うえだ城下町映画祭の尾崎さんから頂いた7日間映画チャレンジの最終日。
なんとか書ききった・・・
1日目は2020年代作品から「ミッドサマー」
2日目は2010年代作品から「i 新聞記者ドキュメント」
3日目は2000年代作品から「エレニの旅」
4日目は1990年代作品から「病院で死ぬということ」
5日目は1990年代映画から「ロボ・ジョックス」
6日目は1970年代映画から「スティング」
そして最終日は1960年代映画から
「モスラ対ゴジラ」
1964年
本多猪四郎監督
これは多分・・・私が初めて劇場で観た実写映画・・・としばらく思っていたが違った。
私が「モスラ対ゴジラ」を劇場で観たのは、「ドラえもん のび太の恐竜」の同時上映でのことだ。
wikiで調べると「のび太の恐竜」の公開は1980年。
でもそれより前に私は3本の実写映画を劇場で観ていた。
1979年公開の「実相寺昭雄監督作品ウルトラマン」とその併映『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』
そしてやはり1979年の「ウルトラマン怪獣大決戦」だった。
ウルトラマン2作はテレビの再編集なので、純粋な実写新作映画としての初鑑賞はVS怪獣軍団になるのだろうか。ハヌマーンが出てくるタイで制作されたあれである。
まあよい。モスラ対ゴジラはドラえもんの併映だったとはいえ、初めて劇場で観たゴジラ映画だった。
この映画で印象に残っているのはゴジラの登場シーンだ。
歴代ゴジラ映画で一番かっこいいと思う。
ゴジラが干拓地の黄色い砂の中からグバッと上体を起こして現れるのだが、出現直後の体から砂を払い落とす仕草がかっこいい。
けれども、出現そのものより、出現までの前振りのじらす見せ方もすごく好きだ
まず星由里子のカメラマンが泥が動いたと言って、その上司の宝田明の新聞記者がカメラを星由里子が指し示す方にふってみる。
つぎに泥地が動いたかと思うと、蒸気が噴出す。
そして博士が蒸気の方にガイガーカウンターを向けると、強い反応を示す。
そして伊福部昭作曲のゴジラ出現のショートモチーフが響いて、同時にゴジラの尻尾が砂から跳ね上がる
続いてゴジラが上体を起こす。
このシーンからゴジラが地下を掘り進んで現れた、地底怪獣かなんかだと思っている人も多いが、そうではない。
ゴジラは台風に流されこの干拓地に打ち上げられ、泥に沈んだまま気を失っていたのだ。
この映画で使われたゴジラの着ぐるみは、通称「モスゴジ」と呼ばれ、1980年代ではもっとも人気のあるゴジラだった。
特長は、眉毛のように見える部分が歴代ゴジラで最も太いことだ。そして顔立ちがどことなく猫っぽい。
このゴジラは「三大怪獣地球最大の決戦」でも使われ、さらに円谷プロによって「ウルトラQ」(1966)の怪獣ゴメス、さらに「ウルトラマン」の怪獣ジラースに改造される。
ジラースはゴジラにエリマキトカゲのようなえりまき飾りをつけた怪獣だ。
しかも戦いのさなかにウルトラマンにエリマキをべりべりとはがされてただのゴジラになったかと思うと、ウルトラマンの手刀を食らって口から血を吐きだして死ぬ。
ウルトラマン対ゴジラの夢の対決だったがウルトラマンの圧勝に終わった。ちなみにこの時ウルトラマンとゴジラは早撃ち対決みたいなこともやり、ここでもウルトラマンが勝つ。
昭和ゴジラにおいて、モスラは基本的にゴジラより強い。
成虫モスラはゴジラをパワーで圧倒する。本作でも「ゴジラ・エビラ・モスラ南海の大決闘」でも
幼虫ゴジラでさえゴジラを糸を吐いてがんじがらめにして、本作では勝利し、次作の「三大怪獣地球最大の決戦」でもゴジラとラドンを説得する格上の怪獣として描かれる。
だから「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」でのゴジラのパワーアップアイテム的扱いはなんか違うなと思う。
そんな成虫モスラがあと一歩でゴジラを殺せるところまで追い込みながら、寿命がつきてしまい絶命する場面は、「エグゼクティブ・デシジョン」でスティーブン・セガールが死ぬのと同じくらい絶望的な気分になる。
そこからの双子モスラ誕生(星由里子の台詞「先生、双子です」は地味に名言)からの戦いは、もう勝てっこないのに母親の仇をうとうとするモスラ幼虫たちのいじらしさと思いきや、必殺技「糸吐き」でまさかの勝利
モスラも生まれてすぐにゴジラと戦わねばならないとは、怪獣のサガとはいえつらい生き方と同情する。
「あの人たちへのお礼は我々がいい世界を作ることだ」
「人間不信のない世界にね」
#savethecinema #映画リレー
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映画リレー/7日間の映画チャレンジ
7日間の映画チャレンジとは、映画文化の普及に貢献するためのチャレンジとします。#savethecinema に紐づけたいという試みで始めます。
参加方法は好きな映画を1日1作品、7日間投稿するというもの。
✳︎簡単に映画についての説明なしで予告編でもビジュアルだけでもOKです。
それをアップして、そして毎日1人のFBや Instagramにて、お友達にバトンを渡してください。
というわけで、毎日バトンわたすのは気が引けたのですが、最後に、映画監督の古本恭一さんにバトンを回します
それではよろしくお願いします!!!
なんとか書ききった・・・
1日目は2020年代作品から「ミッドサマー」
2日目は2010年代作品から「i 新聞記者ドキュメント」
3日目は2000年代作品から「エレニの旅」
4日目は1990年代作品から「病院で死ぬということ」
5日目は1990年代映画から「ロボ・ジョックス」
6日目は1970年代映画から「スティング」
そして最終日は1960年代映画から
「モスラ対ゴジラ」
1964年
本多猪四郎監督
これは多分・・・私が初めて劇場で観た実写映画・・・としばらく思っていたが違った。
私が「モスラ対ゴジラ」を劇場で観たのは、「ドラえもん のび太の恐竜」の同時上映でのことだ。
wikiで調べると「のび太の恐竜」の公開は1980年。
でもそれより前に私は3本の実写映画を劇場で観ていた。
1979年公開の「実相寺昭雄監督作品ウルトラマン」とその併映『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』
そしてやはり1979年の「ウルトラマン怪獣大決戦」だった。
ウルトラマン2作はテレビの再編集なので、純粋な実写新作映画としての初鑑賞はVS怪獣軍団になるのだろうか。ハヌマーンが出てくるタイで制作されたあれである。
まあよい。モスラ対ゴジラはドラえもんの併映だったとはいえ、初めて劇場で観たゴジラ映画だった。
この映画で印象に残っているのはゴジラの登場シーンだ。
歴代ゴジラ映画で一番かっこいいと思う。
ゴジラが干拓地の黄色い砂の中からグバッと上体を起こして現れるのだが、出現直後の体から砂を払い落とす仕草がかっこいい。
けれども、出現そのものより、出現までの前振りのじらす見せ方もすごく好きだ
まず星由里子のカメラマンが泥が動いたと言って、その上司の宝田明の新聞記者がカメラを星由里子が指し示す方にふってみる。
つぎに泥地が動いたかと思うと、蒸気が噴出す。
そして博士が蒸気の方にガイガーカウンターを向けると、強い反応を示す。
そして伊福部昭作曲のゴジラ出現のショートモチーフが響いて、同時にゴジラの尻尾が砂から跳ね上がる
続いてゴジラが上体を起こす。
このシーンからゴジラが地下を掘り進んで現れた、地底怪獣かなんかだと思っている人も多いが、そうではない。
ゴジラは台風に流されこの干拓地に打ち上げられ、泥に沈んだまま気を失っていたのだ。
この映画で使われたゴジラの着ぐるみは、通称「モスゴジ」と呼ばれ、1980年代ではもっとも人気のあるゴジラだった。
特長は、眉毛のように見える部分が歴代ゴジラで最も太いことだ。そして顔立ちがどことなく猫っぽい。
このゴジラは「三大怪獣地球最大の決戦」でも使われ、さらに円谷プロによって「ウルトラQ」(1966)の怪獣ゴメス、さらに「ウルトラマン」の怪獣ジラースに改造される。
ジラースはゴジラにエリマキトカゲのようなえりまき飾りをつけた怪獣だ。
しかも戦いのさなかにウルトラマンにエリマキをべりべりとはがされてただのゴジラになったかと思うと、ウルトラマンの手刀を食らって口から血を吐きだして死ぬ。
ウルトラマン対ゴジラの夢の対決だったがウルトラマンの圧勝に終わった。ちなみにこの時ウルトラマンとゴジラは早撃ち対決みたいなこともやり、ここでもウルトラマンが勝つ。
昭和ゴジラにおいて、モスラは基本的にゴジラより強い。
成虫モスラはゴジラをパワーで圧倒する。本作でも「ゴジラ・エビラ・モスラ南海の大決闘」でも
幼虫ゴジラでさえゴジラを糸を吐いてがんじがらめにして、本作では勝利し、次作の「三大怪獣地球最大の決戦」でもゴジラとラドンを説得する格上の怪獣として描かれる。
だから「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」でのゴジラのパワーアップアイテム的扱いはなんか違うなと思う。
そんな成虫モスラがあと一歩でゴジラを殺せるところまで追い込みながら、寿命がつきてしまい絶命する場面は、「エグゼクティブ・デシジョン」でスティーブン・セガールが死ぬのと同じくらい絶望的な気分になる。
そこからの双子モスラ誕生(星由里子の台詞「先生、双子です」は地味に名言)からの戦いは、もう勝てっこないのに母親の仇をうとうとするモスラ幼虫たちのいじらしさと思いきや、必殺技「糸吐き」でまさかの勝利
モスラも生まれてすぐにゴジラと戦わねばならないとは、怪獣のサガとはいえつらい生き方と同情する。
「あの人たちへのお礼は我々がいい世界を作ることだ」
「人間不信のない世界にね」
#savethecinema #映画リレー
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映画リレー/7日間の映画チャレンジ
7日間の映画チャレンジとは、映画文化の普及に貢献するためのチャレンジとします。#savethecinema に紐づけたいという試みで始めます。
参加方法は好きな映画を1日1作品、7日間投稿するというもの。
✳︎簡単に映画についての説明なしで予告編でもビジュアルだけでもOKです。
それをアップして、そして毎日1人のFBや Instagramにて、お友達にバトンを渡してください。
というわけで、毎日バトンわたすのは気が引けたのですが、最後に、映画監督の古本恭一さんにバトンを回します
それではよろしくお願いします!!!