目
真夜中 あなたは天井を睨んだまま
息を止めていた
まだ 暖かい まだ 心臓は止まってない
生きて お願い 生きて
体を揺すって 声をかけて 脈をとって
もうすぐ 看護士さん来るから・・・
必死の私の目に
あなたの目が 語りかけた
もう・・・ほっといてくれ
もう・・・死なせてくれ
ひとりで生きて
ひとりで死ぬと決めていたあなた
悲しいくらいに あなたの目は澄んでいた
生きるって 何だろう
死ぬって 何だろう
生きているから幸せなんて言えない
死が不幸とも言えない
それでも
目の前で消えそうな命の火を
吹き消せる人がいるだろうか
できれば 守りたい
あるいは 静かに見守りたい
厳しい現世(うつつよ)を生き抜いた
あなたの目は
私のおせっかいを 受け付けなかった
あなたの目に
射すくめられた私の手は
ぴくりとも動かせなかった
人をひとり見送る度
いつも 思う
何をしてあげるべきだったの
真夜中 あなたは天井を睨んだまま
息を止めていた
まだ 暖かい まだ 心臓は止まってない
生きて お願い 生きて
体を揺すって 声をかけて 脈をとって
もうすぐ 看護士さん来るから・・・
必死の私の目に
あなたの目が 語りかけた
もう・・・ほっといてくれ
もう・・・死なせてくれ
ひとりで生きて
ひとりで死ぬと決めていたあなた
悲しいくらいに あなたの目は澄んでいた
生きるって 何だろう
死ぬって 何だろう
生きているから幸せなんて言えない
死が不幸とも言えない
それでも
目の前で消えそうな命の火を
吹き消せる人がいるだろうか
できれば 守りたい
あるいは 静かに見守りたい
厳しい現世(うつつよ)を生き抜いた
あなたの目は
私のおせっかいを 受け付けなかった
あなたの目に
射すくめられた私の手は
ぴくりとも動かせなかった
人をひとり見送る度
いつも 思う
何をしてあげるべきだったの