昨夜父の夢を見た。場所は病院だった。小さな診療所といった風情で、おかしなことに父の診察中なのに、小学生が健康診断のように胸を開けて並んでいた。
主治医に検査結果を聞く私。決していい数値じゃない。
「どうですか・・・。」
「う・・・ん。食事出来ている割にはねえ。」
父は紺色の作務衣を着ていた。参ったなあ。入院かなあ、父ちゃん嫌だろうなあ。そんなことを考えていた気がする。
「おら、入院する。」
ゆったりと父が言った。父のほうから入院と言った。父の作務衣の肩口あたりの布をきゅって握った。
「かんまんの?」
父の顔をのぞく。決してあきらめたとか捨て鉢な顔じゃなかった。ああ、父ちゃんはきちんと治して元気になろうとしてるんだ、そう思った。
何故か私はいつまでも父の肩口の布を握ったままだった。小さな子供みたいにちょっと肩に頭をもたせかけてみた。
リュウの鳴き声で早朝に目覚める。起き切らない頭でぼんやりと
「あ、父ちゃん入院したから仕事の帰りに寄らなきゃ・・・。」
そう考えてから、父がいないことに愕然とした。まだ作務衣の感触が左手に残っていた。
父は家に帰るとは言わなかった。ああ、あちらに帰ったのだなあと思う。でもやっぱりさみしいよ・・・。
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「どうですか・・・。」
「う・・・ん。食事出来ている割にはねえ。」
父は紺色の作務衣を着ていた。参ったなあ。入院かなあ、父ちゃん嫌だろうなあ。そんなことを考えていた気がする。
「おら、入院する。」
ゆったりと父が言った。父のほうから入院と言った。父の作務衣の肩口あたりの布をきゅって握った。
「かんまんの?」
父の顔をのぞく。決してあきらめたとか捨て鉢な顔じゃなかった。ああ、父ちゃんはきちんと治して元気になろうとしてるんだ、そう思った。
何故か私はいつまでも父の肩口の布を握ったままだった。小さな子供みたいにちょっと肩に頭をもたせかけてみた。
リュウの鳴き声で早朝に目覚める。起き切らない頭でぼんやりと
「あ、父ちゃん入院したから仕事の帰りに寄らなきゃ・・・。」
そう考えてから、父がいないことに愕然とした。まだ作務衣の感触が左手に残っていた。
父は家に帰るとは言わなかった。ああ、あちらに帰ったのだなあと思う。でもやっぱりさみしいよ・・・。
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