すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

思惑通り

2020-06-26 19:53:28 | うちのキヨちゃん
 くろべえの心配も重なって、キヨちゃんのお酒とクゼツはさらに拍車がかかっている。ここ最近の状態と言い、心配もあるので、この前ご近所のよくお世話してくださるご夫婦の奥さんの方に話をした。奥さんも介護の経験があるので「あるある」である。
 「ねえ、キヨちゃんはカラオケは嫌いかな?」
と奥さん。
 「昔はよく歌ったけど、今は声が出ないと言って絶対歌わないです。」
 「そっかあ、なら誘ってもつまらんよね。」
あ、その手があった。
 「いえ、デイでも他の人の歌を聞くのが好きで、誰々が上手かったと帰ったら話します。」
 「ほんなら、誘ってみようか。」
と言うことになった。
 実はカラオケと言ってもカラオケボックスやスナックではない。月に何度か地元の集会所でご近所の何人かが集まってしているのだ。今のご時世なので、当然ソーシャルディスタンスである。
 ではあるが、私たちが勧めるよりは、ご近所が誘ってくれるというのが嬉しいはずだから、私たち夫婦は知らないということにした。
 さて、今日帰るとキヨちゃんから報告。
 「今日な、〇〇ちゃん(ご主人の方)が来てな、キヨちゃん一人で退屈だろう。明日車で迎えに来るけん、一緒にカラオケ行こうって誘ってくれたん。もう、その優しさが嬉しくてうれしくて、涙が出た。」
 「そうなん。ほれは良かったな。行ってきたらええわ。」
と私とくりりんは返事をした。
 ありがたい話である。これで少しは気も紛れる。
 実は昨夜お好み焼きをしたのだが、焼いているホットプレートを見ながら、
 「これ何?」
と聞いたのである。
 「お好み焼き。」
と答えても、
 「ああ、お好み焼きかあ。」
ではなく、
 「へ~?」
と言い、その後も3回ほど「これ何?」が続いた。
 頼むぞキヨちゃん。まだまだもうちょっとしっかりをキープしてほしい。



コメント (2)
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