すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

赤いものには違いない・・・

2011-01-11 22:06:57 | うちのキヨちゃん
 先日友人からが届いた。仕事から帰ると、冷蔵庫に箱ごと入っていた。箱の真ん中にかわいいイチゴのイラストと、「ももいちご」のロゴ。
 「誰から?」
とキヨちゃん。名前が旧姓でないのでピンと来なかったらしい。
 「ああ、Mちゃん。」
 「まあ、ありがたいなあ・・・。」
 結構いい苺なのに一箱もいただいてしまった。早速父にお供えしようとキヨちゃんに提案すると、いつもならすぐにでもそうするのに、何故か思案顔。
 「ことうないだろうか(大丈夫だろうか)。」
今は冬だしすぐに痛む事もないだろう。
 「いけるわ、涼しいし。」
 「ほなって仏様にやあげてもええんだろうか???」
?????蟹?なぜカニ?
 「これ、苺でないん。」
 そうである。これほど見事に苺の絵があり、苺と明記されているものでもしカニだとするならば、箱を使いまわしたという事も考えられるが、普通蟹を送るとして漁師でもあるまいし、自分で用意した箱につめて送る人はいないだろう。しかも紛らわしい。
 「苺なん?」
 キヨちゃんは不思議そうに言う。そっちの方が不思議だ。開けてみると、間違いなくももいちごであった。
 「なあ、何で蟹って思うたん?」
 「宅急便さんが、蟹ですよ~って持ってきた。」
 私が聞くとキヨちゃんはこう答えたが、果たしてそう言いながら持ってくるとは思えない。もし100歩ゆずって宅急便やさんが気を利かせたとしても、これを蟹と間違うはずない。
 それから父にお供えし、新仏のばあやん二人にもお供えしてもらった。
 夜友人に電話して、キヨちゃんに代わると
 「まあ、どしたん。あんなりっぱな苺。もう私は泣けて泣けて・・・。」
と感涙しながらお礼を言っていた。いつか蟹だと勘違いしていたとばらしてやる・・・。

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コメント (4)
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