東京高等受験講習会。この言葉を聞いてピンとくる人はかなりの通ですね。
これは駿台の前身。受験勉強でむだに心身をすり減らす浪人生を見て、もっと本当に身になる勉強をさせたやりたい、という思いからスタートしました。1918年のことでした。創立者の山崎寿春はイェール大学大学院を出て明治大学の教授をしていたわけですから、すでに名を成した人。「何もそんなこと始めなくても」と思った人も多かったかもしれません。
日本には、こんなふうに志をもって作られ、有為の人材を多数輩出し、社会に貢献してきた私塾がいくつもあります。まったく異なる目的で創設されながら、結果としてともに明治維新を牽引する人材を育てた大阪の適塾、萩の松下村塾などがその好例ですね。
一方で、必ずしも歴史に名を遺す人物が多く出たわけではないけれど、同じように高い志をもって愛情教育に心血を注いだ塾もあります。その代表が、元海軍大将・井上成美が戦後、横須賀の長井で近所の子どもたちに英語を教えた、文字通り名もない塾です。戦時中、海軍兵学校の校長として、英語廃止の圧力に頑として屈しなかった井上提督の、強い平和への思いを伝える場であったかもしれません。
世界中にある駿台の各校舎からも、学習を通して一人ひとりの子どもの成長をサポートする、熱いメッセージを感じてください。
駿台ミシガン(HO)