すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

捕まらないくりりん

2014-04-08 15:54:29 | うちのキヨちゃん
昨日、お風呂に入れた報告の電話をキヨちゃんにすると、とても喜んでくれた。
その電話で、

「さっきから、くりちゃんに何べんも電話するけど、出ん。」

と言う。
時間的に既に職場を出た後なので、多分運転中だろうと説明した。

「いやな、ほうれん草が美味しかったけん、お前に食べさせたかったんじゃ。」

キヨちゃんは、そう残念そうに言った。

「ありがとう。また次に貰うね。」

私はそう答えて電話を切った。
さて、ほどなくくりりんは病院に来てくれた。キヨちゃんから電話があっただろうと確認すると、くりりんは笑いながらこう言った。

「こっちについて、買い物するときに着信に気付いた。だから、すぐ折り返したんやけど、
『もしもし、お母さん、くりりんです。』
って言ったのに、
『こちらは○○ですが』
って言うん。多分聞こえないんやろから、もう一度
『お母さん、くりりんです。お電話頂きましたか?』
って言うたら、
『かけていません』
って言われちゃった。仕方ないから
『そうですか』
って切ったん。めちゃめちゃ他人行儀やったね。」

オレオレ詐欺にかかるよりはマシだが、不憫なくりりんであった。
コメント (2)
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