文化庁より先日まとめられた「常用漢字表の字体・字形に関する指針(案)」によると、常用漢字の「手書き文字」と「印刷文字」の字形や字体の違いについて、「とめ」、「はね」、「はらい」、「長短」、「方向」、「接触の有無」などの違いはあっても、骨組みが共通していれば同じ漢字と認められるとしています。学校で教わった漢字の形と新聞や本で見る漢字の形を「それぞれ正しい形」として、学校における漢字指導に十分配慮する必要があるとの見解です。
この発表により、入試や学力テストにおける漢字問題の正誤においては、今まで以上に柔軟になることが考えられそうです。
パソコンやスマートフォン等の普及により印刷文字が一般化したことの影響が、こんなところにも表れつつあります。人々が用いる道具や状況に応じて、教育事情も刻々と変わっていくのです。
(con)