すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

脳トレ

2022-10-07 20:35:05 | うちのキヨちゃん
 うちのキヨちゃんの訪問看護は週2回である。1回は理学療法士さん、1回は看護師さん。
 キヨちゃんは理学療法士さんは大好きなのだが、看護師さんには手厳しい。それは理学療法士さんがイケメン君で、優しい男の子で、しかも時間いっぱい結構ハードにしてくれるからで、その点看護師さんは理学療法士とは違う観点からアプローチするので、健康チェックなどがしっかり入り、時間も短めの人もいる。そして、マッサージなども力の入り方なども違うらしい。
 それで、いつも理学療法士さんの日はご機嫌で、看護師さんの日は朝から、
 「あ~、面倒くさい。」
と文句を言う。
 ところが、今日帰ってみるととても機嫌が良かった。ご飯の用意をしていると何やら真剣に広告の裏に鉛筆で書いている。
 「今日はな、色んなテストをしてくれたんよ。母ちゃん脳みそ腐っとるんじゃと言いながら大笑いしたんじゃ。今日が何日か聞かれて、カレンダー見たら、『見たらだめ』って言われてな、『見たって老眼で見えんのじゃ』って言い返してな。」
とすごく楽しそうだった。
 「やっぱり忘れんように書かないかんと思うた。」
・・・ははん、なるほど、それで何やら書いていたのか。
 それで書いているものを見せてもらうと、氏名、住所、生年月日が書いてある。しかし、微妙に違う。
 「母ちゃん、住所の漢字間違えとる。」
 「どうしても思い出せなんだ。」
 「母ちゃん、誕生日いつ?」
 「それは分かるわ。昭和6年1月18日。」
・・・・違うし。
 「母ちゃんは25日。」
 「え?25日だったか?そうかそうか、そうだった。」
期待はしないが、一応。
 「私の誕生日覚えとる?」
 「・・・・・。すずはなあ、お盆じゃ。」
お、一応近くには来とるじゃないか。
 「で、お盆って何月?」
 「・・・4月?」
・・・・マジか・・・。
 91歳の現実はなかなか重い。


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コメント (3)
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