも葉月も、そして塚本君もどうなってんでしょう!?
楽しみです
きっと、池田さんの意志を汲んですごい作品にしてくれるものと信じています!