フランス語のカナダ映画。父親の最期を家族、友人、愛人みんなで囲んで、楽しく送り出してやろうとする息子の物語。親子和解系作品だが、ハリウッドや日本のTVドラマのようなありがちなものではない。
父親のキャラが必ずしも尊敬に値しないところが、ヒネリとなっている。愛人は沢山いるし、倫理感はちょっと欠けていて、反体制的な思想も持っていて
和解の映画とは書いたけど、息子は最後まで父を理解できはしない。理解不能だが血はつながっているから愛情はあるが、反面軽蔑もしている。巨大とかではなく、異質な存在としての父親。拒絶したいのだが否応なく自分の血となり骨となっている父親。
そうか。この映画をもっと過激にすると「血と骨」になるのかなと、一人納得。
観た直後は色々思う所もあったのだが、観てから3ヶ月もたっているので、けっこう忘れてます。もっかい観てもいいなと思ったのは確か。
追記
ふと思うに、この映画を支配するやるせなさは、主人公のかかえる左翼系知識人の絶望が核になってるんではないか・・・と
カナダのフランス語圏といえば独立運動もさかんだった反骨精神あふれる場所
なんとか政治を社会を世界を変えねば、と理論武装して戦いつづけたが、人生の終末にふと気付くと世界は(っていうか隣のアメリカは)すっかり右傾化していて、みんな、なんとなくそんな風潮に納得している(その辺の思いは挿入される9.11の映像が代弁していたのかも)。俺の人生ってどれほどの意味があったのか・・・未来を信じる野党精神で生きてきたが結局未来は変化なし・・・なんて、そんな感覚。
この映画がアカデミー外国語映画賞を受賞した背景には民主党支持者が多いであろう都市部のアメリカ人たちの、アンチ・ブッシュ思想をくすぐったから、とは考え過ぎ?
そんな政治映画ではなく、死を前にした人間の無情感を描いた映画で、もちろん一番いいのはそういうところなんだ
父親のキャラが必ずしも尊敬に値しないところが、ヒネリとなっている。愛人は沢山いるし、倫理感はちょっと欠けていて、反体制的な思想も持っていて
和解の映画とは書いたけど、息子は最後まで父を理解できはしない。理解不能だが血はつながっているから愛情はあるが、反面軽蔑もしている。巨大とかではなく、異質な存在としての父親。拒絶したいのだが否応なく自分の血となり骨となっている父親。
そうか。この映画をもっと過激にすると「血と骨」になるのかなと、一人納得。
観た直後は色々思う所もあったのだが、観てから3ヶ月もたっているので、けっこう忘れてます。もっかい観てもいいなと思ったのは確か。
追記
ふと思うに、この映画を支配するやるせなさは、主人公のかかえる左翼系知識人の絶望が核になってるんではないか・・・と
カナダのフランス語圏といえば独立運動もさかんだった反骨精神あふれる場所
なんとか政治を社会を世界を変えねば、と理論武装して戦いつづけたが、人生の終末にふと気付くと世界は(っていうか隣のアメリカは)すっかり右傾化していて、みんな、なんとなくそんな風潮に納得している(その辺の思いは挿入される9.11の映像が代弁していたのかも)。俺の人生ってどれほどの意味があったのか・・・未来を信じる野党精神で生きてきたが結局未来は変化なし・・・なんて、そんな感覚。
この映画がアカデミー外国語映画賞を受賞した背景には民主党支持者が多いであろう都市部のアメリカ人たちの、アンチ・ブッシュ思想をくすぐったから、とは考え過ぎ?
そんな政治映画ではなく、死を前にした人間の無情感を描いた映画で、もちろん一番いいのはそういうところなんだ