こんにちは、駿台ミシガンです。
クリスマスソングが街を流れていますね。
私が小学生のころ、「聖者が街にやってくる」という英語の曲のレコードを音楽の時間に聴きました。「おわんだせ、お椀出せ」という歌詞に、あっちでもお椀を使うのかとか、それじゃあお皿も出そうじゃないかとか言っては、友達と喜んだものでした。「Oh, when the saints」、文字にするとまったく<お椀出せ>ではないのですが。
同じように外国語を音でひろって、そのように聴こえてしまうことで最近面白いなと思ったのが、北海道日本ハムファイターズの応援です。チャンスになるとスタンドの観客がみな大きな鮭のぬいぐるみをもって高く掲げ、さかんに打ち振るのです。「シャケ、アップ!」と歌いながら。スタジアムに流れるのは、Taylor Swiftの「Shake it Off」です。シェイクがシャケと聴こえることと、北海道名産の鮭とを重ねての応援ですが、Taylor Swiftが知ったら複雑な気持ちになるかもしれませんね。
さて、ミシガン校は幼稚園生から高校生までが在籍し、兄弟そろって通学しているご家庭もたいへん多いです。日本人学校がない地域であり、生徒はみな現地校に通っています。そのなかで、渡米したばかりのころ、兄や姉よりまだちいさい弟や妹のほうが英語を早く聞いたり話したりできるようになり、発音もきれいであることが悔しい、兄や姉のプライドが少なからず傷つく、ということがあるようです。
ちいさい子は、先述したように 「Oh, when the saints」という文字に頼ることなく、<お椀出せ>で聴き取り始めることに躊躇がありません。自戒も込めて申しますが、その躊躇とプライドが、高学年生徒の英語力を身につけていく足かせとなっている場合が少なくないと思うのです。もちろん、プライドを捨てよ、というのではありません。むしろ、諸君はしっかりとした英文法や構文を学び、「お椀出せ」どころではないチカラで、未来を拓こうとしているのですから、大いに誇っていただきたいのです。
ただ、ちょっと英語の学習がたいへんだな、苦しいな、と思うことがあったら、「お椀出せ」と聴いて面白がるような気持ちを(私とともに)思い出しましょう。ほら、シャケアップ、諸君を応援する声も聴こえてきますよ。
2022年もあと数日です。来年も強い気持ちで学んでいってください。
駿台ミシガン国際学院 S.T